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『ブルーアーカイブ』Vol.1「対策委員会編」初見感想 ビジュアルノベルのプロローグをプレイしているような感覚

正式名称『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』という、スマートフォン向けのゲームアプリがあります。通称ブルアカ。
開発はNEXON Games(運営はYostar)。

bluearchive.jp


ネクソンと言うと自分が一番プレイしていたMMORPGメイプルストーリー』のイメージが強いです。
日本では2003年12月3日に正式運営開始されたそうなのでもうすぐ20周年、信じられません。


話を戻しまして、ブルアカのサービス開始は2021年2月4日で約2年前です。
そんな2年前にリリースされたゲームをなぜ今始めたかというと、以下の動画を見たからでした。

youtu.be


最近『INTERNET YAMERO』というMVに激ハマりした記事を書きました*1が、作曲を手掛けられたAiobahnさんがブルアカのBGM『Unwelcome School』*2をRemixしたものが上記です。
原作も知らないし、キャラクターも知らないし、曲も知らない……なのに初めてMVを見た瞬間好きになってしまいました。

Remixされているとはいえ、原曲の持つBGMの力は恐ろしいなと思います。その作品のためだけに作られた音楽って本当に素晴らしくて、力強い音楽は作品を知らなくても惹きつけられてしまうし、知るとため息が出るほど感動してしまったりするのです。

何が言いたいかといいますと、BGMを聞いた瞬間これは原作も面白いに違いないという直感があったのです。

というわけで、早速メインストーリーのVol.1「対策委員会編」をプレイし読了しました。
初見感想を書いていきたいと思いますがネタバレを含みますので、未プレイの方はご注意くださいませ。

読みやすいストーリー

Vol.1 は全2章で構成されていて、各章は20話なので合計40話となっています。スマホでプレイされることを想定されているからだと思いますが、1話1話はとても短いです。
読むスピードは人によって違いますし話数によってもばらつきはありますが、一話に2分はかからないのではという気がします(戦闘は除く)。
毎話戦闘があるわけではないので、サクサク読めます。

40話あるもののダラダラ引き伸ばすのではなく、どんどんイベントを発生させて詰め込む感じとなっています。飽きさせない工夫がされています。
その反面、キャラクター間の気持ちの積み重ねのようなものは想像で補う必要があるため、あっさりしていると感じる人もいそうです。

私は、自分自身の投影である「先生」の生徒に対する思いについてそう感じました。先生って対策委員会の面々に対してそこまで思い入れを持つまでだったっけ、と。

生徒だけでストーリーが進んでいっているときは問題ないのですが、選択肢として声が聞こえるシーンにおいて「知り合ってまだそんなに時間が経っているわけではないけど……」という枕詞は存在せず「命を賭けてでも俺が守る!」的なセリフを言うので、少しだけ気になりました。

ビジュアルノベルのプロローグ

とはいえ気になったのはそこぐらいで、多くのキャラクターが登場するにも関わらずキャラ付けが上手くてですね、ほんわか甘々で、時に熱いストーリーは心にしみました。
良くも悪くもギャルゲというかエロゲというか、そういうノリや演出を随所に感じて懐かしさもあったと思います。
ゼロ年代ビジュアルノベルのような肌感覚があります。

Vol.1はビジュアルノベルのプロローグの立ち位置だと思っていて、キャラクター紹介あり、笑いあり、困難あり、最後に少し泣かせてくる演出あり、そして本編に繋がっていく感じといいますか。色んな意味で、過去プレイしたゲームがフラッシュバックしました。

例えば最近惜しまれつつも開発終了した「戯画」というアダルトゲームブランド*3が2006年に発売した『この青空に約束を—』というゲーム。個人的にはこのゲームのプロローグシナリオがめっちゃ好きなのですが、何故か思い出してしまいました。
また同様に『ROBOTICS;NOTES』というゲームのプロローグシナリオも思い出しました。

どちらもかなり昔にプレイしたはずなのに、とても印象に残っているんですよね。突然思い出しました。

設定とかストーリーの内容がブルアカと似ているとかそういう話ではなくて、ビジュアルノベルの「プロローグ」の立ち位置を思い出したという感覚です。


便利屋68

話をブルアカに戻します。
Vol.1のストーリーは、メインは対策委員会を中心にサブとして便利屋68(+風紀委員会)の形でバランスよくストーリーが展開されていて、特に便利屋68はストーリーを動かす便利な立ち位置だったなと思います。

便利屋68のリーダーもとい社長のアルは特に素晴らしい役回り・立ち回りでした。
「空回りしつつもみんなから慕われており、時々抜けていて、それも含めて愛されている弱々リーダー」で、困ったことがあったらアルに何かさせておけば良いという様式美ができているのですよね。ベタベタでいかにもなんだけどもそれが良いと、いう感じです。

そんなアルのために用意されたのではと勘ぐりたくなるほど似合っている曲が、冒頭紹介したBGM『Unwelcome School』なのです。
ニコニコ大百科にも以下のような説明があり、確かにVol.1を読み終わった私も実際そう感じました。

作品自体のドタバタ色の強さもあって使用頻度の高い汎用曲であり、特定のキャラのテーマということはないのだが、プレイヤーが最初に読むであろうメインストーリーVol.1にてやらかし三昧を見せる「便利屋68」、特に色々な意味でその中心である社長・陸八魔アルの与える印象のためか、半ば便利屋のテーマ、アル社長のテーマのような扱いを受けている。公式がこの楽曲を紹介する際にも大抵アルが一緒。ミツキヨ氏も「陸八魔アルが登場するときよく出てる魔法のBGM」と本楽曲を紹介している。

Unwelcome Schoolとは (アンウェルカムスクールとは) [単語記事] - ニコニコ大百科より引用


Vol.1を読了後、再度MVを見て聞いていましたがこれまで以上に好きになれました。
恐るべしアル、恐るべし劇伴。


ところで便利屋68というと、公式スピンアウトの『ブルーアーカイブ 便利屋68業務日誌』というものが連載されているようで、そのうちこちらも読みたいと思います。


comicbushi-web.com



終わりに

個人的にはストーリー目当てで始めたゲームであったことと、メインストーリーを進める上で戦闘がそこまで必須ではないということもあり(これは地味に嬉しい)、まだガッツリ育成とか戦闘とかに手を出せていません。

低難易度ならば放置して見ているだけでも楽しめる感じのゲーム性なので、今のところは良き感じです。本作は言うならば「タワーオフェンス」的な、特定のアルゴリズムに従って前に進み続ける形で新鮮です。
周回とかが必須となるような形になると時間を割けないのですが、まったりやっていこうかなと思っています。

Vol.1がプロローグなら、Vol.2からは作品の根幹に関わる内容に進んでいくという期待がありますので、ワクワクしながら読み進めていきたいと思います。
適度に感想記事も書きたいと思いますので、またよろしくお願いします。