隠れてていいよ

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ソラヲト最終話 蒼穹ニ響ケ

Bパートはとても良かったと思います。タケミカヅチの起動、活躍。特に、タケミカヅチの主砲発射の際のカナタのラッパ演奏時はゾクっときました。挿入歌と共に翔けるタケミカヅチは格好良かったと思います。そしてタイミングを見計らったかのように現れるリオ先輩。いわゆる「いい最終回だった」のではないかと思います。
残り3話からの密度の濃さは異常だったと思いますが、はたしてこれは詰め込みすぎたと言うべきのか、3話でもどうにかなったと言うべきなのか。前者、つまり詰め込まざるを得なかった構成にしたのが悪かったと私は思っております。戦争というテーマを掲げている割には、そのテーマを1話丸々使って掘り下げる話が少なかったと思います。
自身が書いたソラヲトの感想を読み返していましたが、結局1話から思っていることが変わっていないんですよね。
つまり何度も書きますが、この作品が萌えを前面に押し出すのか燃えを前面に押し出すのか。どっちつかずのお話が多すぎたと思います。例えば失禁のお話と、フィリシアさんの過去話。この2つのお話には差がありすぎます。その激しすぎる差が悪いと言っているのではなく、視聴者側からすると何をやっているか分からない、というのが問題。萌えギャグ主体にやっている作品だって感動する、ほろっとする回が沢山あります。が、それをやったからと言ってその作品の方向性まで疑う事はありません。
しかしこのソラヲトという作品に関してならば、迷走していた、というのが正直なところ。迷走することで何が起こるかといいますと、感情移入を十分にさせてくれない、ということが起こります。この感情移入をさせてくれない事は、アニメを楽しむ上で非常に良くない事だと思います。感情移入が出来ないことによってどうなるかと言いますと、30分を集中してみているはずなのになぜか楽しめない、もやもやしてしまいます。この作品は面白いはずなのに、なぜかもやもやする。
ソラヲトは、このもやもや感を毎話感じていました。面白い作品ではありましたが、良作止まりだったかなと思います。