隠れてていいよ

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アニメ『C』6話 「未来よりも何よりも、俺はとにかく身近なものを失うのが怖い。」

違うよ、真朱。勝ちたくないけど負けたくもない。未来よりも何よりも、俺はとにかく身近なものを失うのが怖い。

『C』6話 conflict(葛藤)より、公磨の言葉

『C』6話を視聴しました。フジテレビでは既に7話が放送されています。
6話に詰め込まれたメッセージは非常に多く、そして濃いと感じました。
三國壮一郎、ジェニファー・サトウ(外人さん)、宣野座功(ボランティア王子)、そして公磨。それぞれの思いが語られました。最も印象に残ったシーンは冒頭紹介した言葉。この言葉には、6話のすべてが詰め込まれているように私は思います。

6話の内容は、公磨が「現在」と「未来」の間で揺れるというものです。多くの者の考え方に触れます。「今」を必至に生きている者と、長い目で「未来」を見ている者、この二つが対比的に描かれました。
いや、殆どの者は「今」を生きているのです。もちろん「未来」がどうなってもいいなんて考えているわけではありません。しかし今を戦わないと現在すら生きることができないのです。それが現実なのです。

公磨は最後のディールまで、「今を犠牲にしてまで未来を考える」か、「今を戦うか」迷っていました。そして公磨が出した答えは「勝ちたくないけど負けたくもない。未来よりも何よりも、俺はとにかく身近なものを失うのが怖い。」でした。現在最も身近な存在である真朱が、ディールに酔って目の前で血を出して無残にもボロボロになる、果たしてこれを見過ごすことが公磨にはできたのか、いやできないのです。

「大学の先生」「コンビニのバイトの人」「羽奈日」「真朱」、皆今を生きているのです。そんな彼らを見捨てる、今を見捨てることを公磨は選ぶことができませんでした。戦わなければ傷つく。


「ミダスマネーが未来を奪う」、未来の為に戦うジェニファー、宜野座。今、現在のために戦う三國壮一郎。果たしてどちらが正義なのか。どちらも正義なのか。