隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

花咲くいろはの3話の本質は、エロではない

3話はてっきりエロシーンばかりなのかと思っていましたが、実際見てみると、エロいシーンは極々一部。 むしろメインは緒花であると強く感じました。もちろんエロシーンは良かったのです。しかし、それ以上に、緒花が良かったのです。

花咲くいろはの3話を見ました。関東よりも少し遅れての放送のため、どうしても事前に情報が入ってきてしまうのですが、「エロい」という情報ばかり。また友人に3話の感想を聞くと「みんちが最高! ホビロン!」「(妄想)エロシーンは必要なかった」とか言われて、一体どんな3話なんだろうと期待をふくらませていました。


そんな中、見終わって感じたことは「エロではなく緒花」でした。エロばかりが強調されて3話の素晴らしいところが隠れている、そんな気がしたので、緒花を掘り下げる記事を書こうと思いました。


本記事では、緒花について考えるとともに、3話で心動いたシーンを幾つか取り上げます。

なお、花咲くいろはニコニコ動画でも配信されています。1話は無料で、2話以降は公開から1週間無料で見ることができます(参考:花咲くいろは - ニコニコチャンネル)。(以下で使用している画像は、3話から引用しています。)



全ては緒花のために

3話のサブタイトルは「ホビロン」。そうするとですね、主役は民子である、と思いがちです。それは嘘ではないと思います。ですが、私は強く緒花を推したいのです。

なぜ緒花を持ち上げたいのか。大まかには、以下の2点です。

  • 「治郎丸さんが自分でも気づいていない私のことに気づいたこと」に気づいたこと、
  • 「真正面から治郎丸さんを指摘し、彼を改心させたこと」。


「満足に死ぬことさえ出来ないなんて…」という小説家の次郎丸を、緒花が平手打ちして、「自分でも気づいていない私のことを、次郎丸さんは分かっていてくれた」と言い放つシーン。このクライマックスに繋がるまでの、一連の流れが素晴らしいのです。



平手打ちできる緒花が素晴らしい。


自己啓発する緒花

「自分でも気づいていない私のことに気づいている」ことに気づくためには、自分自身がどんな人間なのかを、いつも考えている必要があると思います。緒花はきっと、普段から「自分はどんな人間なのか? 何が出来るのか?」と考え続けているんだと思います。だからこそ、僅かのきっかけ、今回ならば小説の一節を読んだだけで、敏感に反応できたのです。緒花の人間性が素晴らしい。


さらには、「自分でも気づいていない私」に気づいていた治郎丸さんに対して、真正面から立ち向かい改心させたこと、この点が素晴らしい。人の良いところを敏感に察し、自己の成長にも活かし、さらに他人も動かすことができる人間、それが緒花なのです。

3話では次郎丸さんに変化を与えましたが、今後は菜子と民子も、緒花の影響を受けて必ず変わるでしょう。いや、すでに変わり始めているようにも思います。


「死ね死ねって言っちゃダメ! もし最期に言った言葉が死ねだったらどうするの?」「菜子さんは逃げるの止めようよ!」等々、自己啓発な緒花ちゃん、だけどそこが良いのです。

こういった緒花の考え方、気持ちが、花咲くいろはでは表現されているのです。

次郎丸さんもMVP

緒花にキッカケを与えた次郎丸さんもMVPでしょう。

小説の妄想シーンでは、菜子・民子・緒花が登場しますが、言動に違和感がないのは緒花だけ。民子と菜子さんは別人を見ているようなのですが、緒花だけは言動が一致しています。緒花が「輝きたい」と心の何処かで感じていたことに、(無意識であっても)次郎丸さんが気づいていた、ここが素晴らしい。


治郎丸さんは、人の機微を敏感に捉えることができる人間(※興味がある人に限る)、であると現時点では思います。今後、所々でキーパーソンになるのではないかと推測しています。

輝きたいんだよね?

緒花からは少し離れまして、ここからは3話で印象に残ったシーンについて書きます。

3話で最も爆笑したシーン、それは小説妄想シーンでの民子の言動でした。小説妄想シーンをエロシーンだという人もいますが、間違いなくギャグシーンです。異論は認めます。

特に、民子の「輝きたいんだよね」は、腹を抱えて笑いました。恐るべし民子。画面下からニューっと現れるのも、面白さに拍車をかけています。


花咲くいろは3話、小説妄想シーンにおける菜子の「輝きたいんだよね?」と言うシーン
エロシーンではなくギャグシーン。


しゅっ、くるんくるん

印象に残ったといえば、菜子が海へ飛び込むシーンも、素晴らしかったです。

  • 着物を脱ぎ捨て、「緒花さんそれ持っててください」 → はーっと息を吸う(瞬間、太陽光がキラキラする演出) → 恐ろしくスピード感のある飛び込み。


花咲くいろは3話、海に落ちた次郎丸を助けるために飛び込もうとする菜子が、飛び込む前に深呼吸をするシーン
菜子がキリっとした顔つきで深呼吸するシーン。




この一連の流れは、何度見ても飽きません。特に、飛び込む瞬間「くるん」と回転するシーン(下画像参照)。この回転の瞬間は、何ともいえない素晴らしさがあると、私は思いました。BGMも、凄く合ってます。


花咲くいろは3話、海に落ちた次郎丸を助けるために飛び込んで、空中え回転する瞬間
回転する、この瞬間が素晴らしい。


学校編、緊張してきた

エンディングの最後の方に、ヒロインズが制服を着て、メランコリーな表情を浮かべるシーンがあります。このシーンが、メチャクチャ良いです。

儚さも良いのですが、菜子さんがニーソックスを履いている、民子さんが髪を下ろしている、この2点は見逃せません。特に民子さん髪下ろしverは、学生編が始まったら常時見れることになると思うと胸熱です。


花咲くいろはエンディング、4人のヒロインが橋の上で切ない表情を浮かべながら佇むシーン
民子の存在感が異常。


まとめ

花咲くいろはが面白いです。見れば見るほど、キャラクターの良さに気づけますし、ストーリーの考察もできる。

3話を見て、ただのエロアニメだと思ったあなた! 是非、エロ以外の点にも目を向けてみてください。


なお、花咲くいろはのBDは3話収録なので、1巻で3話まで見ることができるようです。
関係ないですが、発売日が7月20日ということに好感が持てます。異論は認めない。