隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

『イリヤの空、UFOの夏』 遅れていることに気づかなくなってたまるか

六月二十四日は、全世界的に、UFOの日だ。 おっくれってるぅ――――――――――――――――――っ!!

皆様ご存知かとは思いますが、2日前の6月24日は全世界的にUFOの日でした。

残念ながら1日遅れていました。おっくれってたー。



イリヤの空、UFOの夏』とは、2001年から2003年にかけて電撃文庫から刊行されたライトノベル。作者は秋山瑞人(あきやま みずひと)さん。約16年前の作品というのが信じられません。
私がこの本を手に取ったときは、既に全4巻が発売済みでした。
ライトノベルというものに初めて触れたのは高校生でしたが、こんなぶっ飛んだ作品が許されるんだライトノベルは! と思ったのが『撲殺天使ドクロちゃん』だったとしたら、ライトノベルでこんなすごい作品があるんだと強く感じたのがイリヤの空でした。私がライトノベルの道へ入るきっかけを作ってくれた作品であることは間違いありません。

そういえば私が高校生をしていた2003年頃はまだオタクの立場は悪かったため、イリヤの空など読んでいることがバレたら結構面倒くさい感じでした。なのでブックカバーをして絶対にバレないようにしていたことを覚えています。初めて買ったライトノベル用のブックカバーはオタバレをさけるためでした。今思うと息苦しい時代でした。

イリヤの空という作品は少なくとも私の中ではボーイミーツガールであると同時にSF作品です(そりゃそうだっていう話ですが)。伊里野加奈という不思議な少女×夏×SF(不思議)という組み合わせはもう心が疼いたものでした。SF要素は、特にタイトルにもなっているUFOが中心に進んでいくわけですが、主人公の浅羽直之(あさば なおゆき)が所属している園原電波新聞部の部長である水前寺 邦博(すいぜんじ くにひろ)の名言はあまりにも有名です。
「六月二十四日は、全世界的に、UFOの日だ」
ネットでは、6月24日になると皆がUFOの日だとつぶやくのが慣例となっているほどです。ネットってどこだよという感じではありますが。

とはいえ、月日が立つに連れ段々と6月24日に私は呟かなくなってしまっているなと感じてはいました。
だいたいその時に住み着いていた2chのスレッドで呟いていたように思いますが、twitterを始めてからはtwitterでも呟いていたように思います。
2010年にtwitterをはじめましたが、twilogを使って「全世界」で引っ掛けてみました。

2011年


日付が変わった直後に呟いている。無駄に気合が入っている。



これはアニメ『魔乳秘剣帖』なので関係がありませんがなんとなく。ちなみに結構デカすぎな部類に入る胸だったので、胸という意味では、私はそれほど惹かれませんでした。


2012年


2012年も投稿時間が0:24と日が変わった直後でまだやる気を感じる。


2013年


2013年も投稿時間が0:25と、結構律儀にツイートしている。


2014年


ついに遅れ始めました。1日遅れです。遅れているのは私です。


2015年
無し

2016年
無し


2017年



なんと、2015年と2016年はツイートすらしていなかったということが発覚しました。何がショックだったかというと、していなかったことに気づいていなかったということです。
2017年、つまり今年は、6月25日に以下の記事を見て思い出しました。

foxnumber6.hatenablog.com


はてなブックマークを開かずこの記事が目に入らなければ、きっと今年もツイートしていなかったのではと思うのです。



学生から社会人になったことはもちろん大きな変化ではありましたが、それからも様々の環境変化があり、これまで当たり前のように情熱や時間を捧げてきたものに対して同じように時間を割くことはできなくなってきました。そんな私は今でも自分のことをオタクであると思って「いたい」と思っていますが、今回のように「忘れる」ということを実感するたびに、ひどく落ち込みます。そして、まだ少しではあるものの割り切ることができるようになってきたことに対しても嫌悪感を感じます。感じられているうちはまだ華だと思っていて、多分本当の最後は、それすら感じなくなると思うのです。
だから、遅れていることに気づいたのなら次からは遅れないようにしようと強く思うのです。もちろん来年は忘れているかもしれませんが、でも、思い出したならちゃんと思いを馳せる時間を作り、思いの丈を吐き出せば良いのだと思っています。それがささやかな抵抗だし、自分がオタクであろうとする意志を残しているということを証明することにもなると思っているのです。

終わりに

もっともっとコンテンツを楽しんで生きたい。