隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

フラクタルは中途半端に楽しむな、全力で楽しめ。

注意:予告なくフラクタルリローデッドのネタバレが挟まれることがあります。ご注意下さい。


フラクタルは設定が練りこまれていること、さらには東浩紀さん曰く(アニメは)SF設定が抑えこまれておりファンタジー作品としての面が強い(参考「フラクタルを100倍楽しむ方法」)ことから、アニメだけ見ると中途半端な印象を受けるのだと思います。

中途半端とは、つまり説明不足と言い換えることもできるでしょう。こちらの知りたい欲求に対して、これだ!という答えが提示されないので、「意味がわからない」という印象を受ける。理解が一定以上には達しない。分からないから考えたくない、でも気になる。悪循環ですね。

いくら東浩紀さんが、「細かいSF要素が影を潜めていて、表面上は少年少女向けの冒険ファンタジーになっている」、「キャラクターや最終話までの流れについても責任を持って僕が関わったんですが、できあがったアニメでは、僕の作ったSF設定がかなり見えづらくなっています。」と言っても、見えづらくなっているだけで、感じること・考えることは当然ながらできるわけです。ファンタジーとしてみるか、SF設定を詳細に読み解く姿勢で見るか。

この辺りに、フラクタルという作品を「面白い」と感じるか「分からない・つまらない」と感じるかの境目があるのでは無いでしょうか。フラクタルというアニメは、受動的に、つまりファンタジーだと思って見ると楽しめるし、能動的に、徹底的にSF設定等を理解しようと見ても楽しめる。ですが、その間を取ると「分からない・つまらない」になるのではないでしょうか。

  • ファンタジー<(中途半端)<SF設定など詳細理解

中途半端な姿勢でいると、フラクタルは中途半端にしか楽しめないのかもしれません。ちなみに私は、両方の面を徹底的に楽しんでいます。