深夜アニメだが、怪物が少女の首を食いちぎるシーンが放送された。脚本家は、「これから毎週やらかしていく」などと残酷描写を売り物にするようなことを公言している。深夜とはいえ、テレビで残酷描写を確信犯的に売り物にする番組を放送するのはいかがなものか。
ピンと来た方も多いでしょう。そう、BPOに寄せられた視聴者の意見を引用したものです。
(引用元:視聴者の意見/BPO(1月))
BPOには相変わらず面白い意見が沢山寄せられるので、毎月見るのを楽しみにしています。アニメに関して言えば、1月と2月は魔法少女まどか☆マギカに対する意見が多かったです。
本記事では、BPOの気になった意見を引用しそれに対して意見を添え、時には脱線する形を取っています。なお過去にBPOに関する記事を2本書いているので興味の有る方は是非ご覧下さい。下に行くほど、古い記事です。
- BPOに寄せられた視聴者の意見が相変わらず面白い
- 本記事と同様、幾つかの意見を紹介しています。
- BPOに取り上げられる、アニメに対する意見とか表現規制問題とか
- こちらはBPOに対する意見を記しています。まなびストレートの規制問題にも言及しています。
なお意見の引用に際し、太字などの装飾を意図的に行っている場合があります。
「放送するな」とまでは言わないが
深夜アニメだが、同番組サイトには可愛いらしい少女のイラストなどが載っている。これを見る限り、実際の放送での残酷かつ刺激的なシーンなどを思い浮かべる人はいないと思う。放送ではサイトとの落差が大きく、エロチック、グロテスクな表現が多い。「放送するな」とまでは言わないが、せめて番組冒頭で刺激的な表現に関する注意書きなどを表示するべきだ。
2011年2月に視聴者から寄せられた意見 -【低俗、モラルに反する】
注意書きなんてしてしまったら、アニメを見たときの「驚き」が無くなってしまいます。「次回はヒロインの誰かが残虐な死に方をします、乞うご期待!」なんて次回予告があったら、それはとっても悲しいなって。
上の意見に違和感を持つ原因は幾つかありますが、「アニメに対する不満を他人(作り手側)に押し付けている」ことも一つでしょう。
もちろん押し付けること全て否定するつもりはありませんが、もう少しやり方はあると思います。例えば以下のよう。
ちなみに私は、むしろ「もっとやれ!」と思っています。
まどか☆マギカ大人気!
深夜アニメだが、ファンタジックな作品世界ながら人間関係や社会の暗部をうまく描写していて秀逸だ。表現については凄惨な部分もあるが、作品が主張する考え方を表現するために必要ならば許容されるべきではないか。番組表現への批判のみを指摘し、青少年に悪影響という理由で優れた作品を深夜でしか放送できないことこそ、青少年の健全な育成を阻害すると思う。
2011年2月に視聴者から寄せられた意見 -【推奨番組に関する意見】
このアニメが本当にまどか☆マギカなのかは疑問が残ります。推奨番組へに関する意見とありますがBPOのサイトには「青少年へのおすすめ番組」のリストはあるものの、「推奨番組」については特に記述がありません。
ちなみにこのリスト、毎月発表されており地域ごとにおすすめ番組が挙がっています。
念のため、このおすすめ番組リストを2010年の11月まで遡って見てみましたが、それらしいアニメは見つかりませんでした。というよりも、おすすめ番組としてアニメが挙がることが殆どありません。上の画像で挙げたもしドラくらいです。
話を戻します。2月に寄せられた意見ということで、まどか☆マギカが放送されたクールの他アニメについて考えてみます。考えられるアニメとしては、このあたりでしょうか。
- 夢喰いメリー
- これはゾンビですか?
