隠れてていいよ

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AngelBeats!8話の考察 ゆりっぺ、俺はお前に消えてほしくない

公式サイトでは、最近BD2巻のジャケ絵が公開されましたが、岩沢さん&ユイにゃんという最高の組み合わせで且つ美麗イラスト。これだけで買う気にさせてくれる破壊力があります。
現在8話まで放送されているAB。関東では明日の深夜最新話が放送ですかね。全13話なのに、8話でまだ謎が謎を呼ぶ展開とは、恐れ入りました。
さて、どうしてハーモニクス天使は、本体天使を攫ったのでしょうか。そもそもハーモニクス天使とは、AngelPlayerとは。謎が多すぎて、考えても頭が痛くなる一方なのですが、その中でも天使の目的を考えてみました。
天使の行動原理(目的)として、秩序を乱すものが許せない、という考え方があります。それは生徒会長が乱れた秩序を許せないが如く。「学校内で大々的にライブをするらしい、生徒会長として監視しなくては…→変態たちに部屋を荒らされる」という一連のコピペにおける、天使の心境に近いものですね。本人はただ、生徒会長としての職務を全うしようとしているだけなのに、というものです。
ここでハーモニクス天使の行動について考えてみます。あくまで作中での直井の考察ですが、ハーモニクス天使の行動は、ハーモニクスを使った時の意思に左右される可能性があるようです。だから攻撃的なんだ、ということですね。また、ハーモニクス天使自信が語った「冷酷な私たち(略)分身にだって意識はある。それは消えてしまうわけじゃない、同化するの。」が本質なのでしょうか?ただ、あの冷酷な私たち(の意識)は少なくとも、奏の中に存在していたものだと考えられます。元に戻るという言葉も使われていますしね。ますます混乱してきたわけですが、では一体どうしてハーモニクス天使は本体天使を攫いギルドの地下深くまで連れていったのでしょうか。
まずあのハーモニクス天使たちは、少なくとも奏の意思を受け継いでいる可能性が高いと考えています。冷酷な、と描写されると、まるで奏でとは別物のような印象を受けますが、いくら分身しても行動原理は変わらないのではと思うのです(これは推測ですね)。それに則ったとすると、ハーモニクス天使が天使を攫った理由は、ゆりを動かすためではないでしょうか。これは、すでにかなり議論されていることですが、なぜゆりは敵を作らなければならないのか、ということです。
最初の敵は天使で、天使が生徒会長を辞任すると、今度は直井が敵で、じゃあ次の敵は誰になるの?となったら、今度はハーモニクス天使で。ゆりの前には敵対する存在が必ずあるわけですね。ゆりが無理矢理に、敵として見なしている部分も当然ありますが。そうなると考えられるのは、ゆりは敵を作っていないと、何かと戦っていないと消えてしまうのではないか、という事です。戦う意志がゆりの原動力なのではないか。
天使に戻ります。天使が「ガードスキル」と名付けるように、数々のスキルは防御用のものだそうです。8話で登場したハウリングも、荒っぽい方法ではありますが気絶させるという目的なら理解できます。ハウリングのスキルをハーモニクス天使が作ったと言うのならば、その目的も無力化であったと考えるのは自然かと思います。
では、ハーモニクスとはどんなスキルなのか。ハーモニクスの能力を作ったのが本体天使だとするならば、これは防御が目的で作られているはず。釣り回において、ハーモニクスを発動させたときは、攻撃意思があったそうです。正確には、みんなを守らなきゃですが、攻撃しろという意思が含まれていたのは確かでしょう。すると、本来ハーモニクスのスキルは、使用時「自分を守れ」という指示を出して発動するものではないのでしょうか。そうやって発動させたハーモニクス天使なら、奏では対処の仕方がいくらでもあった、とか。推論の域は出ませんが、あのハーモニクス発動はイレギュラーだったと考えるのが良いと思います。
これもまた推測になりますが、ハーモニクスはかなりチート能力、しかしその分対価が存在する能力ではないか。(描写的には)簡単に出し入れできそうなハンドソニック、使用制限がまるでなさそうなディストーションやディレイ。それに引き換えハーモニクスは「1回ぐらいなら大丈夫」と言うほど精神エネルギーのようなものを使うらしい。ハーモニクスは他の能力に比べて特殊なんだろうという考え方です。
天使の行動原理についてでしたね。これらを総合して考えると、天使はゆりが消えないように、ずっと戦いの意思を持っていられるように振舞っているのではないでしょうか。ハーモニクス天使が天使を攫えば、それは間違いなくSSSメンバーが、ゆりが追いかけてくることは分かります。すると、また一つ戦う目的ができるわけです。そうやって誘い出しておいて、他のメンバーの息の根は止め、最後までゆりに頑張らせ、最後にはどちらかが引き下がる形で幕を引く。これが天使の考えなのではないかと。一方的に天使側やゆり側が勝つことはしない、というのがミソなのかなと。だから、今回ハウリングが対策され、刺されてしまったのはイレギュラーだったのではないかと思うのです。だから、本体にハーモニクス天使が戻るのもイレギュラーなのではないかと思うわけです。
ハーモニクス天使ちゃんの討伐&本体天使奪還という任務は、任務足り得るわけですね。
さて、ここから導き出される結論として、天使はゆりに消えてほしくない、ということが考えられます。天使はSSSメンバーの消える時期を知っており、消えてしまわないように行動している、という考察がありますが、かなり的を得ているのではないかと思うわけです。しかし、そうなると何故天使はゆりにこだわるのか、という問題が発生するわけです。
これもまた推論ですが、天使とゆりは生前に、何か深い関係が有ったのではないでしょうか。そもそもこの世界の設定がわかっていないので生前という言葉を使うことが正しいのか分かりませんが。しかし少なくとも電脳世界ではないと、麻枝准さんご本人が仰っています(@トロステ)。そうなると、人間関係はかなり重要な鍵だとも言い換えられます。
というわけで、結論です。天使は、ゆりと何かしらの深い関係があった。天使はゆりの消える条件、時期などを知っている。天使はゆりに消えてほしくない。ゆりの消える条件は戦う意識がなくなること、敵がいなくなることである。だから、天使は防御スキルを身に付け、何時も敵を演じ続けている。少なくとも天使側、ゆり側どちらか一方がバカ勝ちすることがないように配慮している。今回ハウリングを防がれたのはイレギュラー。ハーモニクスはチート能力で制限や対価有り。
かなり推測の部分がありますが、そうでもしないと天使の行動の意味が理解できませんでした。さて、生前の記憶といえば音無ですね。予告では、全部思い出したと言っていますが、それがこの物語に大きく関わってくることは明白です。登場人物全員の生前には、繋がりがあるのではないか、という考察が散見されますが、これも当たっているのではないかと私は思います。9話以降、どんどんと、AngelBeatsの世界が明かされていくのだと思うと胸が熱くなります。