10月から放送が開始された、P.A.WORKSさん制作によるオリジナルアニメ『色づく世界の明日から』。2話まで視聴を終えましたが、本作の謎の一つである、琥珀おばあさんがなぜ月白瞳美を60年前に送り出したのかについて考えてみました。
これは、決められたことなのよ
正直1話を見たときは、ひどいばあさんだぜと思ったものです。なんせなんの断りもなく孫を60年前の過去に飛ばしてしまうのですから。
理由を聞けば「これは、決められたことなのよ」なんて意味深なことを言うものですから、「さては、なんでも知っている系のおばあさんだな」と私はツッコミを入れていました。
なぜ60年前に孫を飛ばすことにしたのか、その理由はこれから明かされていくのでしょうが少し考えてみたいと思います。
「決められたこと」という表現が使われているので、琥珀おばあさんは、こうすることが予め分かっていたもしくはやらねばならないものだという認識を持たざるを得なかったと考えられます。
考えるにあたって登場人物の親子関係性を整理してみたものが以下になります。
琥珀おばあちゃんのおばあちゃん(60年前)
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琥珀おばあちゃんのお母さん(60年前)
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琥珀おばあちゃん(現在と60年前)
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瞳美のお母さん(未登場、正確には瞳美が幼いころの後ろ姿のみ。亡くなっているのではと私は思っている)
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瞳美(現在と60年前)
(括弧内には登場した時代を記載。2話時点)
さてもう一つ重要な情報があります。今回瞳美が時間移動するにあたって使われた星砂時計という魔法の道具があります。これは琥珀おばあさんいわく時間魔法の必需品で「今日のために、60年分満月の光を浴びさせ続けてきた」といいいます。
60年分浴びさせ続けたということは浴びせ始めたのは当然60年前。つまり、瞳美が時間移動した時代ということです。琥珀おばあちゃんは、高校生のころからずっとこの魔道具に力をため続けてきたということになります。
ここから推測されるシンプルな結論は、60年前当時高校生だった琥珀が60年後に、孫を60年前に時間移動させる必要があると思わせる何かが起きたということです。ここでポイントは、60年前高校生だった琥珀は当然結婚などしていないでしょうから、瞳美どころか瞳美のお母さんさえまだ存在していなかったということです。にもかかわらず、琥珀おばあさんは60年前に、孫のことを知っていたということになります。
仮説としてすぐに考えられるのは、60年前の琥珀のもとに、今回の瞳美のように未来から時間移動してきた人が居たのではないか、というもの。その未来人から、瞳美が将来はとても不幸になってしまうようなことを聞かされ、そうならないように手を打とうとした琥珀という構図です。
公式サイトのイントロダクションに以下のような文章があります。
幼い頃に色覚を失い、感情の乏しい子になった。
色づく世界の明日から 公式サイト
そんな瞳美の将来を憂えた大魔法使いの祖母・月白琥珀は魔法で瞳美を2018年へ送り出す。
ここから考えられるのは「幼い頃に色覚を失い、感情の乏しい子になった」という状況を変えることが琥珀おばあさんの目的だろうということです。
さてさて、改めて上記情報を含めて考えてみて、ありそうだなぁと思った私の仮説を書いてみたいと思います。
- 瞳美の色覚の異常は避けられないものであった
- 瞳美の色覚の異常を治せる、または緩和させるようなことは、葵唯翔にしかできない
- 葵唯翔は60年前に死亡している
- 瞳美のお母さんは娘の幸せのために、葵唯翔のもとに娘を送り出すことを考える
- 60年前に時間移動させるためには60年の歳月を要する
- そこで瞳美のお母さんは命をとして60年前の琥珀にその事実を伝えそして協力を仰ぎに行った
琥珀おばあさんの「やっと準備が整ったわ」という言葉からも、60年という時間が予め決められたもの、変えられないものだったことが伺えます。
瞳美のお母さんがこの物語においては相当重要な役割を持っているのではという根拠のない自信というか想いが私にはなぜかありまして、上記のような仮説を導き出させてしまった感じです。
ぜひぜひ皆さんの考察もお聞かせください。
終わりに
本作品には他にもいろいろ書きたいことがあるのですが、今回はここまでにします。オリジナルアニメということで先が読めない、なんと楽しいことか。
引き続き注視していきたいと思います。

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