- GOSICK―ゴシック―
本命はまどか☆マギカで次点にGOSICKでしょうか。ただ「ファンタジックな世界」+「凄惨」というキーワードを考えるとやはりまどか☆マギカなのでしょう。
ネタを実践している人
深夜帯のアニメだが、近親相姦を主題にしている。性的な目的でわざと下着を見せたり、衣服の上から体に接触するなどのシーンが頻繁に放送されている。内容的には成人マンガと変わらないのではないか。年齢制限のないテレビでの放送としては不適切だと思う。
2011年1月に視聴者から寄せられた意見 -【性的表現に関する意見】
「けしからんアニメだ。これは毎週チェックして確認しなければ」というネタを地で行っています。
「頻繁に放送」という言葉を使っていることから、おそらくは続けて視聴しているものと考えられます。たまたま見たのであれば「頻繁に映る」という表現が正しいでしょう。もちろん推測の域を出ませんが。
ちなみに、このアニメはヨスガノソラでしょう。
「子供への悪影響派」と「それに対する反対派」
小学生の子どもとアニメ番組を見ていたところ、番組の最後で突然女の子が脱ぐシーンがあった。子どもに「何であの人は裸になるの?」と聞かれ困った。子どもは深い意味まではわからない半面、興味を持ってしまった可能性もある。極力変な番組は見せないようにしているが、突然のことには対処できないし、子どもが視聴する時間帯に好ましくないものを放送する必要性も感じない。むやみに女性を裸にさせること自体、女性軽視だ。
2011年2月に視聴者から寄せられた意見 -【性的表現に関する意見】
アニメで無理に裸を出すことはやめてほしい。子どもが見てショックを受けたようだ。「そんなもの見せるな」という方もいるが、現状では規制が機能していないので無理な話だ。忙しいのにわざわざ親がどういうアニメなのかを調べる時間はない。せめて見せたくない人向けに成人指定マークなどを付けることが最低限のマナーでありモラルだと思う。
2011年2月に視聴者から寄せられた意見 -【性的表現に関する意見】
どの月にも必ずこの手の意見があります。いわゆる「子供への悪影響」意見です。これに対する私の意見は上で紹介した記事で書いているので、引用させて下さい。少し長いですがご容赦下さい。
昨今、インターネットが発達し、ニコニコ動画など各種動画投稿サイトでアニメが配信されるようになりました。それでも「パソコンを使ってアクセスし…」という手段が必要です。昔に比べれば小学生でさえも容易にアクセスすることが可能になりました。しかし、もし子どもにそういったものを見せたくないのであれば、親がパソコンの使用を制限したりフィルタリングを書けるなどして、規制してやればよいと思う。それは親の教育方針で済む話。
こういう話をすると、子どもはどこかでパソコン使ったりして結局は見てしまうだろと言われるが、それはいつの時代でも同じだと思う。束縛されれば、何としてでもやってやろうと思うのが常だと思うし、この件を語る上で議論する余地はないと思う。
(BPOで取り上げられる物に限らず)最近のアニメに関する意見には「インターネットで誰でも簡単に見れるようになって」という言葉が、枕詞のように並べられることも多い。
BPOに取り上げられる、アニメに対する意見とか表現規制問題とか
BPOには偏った意見ばかり載っていて嫌いだ! と思っている方、ご安心下さい。意見の数はまだまだ少ないながらも、【視聴者意見への反論・同意】と題して、必ず反論意見も取り上げられています。例えば同2月の反論は以下のようです。
BPOへの視聴者意見を読むと、あまりにも「子どものため」という言葉が多く唖然とする。私にも子どもがいるが、アニメやバラエティー番組を見ても悪影響を受けたとは思えない。「親子の会話」「子どもと共に考え親も成長する」という根本が欠けている親の責任を差し置き、テレビのせいにしている。責任転嫁もここまできたかと情けなく思う。
2011年2月に視聴者から寄せられた意見 -【視聴者意見への反論・同意】
「子供への悪影響派」と「それに対する反対派」、双方の極端な意見をピックアップしている感は否めませんが、それでも意見のバランスを取ろうとしていることは伺えます。
ところでアニメの悪影響について調べていると、以下の記事を発見し笑ってしまいました。
アニメが好きな旦那さんの影響で、小学四年生になった娘さんもアニメ好きになった、それを奥さんが心配しているという内容です。以下、爆笑した部分を引用します。
最近は旦那が帰宅した際、「ただいま」も言わずに
娘に向かって「キラ星!」と叫び、娘もまた旦那に向かって「キラ星!」と叫ぶのが日課になってます。
正直、内容のわからない私には不気味に見えて仕方がありません。
最近のテレビアニメは子供の教育に影響はないのでしょうか? - Yahoo!知恵袋
学校でもこのようなことをやっているのかと心配になってしまいます。
微笑ましいとしか思えません。
終わりに
幾つかの意見を紹介しましたが如何だったでしょうか。まだまだ興味深い意見が寄せられていますので興味が湧いた方は是非、一度ご覧になってみては如何でしょうか。
様々な意見を読むことで、考えが深まること請け合いです。