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漫画『宝石の国』7巻初見感想 今までで一番大声を出して叫び、そしてエモいと思った

ここ最近の休みの時間は、ドラゴンライダーシリーズの読書に当てていたので漫画が全然読めていませんでした。
ただ、そろそろ読み進めないとなぁと頭の片隅で思っていたので読みました。そう、漫画『宝石の国』7巻です。

以下では7巻のネタバレを含む初見感想を書いていきますので、その点ご承知おきください。


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衝撃を受けた

さてさて、タイトルにも大声を出して叫んだと書いたくらい衝撃を受けたことが7巻ではありました。
それは、フォスの頭部結合施術から目覚めるまでに百二年経っていたことです。

確かに、よくある設定かもしれません。
ただ、自分はフォスのインクルージョンの協調性が相当に高いという仮説を持っていたので、すぐに目覚めるぐらいに思っていたんですよ。
だから、冬の担当になって百年だとカンゴームが言ったときも気づかず流してしまったぐらいです。

どこで気づいたかというと先生が百二年経ったとフォスに直接伝えるシーンで、フォスが「え」と叫んだシーンと同時に自分も「ええええええ」って大声出して叫んでしまいました。いやほんとに。

漫画を読んでいて久々に声を出して叫んだかもしれません……。
いやはや、フォスのインクルージョン適性を持ってしても百年単位で時間がかかったのですから驚きです。

ところで、一つ勘違いしていたことがあります。それは、フォスに含まれているインクルージョンの数です。
当初

  • フォス本来のもの

の3つだと思っていたのですが、作中で改めて説明があり、

  • フォス本来のもの
  • 貝殻
  • 脚(アゲート)
  • 腕(金)
  • 腕(銀)

上記5つで構成されていることを理解しました。読み込みが足りませんでしたので、自分にお詫びして訂正します。

さらに、インクルージョンに関して新たに判明したこととしてラピス・ラズリが生まれながらに複合体、鉱物六種による構成だと分かりました。

つまりですね、作中でも説明されているように凄まじい数のインクルージョンが干渉し合うことが想定されているわけで、先ほどフォスでさえも目覚めるまでに百二年も掛かったと書きましたが、逆にフォスだからこそ百年程度で済んだのかもしれません。
改めて、フォスは例外中の例外だと感じました。

生まれ変わる

百二年は長いか短いか。宝石達の寿命が長いことは作中何度も説明されており、長寿組は千年単位で生きていることを考えると宝石の一般的な観点からすると短いと分類されるのだと思います。
ただ若い宝石にとっては長く感じるのではと思っていて、百二年の間にモルガとゴーシェが月に連れ去られたことに対して「百二年だもんね」とフォスが言ったことからもそれが伺えます。

フォスは登場当初300歳なので、人生の約3分の1意識を失っていたことになるので仕方のないことなのかもしれません。

モルガとゴーシェはフォスのことをちゃんと気にかけてくれていたことが印象に残っていて、性格がとても良く好きなキャラクターでした。久々のメインでの登場が、悲しい事実をまとってくるのが悲しかったというのが本音です。

宝石の国という作品は、これまで当たり前だと思っていたものがそうではなかったり、突然失われたりということを描くのがうますぎますね。事実を知ったフォスの、悟ったような目がめっちゃ好きです。

月へ行く、エモすぎる

月へ行くことが次の行動になりうることを、6巻までにおいても想像していた人は多かったのではと思います。
7巻においては、その思いをどんどん強めるイベントが発生してそこがワクワクするところでもありました。

例えば先生の秘密主義はこれまで貫かれていましたが、それは宝石達から直接的な問いがなかったからだと思っていました。しかし、今持てるカードを全て切っても結果が変わらなかったので、さぁ大変です。

「パパラチアに言われた慎重さを投げ捨てラピスの天才を借りぶつかってみたけど 先生は怒りすらしない」というフォスのセリフはめちゃくちゃ心に残りました。このセリフの語感、良すぎません?


またアドミラビリス族の伏線がこのタイミングで来るのが、めっちゃエモいです。

ウェントリコスス王の時の「にんげん」の記憶は、脚を失ってしまったフォスから消えてしまっていたものでした。これは、脚を失った代償に得た情報とも言えます。

その後、腕、最後には頭部まで別インクルージョンで補強されフォスが良い意味で変化してきて、先生と月人の関係の確信に迫ろうとしているところでウェントリコススの子孫が偶然にも現れ、フォスに情報を与え、ラピスの頭脳を持ってして月へ行くことの具体化をして行動するまでに至る。

体を失う前のフォスがこの記憶を持っていたとしても、失った後のフォスの結論にたどり着かなかったと思うのです。大事な身体・記憶を失うきっかけとなったアドミラビリス族が、フォスの問題を解決するために再び現れ、フォスが身体を失った事によって問題の核心に近づく……これは本当にエモいです。

7巻はこの展開、全体感(観)の壮大さに心打たれました。なーるほどね、と思わず手を打ってしまいました。

終わりに

まだまだ書きたいこともあるのですが、長くなりそうなので一旦このあたりで。
7巻は先生の秘密に迫れそうな設定が多く明かされているので、これまた考察しがいがあるんです。

ただ、やり過ぎると永遠に読み進められないのは6巻で学んだので、今回はなるべく早く考察を終わらせて先に進みたい所存です。
でも考えたいことが多すぎる。