隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

BLOOD-C 1話の見所は「無言の戦闘」

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非日常へようこそ。

なお画像はすべてBLOOD-C公式ウェブサイトより引用しています。


BLOOD-Cというアニメが始まりました。BLOODシリーズと呼ばれる本作品。ご存じの方も多いと思いますが、BLOOD THE LAST VAMPIRE(劇場版)、BLOOD+という2つの作品が既に存在しています。
これらは世界観こそ同じではあるものの、ストーリーやキャラクターは全く異なっているそうです。2つの前作品を見ていないので世界観については自信を持って言えないのですが、おそらく共通する世界観とは「少女が刀で敵を斬る」。調べた限り当たらずとも遠からずのようです。


さて、ストーリーやキャラクターが異なるということは、この「BLOOD-C」から視聴し始めてもまったく問題がないということです。事実私もBLOOD-CからBLOODシリーズを見始めることになったわけですが、特に問題なく1話を視聴し終えることができました。

ところでなぜこの記事を書こうと思ったのかというと、戦闘シーンのハラハラ感が凄い! と伝えたかったからです。

1話の簡単な流れ

記事冒頭の画像は公式ウェブサイトのキャラクター紹介から更衣小夜(きさらぎ さや)を引用したものですが、目付きが鋭いことが分かるでしょうか。
この子は、普通の高校2年生であると同時に『古きもの』と呼ばれる妖怪のたぐいを倒す使命を持っています。御神刀と呼ばれる特別な刀を振るいます。

1話ではBパートの4分の1くらいまでは日常編、つまり学生生活がメインに描かれます。日常編とはいうものの、日常の中にも何かこう不安定になるような描写がたくさんあります。詳しくは、『BLOOD-C』第1話 不安を掻き立てる水島努監督の理知的な画面構成 - あしもとに水色宇宙という記事がとても分かりやすいので見ていただきたいのですが、記事タイトルを借りるならば「不安を掻き立てられる」のです。
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そういった不安定な描写から繋がる戦闘シーンが、いよいよBパート中盤から描かれることになります。

地蔵戦

最もハラハラしたシーンは、ほかでもなく1話の戦闘シーンです。何が素晴らしいのか。一言で表すならば「無言の戦闘」です。
無音ではありません、ですが9割9分無言なのです。時折「うっ」とか「ぐっ」とかはありますが、それ以外は何もありません。ひたすらに「音と映像」だけで戦闘が描かれます。
戦闘シーンが始まってから、次にキャラクターの声が発せられるのは何と約4分30秒後。息もつかせないとはこのことです。

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戦闘終了後、神主である父から声をかけられたときにやっと「ほっと」息をつくことができます。ですが小夜の体には返り血が大量に付着しており、戦闘が凄まじかったことが嫌でも頭から離れません。
壮絶な戦いだったことは視聴者だけでなく小夜自身も感じていたようで、それは戦闘終了後、御神刀を握る手を離せなかったことから分かります。戦闘は凄まじく、御神刀無しでは決して倒せぬ相手でした。「刀を決して離してなるものか」という思いを無意識に持っていたに違いありません。

父である神主の「強く、握りしめすぎていたんだろう」という言葉は、とても丁寧なそれでいて小夜を気遣う言葉だと思いました。御神刀の柄(つか)の部分には小夜が強く握っていたせいで血の握り後が付いており、父親の言葉と柄の部分はとても対照的で、心にグッと来ました。



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終わりに

実は殆ど期待していなかった本作品。ですが、1話を見て惚れ込んでしまいました。特に戦闘シーン、今後も素晴らしいものを見せてくれるに違いありません。
まだBLOOD-Cを視聴されていない方、是非1話の戦闘を見てください。ハラハラすること請け合いです。