隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

コヨーテ ラグタイムショー

無料期間があるということで、オンデマンドTVなるものが家に導入されまして、その中のアニメでコヨーテラグタイムショーがあったので、一度見ておかないとと思っていたアニメだったので、最近時間があるときに少しずつ見ていたのですが、今日でやっと見終わったのでせっかくなので感想を。


製作はユーフォーテーブル。ネットでよく聞いていた「1話だけ」なんて噂が本当かどうかを自分で確かめられる機会でもあったのでいつもより期待感をを持って見たのですが、なるほど確かに前半まで、つまり2話までとそれ以降で方向性が違うものになってました(事前情報で脚本が変わったという事情は知ってました)。

アクションという点でも大きく違っていたのですが、それ以上に一番違和感を感じたのはミスターという人物像でしょうかね。
前半部分から受けるミスターのイメージというのは、完全無欠、どんなことをしても絶対に失敗しない、失敗しそうなことがあっても万事解決、最後には全てがうまく片付く、というものでした。

アンジェリカ・バーンズという、ミスターをずっと追い続けている捜査官が、1話で散々ミスターの凄さを強調するもんだから、嫌でもミスター=凄い人というイメージがついてしまいます。
ですが、中盤から後半に行くにつれ、だんだんとミスターが普通の人になっていくのですよね。普通の人というのは、つまり普通に撃たれて血を流して、そして倒れちゃうのです。

全てがうまく解決しないのです。中盤からずっとこんな調子、つまりミスターが窮地に立たされそうになる事が頻繁に起こっていたので違和感を感じなくなっていきましたが、その切り替わりの辺りはかなり違和感を感じました。

また、マルチアーノ12姉妹ですが、2話までを見ている限りなら、この12姉妹とミスターたちとの戦闘が繰り広げられるアクションアニメなのかと思ってしまう事間違いなしだと思います。それぐらい、12姉妹の活躍のなさぶりが中盤目立ってしまったと思います。
活躍する事はするのですが、それ以外のキャラに比べると明らかに影が薄かったように思えます。関係ないですが、見る前は実はコヨーテというアニメはこの12姉妹が繰り広げる話だと思っていました。


次に、展開がやや強引過ぎるところが多かったという点を。
おそらく見た人ならみんな感じたと思うのですが、とんとん拍子に話が進みすぎていた感が否めなかったと思います。展開が早いというのと、内容が軽く見えるというのは違うんですよね。

このアニメに関してはやはりちょっと後者の色が強かったように思えます。軽いとまでは言いませんが、せっかくの緊迫したシーンだったはずが、あっさりと解決したり、というシーンが多かったように思えます。それはないだろう、と一番思ったシーンは、フランカがマルチアーノに捕まったけれど、ミスターが負傷しつつもフランカを救出に行くシーン。
あまりのテンポの良さにちょっと笑ってしまいました。フランカが捕まってからミスターが助け出すまで一瞬すぎて、突っ込みどころ満載でした。

と、先にちょっと突っ込むところは突っ込んでおきましたが、正直聞いていたよりもひどくなかったですし、後半に行くにつれの展開もそんなに悪くなかった思います。
話が飲み込みにくいって事もありませんでしたし、カタナとビショップが後半に行くにつれ活躍するのは見ていて楽しかったです。

実際最後4話くらいは続きがかなり気になってしまいましたし。しかし上に書いたこともそうですが、ちょっと勿体無いところが多かったように思えます。
もう少しで良アニメになり損ねたって印象を受けました。ネット上の感想でもこれから拾ってみようと思います。

始めはそうでもなかったのですが、途中からEDがとても気に入ってしまいました。歌詞で「きっと殺しにくる」というところがあるのですが、ここがとても良くてですね。
殺すという歌詞が入った歌をあまり聞かないというのもあるのですが、なぜか何度聞いても何度聞いても何かこう、思うところがある歌でした。