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隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

緒花の日常と覚悟、そして家族の絆

花咲くいろは 考察

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つい4日ほど前でしょうか。花咲くいろは聖地巡礼に行ってきました。時間の都合でゆっくり探索することは叶いませんでしたが、聖地巡礼のなんとも言えない気分、つまり二次元と三次元が混ざり合ったようななんとも言えない快感を味わってきました。なお本レポは別記事にする予定ですので、今しばらくお待ち下さい。


さて既に2クール目に突入している花咲くいろは。しばらく溜めていた第12話 『じゃあな。』、第13話 四十万の女 〜傷心MIX〜をやっと見ました。一言で表すと、心が震えました。

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1クールと2クールの境で何が変化したのか? それは緒花が自分の日常を生きる覚悟を決めた、究極的にはこれです。
思えば、11話までは緒花の日常が喜翆荘へと移りゆく過程を描いたものでした。そして11話から13話では「孝ちゃんと喜翆荘、自分」の対比を強烈に描くことにより、緒花の覚悟を描きました。

緒花は「自分の日常が既に喜翆荘にあるのだ」と、明確に気づくことができたのです。そして、自分の日常に生きることを覚悟するのです。

孝ちゃんとの決別、自分の日常、ぼんぼる

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緒花が「自分の日常が既に喜翆荘にあるのだ」ということに気づいたのは、孝ちゃんにフラれた時でした。これについては、13話、緒花がジュースで酔って感情を吐露するシーンがとても分かりやすい。分かりやすいと同時に、非常に心に響きます。このシーンは何度も何度も見返す価値があります。


「私、知ってた。孝ちゃんのこと大切だって言うのは、知ってた。でも…孝ちゃんが好きなんだって分かった瞬間に、フラれちゃったんだもん。」
この言葉だけ聞くと母の皐月やスイと同様、孝ちゃんを好きな気持ちを緒花が諦めたと思ってしまいます。しかし緒花は、それは違うと否定します。



「諦めるんじゃないの。もう振り回したくないんだもん。孝ちゃんには孝ちゃんのいつものが、日常がもうちゃんとあるんだもん。」
「日常がもうちゃんとある」、とても綺麗な言葉だと思いました。感情がこもりすぎている、泣きそうになる言葉でもありました。
皐月は言います。「だったら、東京、戻ってくる?」。そう、孝ちゃんの居る東京へ、そして孝ちゃんの日常になったらいい、と。
この皐月の言葉に対して、「それは違う」、と緒花は否定します。そして、以下の言葉が発せられます。



「私にだって、もういつもがあるから。喜翆荘での、いつもがあるから」
「ママもぼんぼってる。分かったの、ママもおばあちゃんもぼんぼっている。だから私だって、孝ちゃん居なくても…」



孝ちゃんのことが嫌いになったわけではないのです。もし孝ちゃんを追い続けるのならば、緒花は東京へ戻って孝ちゃんの日常とならなければいけないのです。だけど、それを緒花は否定します。なぜならば、花の日常は既に喜翆荘にあったからです
そして、今の日常を全力で生きる、このことを緒花は選んだのです。そう、それは皐月やスイがそうであるように。
皆、自分の思いを持っていて、そしてぼんぼっている。なんと素晴らしいことか。

スイから皐月、皐月から緒花

13話にかけて、緒花の覚悟だけでなく家族の絆も綺麗に描かれています。


緒花から見て、皐月は「母である前に女」であるといいます。「母である前に女」とは、子供(家族)の幸せよりも自分の幸せを考えることだと考えています。事実、作中で皐月は親とは思えない行動を多くとります。「ひっでー親だなw」というコメントも沢山見ました。
だけどどんなに強く気丈に振舞っていても、皐月は「女である前に母」だと私は感じました。なぜならばちゃんと、子どもの成長を見守っているからです。少なくとも「こういうときだけ母親づらして」と緒花に言われるぐらいには。
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スイと皐月が家族思いであること、また芯が通った生き方をしていること、これは偶然ではありません。皐月はスイの背中を見て育ったのです。スイの生き方考え方感じ方、全てを受け止めそして反抗しながら成長してきたのです。
皐月が小さいころ、スイと衝突していた描写がありました。こういう描写を見せられると、スイと皐月は、今でも仲が悪いのではないかと感じてしまいます。だけど、それは12話の皐月のあるセリフで吹っ飛んでしまいます。
「間違っちゃいないのよ。そう、母さんはいつだって正しいから。」

なんという心のこもった言葉でしょう。ぞくぞくしました。この言葉だけで涙が出そうになりました。また13話ではスイを気遣うシーンが随所に見られました。
世代間の関係って、本当に素晴らしいものですね。

終わりに

1クールでは、緒花の日常・覚悟そして家族の絆が綺麗に描かれました。そして13話はその総決算でした。
緒花はようやくスタート地点に立つことができました。一体この先、緒花は何を感じ何を思い、どんな生き方をしていくのでしょうか。2クール目も楽しみな作品です。


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