隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

コミックマーケット84レポート 今までで最も金銭的に余裕があり、体力的・精神的に最も辛かったコミケでした

2013年8月12日を持ってコミックマーケット84が終了しました。みなさん、戦場を戦い抜きましたでしょうか。
私は仕事の関係で3日目は不参加でしたが、1日目2日目はしっかり楽しませてもらいました。本当、コミケは他のイベントとは違う、特別感があるなぁと毎度思います。


さて、今回はイベントレポートなぞ書いてみようと思います。全日参加+始発参加ができていれば過去のコミケとの比較もしっかりできたのでしょうが、あいにく体調が悪かったのもあり2日とも午後前参加。ただそれでもコミケの全体感というか空気感みたいなものは感じられたので、そういうのも含めながら楽しく振り返れたらなぁと思います。
ちなみに体力的・精神的に辛いというのはコミケそのものが辛かったのではなく、体力・精神ともに疲弊した状態でコミケを迎えた、という意味です。仕事辛すぎワロタ。

私のコミケ参加歴ですが、初参加は2006年冬のC71の3日目で、それ以降は原則全日参加で毎回参加しています(一度だけ諸事情で不参加)。また2011年冬のC81では文章系同人誌を創り、初めてのサークル参加を経験しました(コミックマーケット81 頒布物の詳細情報 - 隠れてていいよ

古参とかではないけれど、コミケを愛している一オタクという感じでしょうか。

1日目

暑い、熱い、あつい。会場には11時半に着いて、西から入場しようとしたらやぐら橋渡ってから結構待たされること15分〜20分くらい。入場制限解除時間を今回は知らないのであんまり適当なことを言えないのですが、人が多かったという印象は受けました。大体いつも11時30分〜12時位くらいで入場規制解除されるんですが、今回はどうだったんでしょうか。
おそらくなんですが、11時〜12時の通称ゴキブリホイホイルートでの西←→東移動は結構ヤバかったのではないかと予想。コミケで個人的に一番しんどいと思うのは、屋内の人口密度ヤバめで全く進まないとき。次いで水が切れた時のシャッター2時間コースでしょうか……。

ちなみに知っている人には今更かもしれませんが、東西移動には屋外ルートがお勧めです。東1側の出口←→西1側の出口は横断歩道を挟んでサクッと屋外移動可能です。凄くスムーズに移動できます(体感3分くらい)。このルートはマジで便利で、何が良いのかって言うと疲れた時にゴキブリホイホイを通らずに東西移動ができるということ。次回以降参加される方はぜひぜひ利用してみて下さい。


1日目は回ったサークル数は少なめ(25くらい)ですが、冊数は結構多くなりました。というのも、ここ最近のコミケは全日参加できなかったり時間遅めの参加だったりで完売していたことが多かったのもあって、既刊を手に入れていなかったサークルさんが凄く多かったのです。久々に多くのサークルさんに対して「端から端までお願いします」をやってました。ただ既刊が手に入るだけ良いと思っていて、やはりその「当時」に手に入れなければ二度と手に入らない本っていうのも沢山あるわけです。かくいう私も、C81で出しました自分の同人誌を刷るかどうかは現状予定なしです……。既刊を50部とか刷るのは勇気いります。文章系同人誌だと100PPまで位なら50部刷ってようやくトントンくらいです。「300冊刷って5冊しか売れなかった。」の罠ですな。

さて西開始で大手をいくつか周り、その後懇意にさせてもらっている島中サークルさんを西及び東でまったり回りました。いつもならここから島中巡りを延々と続けるんですが、最近体力がないせいか大体は力尽きます。特に今回は暑かったのと体調不良もあり、断念。熱中症の疑いもちょっとあったので、企業ブースも回らず14時半くらいには撤退しました。


1日目で一番テンションが上がったのは、全くノーチェックの『C』本を見つけたことでした。ノイタミナで放送されたアニメ作品の『C』です。同人誌の紹介は結構デリケートな事は分かっているんですが、是非紹介させて下さい(ご本人様には了解を取りました。快諾いただきありがとうございます)。サークルは「define」(ディファイン)さん。

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島中をぼうっと回っていたらこの装丁が見えたわけですから止まらざるを得ません。真朱を認識しなくとも「これはCだな」と思うぐらいには素晴らしい装丁。真朱ももちろん素敵。中身を見る前から「この本はC愛にあふれているに違いない」という無条件の信頼を覚えてしまうほどには衝撃でした。そして装丁が素晴らしいのと同時に、この時期に新規のC本を見ることができるということも二重の衝撃でした。
ページ数は多くはないのですが、Cの雰囲気を感じられる一冊で大満足。
あとがきから引用。

(略)ですが、私はこの「C」という作品を、いわゆる隠れた名作と呼ばれるカテゴリに入るのではないかと思っています。現にそういった話を度々耳にしまして、続編を熱望する声もよく聞きます。
かくいう私もその一人で「C」で何かを作りたいという衝動が抑えきれませんでした

