ちゃんちゃん。
さて、『ドキドキ!プリキュア』2話では、「信号機の色を自由に変えることができたらなぁ」という自己中な想いにつけこまれてしまうという内容でした。実際にやったわけではなく思っただけでつけこまれるという点については置いておいて、さて、2話で登場した信号機は2種類ありました。
1種類目は、LEDタイプではなく電球方式の、いわゆる古いタイプのやつで、これは普通に信号機として登場した信号機。
下画像は信号機 - Wikipediaから引用。以下も同様。
もう一方は何かというと、プリキュアシリーズではよくあるパターンの「人の暗い部分の心などを利用して、敵キャラを作る」というやつ。つまり今回の敵は信号機だったわけです。
で、この信号機の敵さんなんですが、おそらくはLED方式かと思われます。というのもクライマックスシーンでインジケーター式であることが分かったからです。いわゆる「赤(青)に変わるまでの時間がインジケーターで分かるタイプ」の信号機です。
4月から東京に住み始めた私にとって、このLEDなインジケーター付き信号機はもう日常の風景の一つであり特に違和感も無いのですが、東京に来るまで20年以上京都(市内)で暮らしていた私にとって、この信号機はそれほど馴染みがあるものではありません。
私の感覚では、京都(市内)では一部の場所に設置はされているものの、多くは旧式のタイプであり、薄型のものすらまだまだ殆ど普及していないという印象です(あれ、薄型=LEDなのかな)。ここでいう旧式とは、概ね、LED方式ではない信号機と捉えてもらっても大丈夫です。
地域によっては昔から一般的だったりするそうですし、もしくはどんどん新しくなっている感じもあるようですが、京都では私が生まれてから20年間ぐらいは殆ど変化がなかった(旧式ばっかり、たまに新しいのがある)ように思います。最近だと嵐山の方で新しく道ができたりしたりで、一部あった気がする。
なんで京都は変わらないのだろうと調べていました。そもそも信号機の設置までには、結構な道程があるようです。
信号機設置についてという記事で、東久留米市議会議員の方が、信号設置までの道のりを詳細に書いておられます。
1.住民・市役所⇒管轄の警察署
住民・市役所(施設管理課)から管轄の警察署(交通課)
に要望
2.管轄の警察署⇒警察本部
警察署では交通事故発生状況や交差点・道路の条件などを総合
的に判断して、設置の必要性があれば警察本部へ上申します。
この際、信号機の建柱位置などについて道路管理者と協議をおこないます。3.警察本部⇒公安委員会
警察本部交通規制課では、各警察署から提出された要望上申について内容を
検討 します。予算措置〜設置に向けた予算措置をおこないます。規制上申
4.公安委員会⇒警察本部
信号機の設置に関する公安委員会の決裁を受け、最終的に設置が決定しま
す。5.信号機工事発注
年度工事であるため、基本的には警察署が要望上申した年度の次の年度に
信号機設置工事をおこないます。
6.信号機工事信号機が完成
他の地域についても調べてみましたが、概ね上のような流れのようです。
さて、そもそも「設置するかどうか」の部分に時間がかかるんだなぁと思うと同時に、「信号機工事発注」という工程があることをすっかり忘れていました。だいたい発注というと利権が絡んでくることが多いのですが、ネットソースベースで検索する限りにおいては、確かにそういう構造があるのかもしれない、ということは分かりました。まぁ天下り何かが該当しますかね…。
- たかが信号機。されど信号機。 ずくなし/ウェブリブログ
- コネ権力フル活用! ケーサツの利権漁りの実態
- 京都府が信号設置、公募で決定 全国初、09年度から - 47NEWS(よんななニュース)
- 信号機の入札:京都のボスは誰だ!
- 京都・信号機入札:22年度入札・星取り表!
- 京都・信号機入札:23年度・現在の星取り表!
とまぁ、ソースの正当性は置いておいて、確かに信号機って長くメンテナンスしていくだろうことが予想されるわけだから、そこに利権構造が生まれやすいというのは自然な発想だと思います。でまぁ、以下に適当な仮説を立ててみた。
京都では、特定の業者さんが信号機入札を牛耳っていた→経年劣化などにともなって信号機はリニューアル(もしくは撤去)必要→しかし撤去されたり新しい業者に入札されたら甘い蜜が吸えなくなる→結果、ずっと古い信号機が鎮座している というネットからの情報を組み合わせた陰謀論に近い仮説
で、もう少し調べてみると、どうやらLED関連でまたややこしい構造があるようで。青色LED開発者である中村修二さんの著書(または講演)で、そういった言及があるらしい。
中村修二氏 - 中村修二氏(中村正三郎著「Linux狂騒曲第3番変マ短調作品30〜42」)
青色LEDができると何が画期的なのかといえば、すでにあった赤色LEDと緑色LEDと一緒に使えば光の三原色が揃うので、LEDで白が表現できるのです。白が表現できると白熱電球の代わりになります。しかも効率は電球の2倍だそうです。さらに効率と上げると蛍光灯とも置き換えることができるそうです。つまり、光源を全部半導体化できるのです。半導体ですから寿命は半永久的です。しかも低消費電力にもできます。以上のような理由から、青色LEDができたことは画期的なことだったのです。
関連して面白い話がありました。交差点にある信号機の電球の寿命は10年くらいだそうです。LEDは半永久的でしかも電力は10分の1です。環境保護にもいいというので、欧米ではどんどんLED式のものに信号機を置き換えているそうです。しかし、日本は警察などの天下り団体が信号機関連の利権を握っていて、信号機会社は毎年電球を取り替えることで儲けているんだそうです。それで、日本ではLED信号機への置き換えがなかなか進まないとのこと。ありがちな話です。
こういったことを加味すると、京都でLED信号機が普及しないのは、何かしら「普及させたくない意図があるからではないか」という仮説を立てたくなります。発注するときは必ず特定の業者に発注し、その見返りに天下りする、そしてループ。
無論、ソースをほとんど当たっていないので陰謀論に近いものではありますが、ただ確かに、何でずーと信号機が変わらないんだろうなぁと疑問には思っていました。中村修二さんの著作を読みたくなりました。