アニメのリハビリに見始めようと思ったゆるキャン。
thun2.hatenablog.jp
「毎日1話ずつとか見ていって、1話ずつ感想書こうかなーって思ってました」「はい」
「2話から本格的に学校パートも入ってきて、面白いなーって」「はい」
「ソロキャンプに突撃するなでしこちゃんやるなーって」「なでしこちゃんは可愛い」
「野クルメンバーのキャンプもいいなって」「うんうん」
「リンちゃんは、いつ心をひらいてくれるんだろうってずっと心配で」「分かる」
「クリキャン、良かったね……」「ほんまにな」
気づいたら全12話、見終わっていたのであった。弱ポルナレフ状態。
面白いアニメって、こういうもんですよ、はい。
本記事はゆるキャン1期のネタバレを含みますのでご注意くださいませ。
各務原なでしこと志摩リン
志摩リンってソロキャンパーなわけで。そんなリンちゃんが、自分からなでしこちゃんを誘おうかなと思ったりとか、最後にはクリスマスキャンプに参加したりとか、成長が目覚ましい。
それを支えたのは紛れもなくなでしこちゃんなわけなのですが。
なでしこちゃんとリンちゃんって、正反対とまではいかないまでも、性格的にはまぁ120度くらいは違うじゃないですか。
また、リンちゃんは多くの人と関わることをあまり好きとしないような性格のようなので、リンちゃんが変わるっていうのはよっぽどのことだと思うんですよ。
それを成し遂げることができた要因は、間違いなくなでしこちゃんなわけで。
なでしこちゃんって、周りを巻き込むのがすごく上手いんですよね。
なぜかというと、一つは、積極性。もう一つは守ってあげたくなる感じ。
積極性は言わずもがな、人見知りの逆を行く性格で、とにかく自分の思ったことやりたいこと感じたことに突っ走っていけるあの感じ。
犬のようだとなども評されるように、しっぽ振りながらうわーって突っ走るあの感じ。
突っ走るだけでなくて、人と仲良くなりたい、一緒に楽しみたい、一緒に……という想いがとても強くて、それが行動にも現れているのが見ていて伝わってくる、ここが心地よい。
もう一つの守ってあげたくなる感じ、これはやはり、危なっかしいのでついつい手にかけちゃうというか、手にかけざるを得ないと言うか。
基本天然ちゃんなので、そばにいてあげないとー、って思わせてくれるあの自然体。
つまり、突っ込んでこられて、しかし放っておけなくなる、というコンボを決められるわけなんですよ。そりゃリンちゃんも負けてしまうわけで。
ゆるキャンの面白さ
私が思うゆるキャンの面白さを言語化するとしたら、リンちゃんが心を開くまでのその過程のやきもきとそれを乗り越えた先の幸福感、だと思います。
ゆるキャンは、世間一般的には日常系アニメに分類されると思うんです。ただ、日常系アニメと括られたときによく言われるのは「起伏がない」という感想。
つまり、辛いことや悲しいことは起きず、淡々と楽しい毎日が描かれて、それを視聴者はぼうっとしながら延々と眺め続ける、といったようなこと。
もちろん時系列が進むことで徐々に人間関係であるとか、生き方(例えば進路とか)に言及されることで起伏が作られ、ストーリーは進むわけなのですが、日常系アニメはこの起伏が少ないし、何より遅い。だからこそ、ゆるーく見れたりする。突然転校していかないし、突然死んだりしない。
それで話を戻しますと、ゆるキャンも、BGMとして見れるなんて言われるぐらいにはゆるゆるしているし起伏はない……と思われがちですが、私個人として感じたこととしては、やはりリンちゃんがどうなっていくんだろう、この1点にすごくやきもきしながら見ておりまして。つまり、毎週毎週、続きが気になって仕方がなかったのです。
序盤は、なでしこちゃんとの交友関係がどうなるんだろうという点。中盤にかけては、野クル含めた、皆でというところがどう落ち着くんだろうという点。
「【第5話】二つのキャンプ、二人の景色」なんて、本当に最高でしたね。交わりそうで交わらない2つが、でも共通のキャンプというもので繋がっているということを感じることができる。
お互いキャンプをすごく楽しんでいるのだけれども、同時に、その楽しみを誰かに伝えてあげたいとか、共有したいとかそういう方向に向かっている。
5話では、リンちゃんが「初めてのまともなキャンプご飯」に挑戦するのですが、このシーンを始めてみた時にすごく違和感を持ったんですよ。
見た感じリンちゃんって数年以上はキャンプ経験がありそうなのに、まともなキャンプごはんに挑戦したことがなかったんだって。後に中学1年からキャンプ歴があるということが分かりますが、なおさら違和感は増しました。
多分殆どの場合は、カレーめんで済ませてきたまである。そんなリンちゃんがなぜ急にキャンプご飯にチャレンジしたのか、それは間違いなくなでしこちゃんの影響なんだろうなって。
富士山を見ながら二人で食べた担々餃子鍋はさぞ美味しかったんだろうなと。これまでずっとソロキャンで、二人で居るということがなかった、もちろんご飯は一人だったのに、突然人が増えて一緒にご飯を食べる。
それはもう大きな刺激になったと思うんですよ。リンちゃんの心が解きほぐされていくのはこのあたりからだと思っています。美味そうに食うな、と自分以外のことにすごく興味を持ち始めるのもこのあたりかなと。
画像は公式サイトより引用(http://yurucamp.jp/story/episode05.php)
ツーリングしたくなる
中盤からリンちゃんは原付という武器を携えて遠方キャンプに挑戦するわけなんですが、バイクに乗りながら、明確なゴールもなくフラフラと寄り道しながら美味しいもの食べたり温泉に入ったりして過ごす……もう泣きそうになりました。
今はそうでもないのですが、大学時代から社会人1年目ぐらいまでは私はバイクに乗っていまして。愛車はカワサキのNinja250R 初年度モデル。
元祖250ccフルカウルスポーツ・Ninja250R。全年式の全カラーが大集合!! | ニュース | タンデムスタイル
ツーリングマップルというツーリングに特化した地図を片手に、日本全国……とまではいかないまでも、関西から日帰りで行けるツーリングスポットは制覇したのではと言えるぐらいには走りまくりました。
なにもない山道を何も考えずに走る、ふと立ち寄った道の駅で思いの外美味しいグルメを見つける、温泉に入る……とても楽しかったなと。
何話だったかで、寒い冬にわざわざ出かけて温泉で温まるなんて、みたいな描写がありましたが、まさにあるあるだなと。逆も然りで、暑い夏に熱いバイクでわざわざ出かけて温泉に入って、そしてまた熱い中帰ってきて家でシャワーを浴びるとか……まさにツーリングの醍醐味だったなと。
言ってしまえば、バイクで走るなんて究極的には目的はないんですよね、走るのが楽しい。私もソロツーリング(一人で行くツーリング)専門だったので、リンちゃんのソロキャン好きには大変共感するところが多く。
一人ってすごく楽なんですよ、気を使わなくてもいいし。
とはいいつつも、何度か行ったマスツーリング(複数人で行くツーリング)も楽しかったのは事実。どっちか一方だけっていう必要はなくて、両方楽しめばいいと思っていて。そういう意味でリンちゃんにはソロキャンもずっと楽しんでいってほしいなーと見ながら思っていたのでした。ツーリングっていいね。