隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

やっぱり漫画は素晴らしいなぁ

高校以来の友達と久々に飲んで(といっても1ヶ月ぶりくらいだろうか)、その中で「漫画は素晴らしいなぁ、すごいなぁ」という話題が出た。絵を描いてストーリーも作れて、週刊誌なら毎週1本仕上げて、且つ毎週「引き」を作って……超人にも程がある。
その際に私は、その点はもちろん同意である上で、漫画が読者にもたらす影響も計り知れないという観点から「漫画は素晴らしいなぁ、すごいなぁ」という論を補強していた。


飲む前日、私は仕事で大失敗をしてしまいひどく落ち込んでいた。正しいと思って頑張って頑張ってやってきたのに成果が出ず、みぞおちの下辺りが痛くなって、泣きそうになって帰宅して、眠くなるまで『めだかボックス』をずっとずっと読んでいた。

めだかボックス』という作品はメッセージ性が強い作品だ。中二病的だ、とも換言できる。様々の境遇のキャラクターが自分の想いを熱くぶつける、そんなシーンが多くて私は好きだ。

コミックス11巻、第91箱、球磨川編クライマックス。以下のシーンは私の心を打った。

(却本作りでもめだかちゃんを負かすことができなかった球磨川に対して、善吉が負けを認めろと迫るシーン。球磨川が括弧無しで「嫌だ 認めない 僕は負けてなんかいない」と言う一連のシーンから)

善吉「…ふざけんじゃねえ! いい加減にしろよ球磨川ぁ! 潔く 負けを認めやがれ! 悪あがきにもほどがあるぞ見苦しい!!」

めだか「善吉 負けたくないと思う気持ちのどこが見苦しい」
善吉「……… めだかちゃん…」


めだか「球磨川 貴様は正しい それでいい」
   「約束なんて守らなくていい そうやって心を守る貴様こそが やっぱり充分に強いのだから」
  「勝つ者が強いのではない 負けて這い上がる者が強いのだ!」

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おそらく、自分と球磨川を重ね、めだかちゃんから発せられた言葉を自分に発せられたものとして受け取っていた。

漫画から勇気をもらう、とかちゃんちゃらおかしいと言う人も居るが、私にとっては漫画は生きる糧となっている。決して現実ではない空想上の中で、キャラクターたちが自分の想いを持って生きている、その事自体が私にとってすごく勇気を与えてくれるし、そして今回のように、時々の心のありようによって受け取り方も変わり、そして生きる糧となる。本当にめだかボックスという漫画に救われた。



やっぱり漫画は素晴らしいなぁ。日本人に生まれてよかったなと感じる。