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『君と僕。』2期最終回、「普通」の最終回だった

すごいなぁ……何が凄いって、『君と僕。』という作品は、高校生の「普通」が描かれているところなんですよ。少し前に放送されていた『男子高校生の日常』が、高校生のあるあるネタを面白おかしく見せているのと比較して、『君と僕。』は、本当に高校生の姿をそのまま映しだしたかのように、「普通」である。

そんな「普通」を見て、一体何が楽しいのかと言われたら、私は一瞬言葉に詰まってしまう。確かに、ボケーッと見ていたりする話も多かった。でも、なんとなく、なんとなくボケーッと楽しく見てしまう、そして時に心動かされる。

なんか答えになってないけど、普通だからこそ楽しいのかもしれない。その普通の中に、「あぁ、いいよねぇ……」などとよく分からない感慨深さを求める、みたいな(関連:『君と僕。』2期、何ごともなく始まって何ごともなく終わった)。



確かに演出は素敵です。1期から感じていたことですが、キャラクターの心を、本当に繊細に描くのがうまい、本当にうまい。そして、主人公ズ(男)の成長を、主人公以外(主に女性)の視点から描くのがほんとうに上手い。1期7話「りんごのとなり」や2期2話「mary's christmas」は、あまりの素晴らしさに泣いて土下座するレベルでした。
関連:『君と僕。』きめ細やかな心情描写に惚れる
『君と僕。2』2話 あまりの感動に世界の真ん中で愛を叫びたい



で、最終回はどんな感動ストーリーが来るのかと思ったら、なんと、男子高校生が進路に悩む、というお話……思わず「すげぇ」と声に出していました。だって、だって高校3年生が、「なんで模試って志望校書かないといけないの?」とか、「普通」すぎる。
そんな普通を、ねっとり……いやしっとりと、春ちゃんを中心に描く最終回……たしかに普通、普通です。もう何回「普通」って言ったか分からないけど、それぐらい、最後も普通だった。だけど、その普通が凄く丁寧に描かれるから、安らかな気持ちで見ることができた、いい最終回でした。


そんな作品が『君と僕。』です。すいません、答えになってませんね。



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