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隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

『君と僕。』きめ細やかな心情描写に惚れる

第七話「りんごのとなり」を見ました。もう、本当に心震えました。最初から最後まで目が離せませんでした。ずっと画面に集中していました。
公式サイトからあらすじを引用します。


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悠太が告白された!!「付き合ってください」と申し込んだのは、同じ学年の高橋さん。
その現場を図らずも目にした千鶴たちだが、悠太の返事を聞くことが出来ずじまいでヤキモキ…。
何の報告も無しに放課後、高橋さんと下校する悠太に寂しさを感じつつ、 2人が気になる千鶴たちは、後をつけることに。

TVアニメ「君と僕。」オフィシャルサイト - Story


何がすごいって、ものすごく細やかな感情の演出が行われている。七話主役の男女、悠太と高橋さんはもちろんのこと、春ちゃん含めた周りの人間についてもです。そのおかげで、圧倒的に感情移入できるんです。
全体的に良かった感情描写ですが、特に3つ、書きたいと思います。なおキャプチャ画像は、現在ニコニコ動画で配信されている七話より引用しています。


屋上、下敷きで仰ぐシーン

告白を目撃した次の日、なぜ告白のことを悠太は話してくれないんだろうと、いつものメンバーは気になっている。何とか喋らせようと誘導するメンバーたち。しかし全く話す様子を見せない悠太を見てメンバーは、目を逸らしながら心で会話を始めます。


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悠太を除くメンバーで、下敷きで仰ぎ合いながら心の会話をするシーンがすごい。
説明が難しいのですが、下敷きでお互いを仰ぎながらの会話なので、みんな髪が揺れていて躍動感があるんです。ビュービューと風が吹いているような描写の中、「どうして悠太は告白のことを話さないんだ?」という心の会話をするのです。ものすごく勢いを感じさせられるんです。まさに、本当に、彼らの「なぜなんだああああ」という本気の気持ちが伝わってくる、そんなシーンなんです。
下敷きの風と合わせた心の会話、これがすごい。

悠太が高橋さんにCDを持ってくるシーン

高橋さんがいつもつるんでいる女の子グループがいるんですが、いわゆる女の子同士の陰険な部分が見え隠れします。
高橋は地味だし引っ込み思案だから、どうせ悠太に告白したって上手くいきようがないよ、でも面白そうだからそそのかしちゃえ…そういう意図があったわけです。まぁ、陰険だと思います。


悠太と存外上手くいっている、高橋さんがそんな話を女性グループにするわけなんですが、その時の彼女たちの反応がものすごく、ものすごくリアル。
「ねぇねぇ、悠太くんとはどうなったのよー、アハハハハ」という興味津々の彼女たちの顔が、「案外、上手くいっているの」と高橋から告げられたことで笑顔が一瞬消える。その反応、表情、行動。凄く、凄くリアル。心が痛くなるほどリアル。


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そしてその反応を見た高橋の反応も、実にリアル。

全てが分かるシーン

物語の最後で、なぜ悠太と高橋が付き合っていたかが明かされる。シンプルで、しかし深い一言が、高橋から発せられる。


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「その時、気づきました。悠太くんは、ずっと前から分かっていたって」



高橋は、悠太に好きという気持ちがあったから告白したのではない。もちろん好きという気持ちがなかったわけではない。しかし本当のところは、周りからハブられるのが、仲間はずれになるような疎外を感じるのが怖かった、だからそそのかされた時、否定しなかった。自分に嘘をついて告白をしてしまった。それに改めて気づいた自分が許せなくて、高橋は泣いた。


「ごめんね悠太くん。フラないでいてくれたり、いろいろ、なんか。」

高橋さんに最高に感情移入すると同時に、悠太の人間性が圧倒的に垣間見える瞬間でした。ここに終着させるんだな、って。

確信

そしてこの瞬間、改めて確信できました。
この作品は女の子が絡むことで、男の子たちが成長したり魅力が見えたりする……女性が男の子たちに与える影響が凄く大きい。
ニ話の茉咲ちゃんが登場する回、五話の千鶴と茉咲ちゃんの絡み、そして今回七話での高橋さん。女の子が強く絡む回に、私は圧倒的に感情移入している。


余談ですが、五話と七話の脚本はともに花田十輝先生です。おそらく、偶然ではないと思う。つまり、私はやっぱり花田先生の脚本に心動かされる傾向があるんだと思う。言語化はまだできないけど。

終わりに

君と僕、当初は男の子たちがただ絡むだけの、そんな作品だと思っていました。だけど今はそう思っていません。登場するキャラクターの、心情描写がきめ細やかに描かれる、素敵な作品です。