隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

『アイカツ!』という神アニメに感謝

アイカツが放送されている月曜日の19:30という時間は、正直に言うと毎週リアルタイムで見る時間としてはきつい。祝日でもない限り見れない。
それでもアイカツは録画をしてでも見ようとしてしまう。面白いから楽しいからそして勇気をくれるから。


録画したものを概ねその週のうちに見ようとは思っているものの、どうしても溜まってしまうことがあります。特に昨年の12月は忙しく、神回であるところの第9話「Move on now!」を見終わってからは、年内最後の12話のクリスマス回まで溜まっていました。

先日、時間を取って第10話「虹色のおとめ」、第11話「おとめは誰かに恋してる」、第12話「We wish you a merry Christmas!」を見ました。いつの間にかレギュラー化していたおとめちゃんの出会いを新鮮に思い、そして12話を見て、本当にアイカツというものに感謝をしたくなってキーボードに向かいました。


12話というと、アイドルがツリーの木を伐採するということで話題になった回です。だけど別に理由もなくもみの木を伐採したのではありません。
スターライト学園では毎年クリスマスイブに寮パーティーがあるそうで、その準備に取り掛かっていました。そんな中、元気が無さそうなクラスメイトをいちごちゃんが発見します。
話を聞くと、その子はパパとママがアメリカで働いていて元々はニューヨークに住んでいたのだけれど、スターライト学園に入学するためにその子だけ日本に帰ってきたようです。両親が日本に帰ってきて本当はクリスマスを一緒に過ごせるつもりだったのだけど、仕事で来られなくなってしまい、向こうで毎年一緒に見ていた大きなクリスマスツリーのこと思い出してたそうです。「すっごく綺麗なの」……と悲しげに。
そこでいちごちゃんは、全く間を空けずにこう言うんです。「オッケー、オッケー。私達に任せといて」と。

実はいちごちゃんは、今回の寮パーティーの実行委員長に立候補していました。当日は、スペシャル・クリスマス・イベント」という、10話で勝ち取ったオーディションの本番があるのにもかかわらずです。どうして立候補したのかと聞かれたいちごはこう答えます。「楽しいクリスマスにしたいから」って。そして尻込みする蘭に対しては「1年に1回しかないんだよ? 私達だけで夜遅くまでパーティーだよ? すっごい楽しいよ?」って言うんです。

パーティーの準備中周りを積極的に助けるし、自分も積極的に料理をします。誰かが「アレも見たい、あれも食べたい」となれば「任せて!」と孤軍奮闘。本当に前向きで、そして周りのことを大切にしている、本当に本当に良い子です。
そんな積極的ないちごを見て、蘭はあおいに「中学時代からあんな感じなのか?」と聞きます。それに対してあおいは「困っている人を放っておけないんだよね」って答えます。


そんな風に「困っている人を放っておけない」「前向きで明るい」いちご。結構無茶をします。特大もみの木を持ってくるとか無茶にもホドがあるわけですよ。そもそもどこからどうやって、って話じゃないですか。でも面白いことに、最初は「本気でやるつもりか?」と言っている周りも、いつの間にかいちごちゃんに協力しているんです。あおいも蘭もおとめも。また、クリスマスツリーの飾りつけの時間が取れないとなった時も、クラスメイトを始め先生や掃除のお兄さんが自分からヘルプを申し出てくれました。嫌々じゃないんです。これは、いちごちゃんの持っているパワーだと思うんです。


第10話「虹色のおとめ」で、あおいと蘭は、いちごとおとめちゃんが似ているという発言をします(「ちょっといちごと同じにおいがするっていうか」)。

  • 「普通なら挫けてしまいそうなことでも失敗と捉えず、前向きに乗り越える強さがあるきがする」
  • 「前向きなところとか居るだけでその場が明るくなるところとか」「天然なところもな」


時々アイカツはバカやっているギャグアニメだとと捉えられることもあるようで、確かにそれは間違ってはいないのですが、その芯の部分には、熱い心が、強いキャラクターの気持ちがあるんです。私は今回12話を見て、やっぱりアイカツは、そして特にいちごちゃんは本当に強い気持ちを持っているなぁと想い、そして本当に勇気をもらうことができました。いちごちゃんが頑張っている姿を見ているだけで、私は明日も生きていこうって思えます。冗談ではなく。


ゲーム『うみねこのなく頃に』という作品のスピンオフ的な『うみねこのなく頃に翼』の中で、ずっと私の印象に残っている言葉があります。


人は、理想には、耳を貸さない。
人は、他人には、耳を貸さない。
人は、友人には、耳を貸さないこともない。

そして友人が理想を語ったなら、力を貸さないこともない、かもしれない。


いちごちゃんは、まさしくこれを体現していると思うし、そしてアイカツという作品も、皆の強い気持ちで成り立っているなと強く思います。