(太字は筆者)

もう同意も同意。隠れた名作と呼んでおくには勿体ない名作で、何度見てもいろいろと思うところが出てくる作品ですよ。何かを作りたいという衝動を抑えきれませんでした、というのは本当に同意で、私も自分で出した文章系同人誌では、Cの感想(レビュー)を書かせてもらいました。書かざるを得なかったというべきか。このCのレビューに関してだけはその内何かしらの方法でアップしても良いかなぁとちょっと思っています。
ちなみにサークル主さんと会場で少しお話しましたが、「C、ご覧になっているんですか?」という問いに対して「もちろんですよ〜」と超ニコニコ顔で返していました。何ともうざいw
私が同人誌を出した時も「(文章系で)Cを書いているサークルさんは少ない」という話題で多くの人と盛り上がりました。正直、Cについてはまだまだ需要がある気がしますね。もし自分が次に同人誌を出すとしたら、Cについては何かしら絡めていくと思います。
本ブログでもCについてはいくつか記事を書いたので、せっかくなので紹介しときます。
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ちなみにCの同人誌は一般的には三國公磨本が多いです。ただ女性向けでも、真朱やその他アセットの絵が書かれていたりギャグ調も大いに挟まれていたりと見逃せなかったりします。


1日目は、初めて水上バスに乗って帰宅してみました。これまでコミケには何度も参加しているのに水上バスに乗ったのは初めてでした。水上バスそのものも良かったのですが、水上バスの待合室がかなり良かったのです。まず何よりエアコンが聞いていて涼しく、座る場所があり、また飲食物を売っているのですが値段が良心的。家族経営的な売店の雰囲気を感じていました。また、マスコットキャラも居て、テンションが無駄に上ったり。ググってもこのキャラクターの情報が出ないんですが、あの等身大ポップは何だったのだろう。

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2日目

実質3日目。回ったサークルさんは事前チェックで大体60くらいでしょうか。2日目(実質3日目)は基本的に午前全力、午後評論でまったりが基本。ただ最近評論島のアニメ関連の本の売れ行きが良い気がしていて、気がつくと14時までに平気で完売しているところが多かったりします。完売することはとても喜ばしいことなのですが、完売していると辛い。
2日目も人は多かったなぁという印象は受けました。いつもだと大体昼ごろ、12時から12時半過ぎにはだんだんと人が減りつつあり、東なども多少は回りやすくなっているのが常なのですが、今回12時半とかでも結構な人口密度があったという印象。東1の入口付近の、あそこまでの入り乱れ具合は久々に見た気がします。

懇意にさせていただいているサークルさんはだいたい回れましたし、自分が寄稿させていただいた同人誌、アニバタも無事手に入りました。実物は想定よりも分厚く、装丁も凝っており、とても良い本となっていました(上から目線感)。
コミケ特有の空気感に流されて、結構長々とお話させていただいたサークルさんもありました。コミケ会場だとついついテンション上ってその場の勢いで話したりすることが多いので、後から「あぁ、あの時は変なこと言ってたなぁ……」と後悔することが多すぎて嫌になります。

終わりに

なんだかんだ言って、コミケは特別感があるなぁと思います。しかも、会場の中だけでなく、その当日朝から帰ってからまでも「特別感」を感じてしまいます。
最近どこかで「コミケに行くことが目的になっている奴はマナーが悪い」みたいな言をみて、それは必ずしもそうじゃないと思ったりしてました。まずコミケ初めての方は、コミケに行くことが目的でコミケに行くことが多いと思います。「どんな感じなんだろう」「一度は行ってみるか」「友人に誘われた」とか、動機は様々だと思いますが。コミケに行くことが目的になっている奴、とはおそらくは徹夜組とかそういう「イベントノリのやつで、自分本位なやつ」を抽象化しようとして使っているんだと思うんですが、そんなに単純じゃないと思います。私も最初は「オタクならコミケは行っとくべきだ」という動機で参加したと記憶しています。
私自身、もうコミケに行くことが目的になっていると言っても過言ではありません。ただ、別に本を手に入れることをどうでもいいとは全く思っていなくて、むしろそういった「本の出会い」「人との出会い」「イベント特有の空気」その他諸々を含んでコミケを愛しているんですね。だからこそ手段と目的が入れ替わっている。

一度設営も参加したことがあるのですが、あの空気も本当に大好きで、仕事の都合が付けば今後設営も参加したいなと思っています。まだ机が並べられる前のガラーンとした空間は見ものですし、また机を並べてからの「明日からここが戦場になるのか」感は異常で、高揚感半端ないです。そしてもちろんサークル参加も諦めていません。

皆さんのコミケはどうだったでしょうか。次回も楽しいコミケになったら良いと思います。