隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

これゾン9話の展開がよく分からんかったという方へ

これはゾンビですか9話、「はい、脱ぐと凄いんです」を見ました。私は最近原作を読み始め、現在4巻まで読み終わっています。

さて、twitterのタイムラインやニコニコ動画の無料配信を見ている限り、9話の内容が「よく解らん」っていう人が多いように感じました。そこで、本記事では原作4巻まで読み勧めている私が、出来る限りネタばれをしないように、内容解説をしたいと思います。

なお、ネタばれは出来る限り回避しますが、どうしても仕方がない部分があると思うので、情報を完全にシャットアウトしたい方は、お気をつけ下さい。また、こんな長ったらしい記事読めねーよ、という方は最後の「まとめ」までスクロールしてやってください。





RSS購読などで、続きを読む表記が機能しない時の緩衝材)

9話の展開が早く感じた理由

6話までと比較して、展開がとても早く感じたと思う人が多かったのではないでしょうか。そして、それが理由で「訳が分からん」と思った人も同様に多かったのではないでしょうか。

これの答えとして、圧倒的に分かりやすい事実があります。それは原作2巻の内容を7話から9話で終わらせたこと、です。ただ正確には2巻の内容をすべてやったわけではなりません(後述)。ちなみに1巻の内容は、6話使ってアニメ化されています。


以前、原作2巻の感想記事でこんなことを書きました。
妄想力が限界突破―これはゾンビですか?2 そう、私は死を呼ぶもの

残り6話程度で、2巻全部やるつもりなんでしょうねぇ…だって1巻だって6話でやったんだから。1巻よりも遥かに情報量が多い2巻を、どうやって料理するのか…もう考えるだけで楽しくて楽しくて、また妄想しています。ただ、大筋を原作に合わせるとするならば、2巻で終わってしまうとものすごく消化不良なのですよ。なので、2期を見据えた作り方をするのか、それとも一旦終わらせるような作り方をするのか、そこが問題になってきます。分割2クールという噂は聞かないので、売上次第でしょうか。

私は2巻の内容を残りの話数に費やすものだと思っていたのですが、何とまぁ、3話分でやってのけました。

7話から9話の内容とはなんだったのか?

ここからは本記事の本質、7話から9話とは何だったのか? という内容です。お待たせしました。

私が思う7話から9話とは、原作2巻のエッセンスを取り出した内容、です。というのも、話の大筋は原作と同じなのですが、展開は全く違うのです。ん?と思われた方が多いと思いますので、なるべくストーリーが理解できるよう、具体的に書きます。

トモノリの中から突然わけの解らんゴーレムっぽいのが出てきて、訳のわからないうちに解決していた。

少し解説します。あのトモノリの中から出てきたゴーレムっぽいのが、大先生が言っていた歩への預けものであり、「魔装兵器」です。わけあって、トモノリの中に埋め込まれています。

  • トモノリは魔装兵器だった。
  • 大先生が概ね仕組んだことである。
  • 暴走したトモノリを抑える役目が歩である。
  • ちなみにゴーレム発動条件は、トモノリが気を失うことである。

これだけの内容を、矛盾しないよう分かりやすく描写するためには、展開が早くならざるを得なかったと思います。でも、原作未読の方には、不親切でしたね。


原作を読んでない方にオススメの考え方は、あまり深く考えない、です。ただ要点だけは知っておきましょう。つまり、「トモノリの中にある魔装兵器は今後のストーリー展開上、重要な役目を果たす」「魔装兵器には大先生が大きく関わっている」です。納得がいかない部分が多いと思いますが、今の時点ではこれが最善だと思います。

突然ユウが去っていった。わけがわからない。

これも解説します。シックリこない原因、それは「夜の王問題」と「魔装兵器問題」が直接的には関係していないことにあります。
9話ではトモノリ問題が全面に押し出されたため、ユウが去った=トモノリ問題だと思いがちですが、実はもう少し大きな視点で見る必要があります。

では、なぜユウは去っていったのか? それは

  • ユウ「私が側にいると、誰かを悲しませてしまう」

からです。
ユウは言葉の力ばかり強調されていますが、もう一つ重要な点があります。それはユウの感情変化が周りに影響を及ぼす、ということです。例えばユウが幸せを感じると「最も会いたくない奴に会ってしまう」など(夜の王のことですね)。
ユウはここに負い目を感じているんですね。原作ではユウの気持ち、歩達の気持ちがもう少し詳細に描写されています。



つまり、夜の王の件も含めて、周りに迷惑かけすぎだよ…ということです。

夜の王編でアニメは終わるのかもしれない

原作の大きな方向性は、

  • ヴィリエ(魔装少女の世界)・吸血忍者・冥界(ユウの世界)・歩、が複雑に絡みあって展開していく。

です。
原作を読み進めるに連れ、全容が明らかになってきます。そうは言いつつも、今後アニメでは夜の王編をメインに扱っていくように思えます。というのも、これ以上複雑に絡ませ始めるとエライことになると思うんですね。残り3話から4話、夜の王をきっちり終わらせつつ、しかし2期への含みを残すのでしょう。

かなり改変されている

さて、実は本記事の最初の方に「話の大筋は原作と同じなのですが、展開は全く違う」と書きました。ここについて、少し触れておきます。


大筋とは「ユウが去っていく。それを探しに行く展開」「夜の王が何か企んでいること」です。
アニメではこの大筋から外れることが無いように、3話という限られた中で、イベントを前後させたり、そもそも別イベントを持ってきたりがなされています。例えば、原作だと京子が再登場したり、大先生の振る舞いが違ったり…と兎に角違います(詳細に書くとネタばれになるので割愛)。


夜の王編を終わらせたい!という制作側の意図が見えるのですが、それを実現するために9話が分かりにくくなったことは間違いありません。

まとめ

  • 大先生の歩への預け物はトモノリ(の中の魔装兵器)だった。
  • 厳密には、ユウが去った原因=トモノリ問題、ではない。「私が側にいると、誰かを悲しませてしまう」が本質。

今後の展開としては

  • ユウを探しに行くぞ!
  • ついでに夜の王もぶっ倒すぞ!
  • 大先生の思惑は何なんだよ!

だと思われます。

残り少ない話数ですが、これゾンスタッフに期待しましょう。