隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

『小林さんちのメイドラゴン』は日常系アニメだった……のか?

アニメのリハビリ2作目は、小林さんちのメイドラゴン
1話の感想は以下。
thun2.hatenablog.jp


さて、本記事では7話、つまり夏コミ回まで見終わった時点での感想を書ければと。

小林さんちのメイドラゴンは日常アニメだった

ストーリーアニメの皮を被った日常系アニメだったんだよ……というのは言い過ぎにしても、そう、そうなんです日常系っぽいですよこのアニメ。
何気ない日常が続くとかいう当たり前はもちろんのことなんですが、加えて「シーンが途切れ途切れになる」という、日常系に時々あるやつがあるんですよね。
小ネタ突然挟む系とも言い換えられるでしょうか。才川リコちゃんがカンナちゃんの可愛さに思わず昇天しまうネタなどが代表的。

個人的には1話を見た限りでは、ストーリー重視でいくのかなと思っていてそう構えながら見ていたものですから、7話まで見て良い意味で肩透かしを食らったと言うか。あ、これは楽に見ていいアニメだったんだって。
この「構え」って結構アニメを見るときは大事だと思っていて、構えとの落差が大きいと視聴者離れを起こしやすいと思っています。
もちろんそのギャップが作品に魅力をピリリと引き立てることがたくさんあるのは承知しているのですが、一歩間違えると「シリアスやりたいのかギャグやりたいのかどっちなんだよ」と、よくあるところにいきつきやすい。

で、私はといいますと前述したとおりどちらかといえばストーリー重視にかまえていたものですから、危うく視聴者離れを起こしそうになったのですが、幸いトールのちょろゴンっぽさとか、キャラの可愛さや、時折入るギャグネタに笑えましたので、見続けることができました。しかし、基本日常系であまり起伏がないので、連続しての視聴がそこそこ辛かったのは事実(実際、7話までで一旦区切りました)。

f:id:thun2:20180830233624j:plain
やり取りは可愛らしい
画像は公式サイトより引用(http://maidragon.jp/story/episode.php#4)



この作品で扱われるネタが結構ラノベっぽい感じがするのですが、原作は漫画なんですね。2013年から連載開始されたそうですが、ネタが少し古臭い気がしなくはない。
コミケの取り扱い方も割と一般的な感じがしていて、ひねりは無かったと思います。ただ、アニメ化にあたって改変されている可能性はあるので、短絡的な判断は保留したい。

小林さんは実は危ない説

あまりに小林さんがファンタジーを受け入れていること、またそれが全然掘り下げられないことに割と疑問なのですが、実はこの日常は全部偽物で、本物の小林さんは仕事ができず家で毎日一人で飲んだくれて死んだようにしている、というようなよくあるホラーな設定を想像しつつ見ています。

次々と現れる新キャラクターも全部妄想の為せる技で、自立できない自分を面倒見てくれるためにメイドが欲しかったり、子供を求めてカンナが来たり、もちろん滝谷くんも理想の喋り友達として。
最初は滝谷くんという人間の妄想を始めたけれども、理想に近づけるためには脚色が必要になり、そこでドラゴンや神の擬人化トンデモ設定になっていった、と
(小林さんの家族の話があったので、つい、もう家族は皆亡くなってしまっている、というような悲しい考えも浮かんでしまったり)。

まぁこういった妄想をしちゃうのも、まだまだ、小林さんの掘り下げが行われていないからだと思っていましてですね。でも話の作り的には、後1段階ぐらいしかトールと小林さんの掘り下げは行われないのではないか、という不安もあるんですよ。
もちろんちゃんと話の要所に少々のシリアスを入れてきているのは分かるんですが、正直シリアスに振りたいという意図があるとしたら、その掘り下げは全然足りないと感じているので、どちらに振りたいのかはハッキリしてもらいたいけれども、後5話くらいしか無いはずなので、果たして。8話ではまた新キャラも出るようですので。

この感じだと、ドタバタ日常系+シリアスをちょっとだけ混ぜるよ、でも最後は笑顔で大団円! という単純な想像をしていますけれども、この想像の斜め上をぜひ行ってほしいと思っています。

話の広げ方について

1話の感想で、

トールは、人に見えてしまうと違和感がある、というのが設定のネックになってますよね。どうしても自宅以外で話を広げづらい。 このビハインドをどのように跳ね返すのか。

リハビリ2作目、『小林さんちのメイドラゴン』 2話以降ついていけるかどうか - 隠れてていいよ

ということを述べていたのですが、ここは訂正しなければなりません。

  • 引越しという形で場所を移すという機転
  • 学校に行かせるという離れ技
  • どこでも行けますという認識阻害の魔法による職場観察

などなど、家以外でも全然話広げられました、すいません。
しかしメイドさんが普通に商店街など人々の間で受け入れられていたりするのは説明無しなので、この当たりはちょっとだけもにょる。しかし、あまり気にしてはいけないとも思っている。

終わりに

もう一捻りを期待していますが、京アニならやってくれる、きっと。