隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

神のみぞ知るセカイ、かのん編から感じる、劇中歌商法のやりすぎ感

Introduction

神のみぞ知るセカイという作品が今クール放送しています。5話から7話まで、中川かのんというキャラクターに焦点が当てられたお話でした。彼女はアイドルで、歌を歌います。当然、劇中歌という形で、歌います。劇中歌とは、最近のわかりやすい例を挙げると、けいおんの「ごはんはおかず」だとか「ふわふわ時間」だとか。少し前なら、ハルヒの「God knows...」や「恋のミクル伝説」など。後、マクロスシリーズは言うまでもないでしょう。

劇中歌は本来、そのアニメを盛り上げるためのひとつのツールとして用いられてきたと思います。ハルヒに関しては、劇中歌が流れた翌日にそのCDが発売されるといったマーケティング要素が強い部分も否めませんでしたが、それ以上にそのお話の出来が良かったので特に気になりません。付随されたものという印象です。

今回取り上げる、神のみぞ知るセカイにおいて、かのん編では、これでもか、というくらい劇中歌が流れます。私個人としてはこんなつぶやきをしておりました。


音楽を合わせて売り込む、という手法自体は全く否定しませんし、むしろ今の主流であると思います。ただし、目的と手段が入れ替わっているいうことを、視聴者に見えすぎる形で演出してはいけないと思います。

この劇中歌商法に対して、最近嫌悪感を持つ人が増えてきているように思います。それらの理由について掘り下げて考えていこうと思います。

手法としては有り

Introductionでも述べましたが、アニメ放送と同時にCDを売ろう、というマーケティング・販売手法は否定しません。が、それを推し進めすぎるあまり、アニメ本編にまで影響が出てしまっては、元も子もない、というお話。
作り手が分かっていてやっている場合はまだ許せます。ネタ的に感じるからです。らぶドルという作品の1話のAパートは、確かほとんど歌で終わった記憶があります。

大雑把な指標としては2chなどの実況的なもので、挿入歌が流れた時に「販促キター」というコメントが流されたら、それはとても違和感がある流し方だった、と判断しても良いと思います。

劇中歌は素晴らしい

印象に残るし、何といってもストーリーと最高にマッチしている演出が行われると、もう脳汁が出る。涼宮ハルヒの詰合(TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」劇中歌集シングル)が売れたのは、もはや必然だったと感じるくらいです。0話で、いきなり流れた電波的なソング「恋のミクル伝説」。それまでハルヒというキャラは、他人に冷たく、自分に利することしかやらないと思っていたのに、ライブに出て盛り上げているなんて…とそのギャップに驚いているときに流された2曲。未だにあのライブシーンが持て囃されるのは、それほど全てがマッチしていたからだと思います。

これの逆を考えて見ましょう。
印象に残らない、ストーリーとほとんどマッチしていない演出。ストーリーの流れはよく、その歌が流れる過程までは最高だけれども、その歌が流される、しかもかなりの長い時間流されると、なぜか醒めてしまう。「なーんか、長いよねぇ」などと流し見し始める。ギャップに驚いているときに流された劇中歌は、印象に残らない

放送前から「DVD発売決定!」というCMが流れる

ここからは余談。アニメの本放送が行われる前に、「DVD化が決定。続々リリース!」というCMが流れることが多いのですが、私はなぜか嫌悪感を抱いてしまいます。そして毎度「DVD化されていない作品もあるというのに…」とつぶやく。キスダム…。ちなみにキスダムの感想を本放送時に、全てではないですが書いているので、興味のある方はどうぞ…。→ キスダム感想

Conclusion

  • 劇中歌は素晴らしい。マッチすれば脳汁が出るくらい。
  • 逆にマッチしていない演出がなされると、本当に印象に残らない
  • 劇中歌「商法」と視聴者に思われたら負け。そうならない本編での演出を。