本記事は、「話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10選」企画に参加したものです。誰かが発起人になっているとかそういう事実はなさそうなんですが、便乗という形です。
明確にルールが設定されているわけではないようですが、多くの人がkarimikarimiさんの、
話数単位で選ぶ、2010年TVアニメ10 karimikarimi選 - karimikarimi
という内容に留意されているようですから、それに従います。主なルールは以下のようです。
- 2011年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
- 1作品につき上限1話。
- 思いつき順。順位は付けない。
なおまとめとしては、「話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10選」参加サイト一覧: 新米小僧の見習日記という記事で、きれいにまとめてくださっていますので、他の方の10選に興味が有る方は参考にして下さいませ。
追記:2012-01-06
結果が出たようです。
「話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10選」投票集計: 新米小僧の見習日記
さて、長い説明はこのあたりにして早速10選、いってみましょう。最初に10選を箇条書きして、その後、各話にコメントしていく形式を取っています。コメントを10話分ガッツリ書くとボリューミーになりすぎるので、簡易コメントにしております。
なお以下で使用している画像は、特に注釈がない場合、公式ウェブサイトより引用させていただいています。
2011年の話数単位10選!
『これはゾンビですか?』 第6話「そう、私は死を呼ぶもの」
『C』 第11話(最終話)「control(未来)」
『変ゼミ』 第9話「主観的自己観察の結果と自己開示に関する考察」
『TIGER & BUNNY』 第13話「Confidence is a plant of slow growth.(信頼という木は大きくなるのが遅い木である)」
via 『TIGER & BUNNY』13話感想 王道ヒーロー物って良いね!:萌えオタニュース速報
『バカとテストと召喚獣にっ!』 第8話「ウチと日本と知らない言葉」
『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%』 第13話(最終話)「マジLOVE1000%」
『BLOOD-C』 第12話(最終話)「わすれじの」
『ベン・トー』 第4話「豚肉生姜焼き弁当 852kcal」
- 脚本
- 山田由香
- 絵コンテ
- 津田尚克
- 演出
- 津田尚克
- 作画監督
- かどともあき
via 『ベン・トー』第4話・・・俺も半額弁当争ってこんな出会いをしてみたい|やらおん!
『君と僕。』 第7話「りんごのとなり」
『花咲くいろは』 第7話「喜翆戦線異状なし」
各話コメント
『これはゾンビですか?』 第6話「そう、私は死を呼ぶもの」
通称「これゾン」。BDマラソンもしました。選定にあたって、まず最初に思い浮かんだ作品です。
話数も迷いました。特に1話と4話(シロナガ初登場回)は6話に負けず劣らず面白いのですが、上限一話という縛りに従うとするならば、やはり6話です。
6話は、宿敵である京子との戦闘が描かれます。全体的に素晴らしいのですが敢えて一シーン選べと言われたら、魔装少女の歩がチェーンソーで、京子を何度も何度も繰り返しぶった切るシーンを選びます。今でも脳裏に浮かぶくらいに、印象が強かった、激しいシーンでした。以下、放送当時の感想から一部引用します。
面白いのは、殺している側の歩はゾンビで、殺されている側の京子は人の命をストックしているという対比。ゾクゾクしてきませんでしたか? 私はしました。何か、圧倒的な暴力を魅せつけられた感じ。「俺ゾンビっす、あと、魔装少女っす」っていう決め台詞は、実はものすごくヤバいんじゃないかと。不死身で、しかも力持ってますよ?って凄いことですよね、冷静に考えると。
「俺ゾンビっす、あと、魔装少女っす」っていう決め台詞は、実は最強の脅し文句
『C』 第11話(最終話)「control(未来)」
これはゾンビですかと同様、まっさきに思い浮かんだ作品が『C』です。本作品もBDマラソンしました。
選定にあたっては、6話(宣野座戦)、7話(三國過去話)も捨て切れませんでしたが、これゾン同様一話ならということで、最終話をセレクトしました。
Cという作品は、登場キャラクターが皆、自分の信念に従い行動しています。しかし各々が自身の「選択」に至るまでには様々の紆余曲折があります。最終話に至るまで迷い続けた者、揺るがなかった者、背中を押してもらいたかった者…。
最終話では、主人公である公磨とキーパーソンである三國壮一郎が、文字通り身を削って戦います。一つ一つのセリフ、アクション全てが胸に刺さりました。
- まとめ記事:『C』はメッセージ性アニメ
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『変ゼミ』 第9話「主観的自己観察の結果と自己開示に関する考察」
そういえばそんなアニメあったね、と感じる方もいらっしゃるでしょう。アザゼルさん→変ゼミという流れで放送されていました。
変ゼミは全体的に変態的なのですが、その変態的な中にも「かっこ良さ・渋さ」といったものが見え隠れします。中でも今回選定した9話では、市河というキャラクターの超、超カッコイイ姿が描かれます。
以下、放送当時の感想記事から一部引用します。
変ゼミに出てくる変態さんたちは良くも悪くも自分の信念、ISM(イズム)を持っているのですが、市河さんの「かっこよさ」は頭ひとつ抜けています。
- 素晴らしき洞察力で、ずばずば斬り込む。
- 他人のために体を張れる。
- でもふっと、自己嫌悪する(素直になれない、ふてくされる)。
上2つと、下1つの落差、これがかっこよさであり憎めなさであり、市河のキャラクターを形作っているものなのではないか? と私は思うのです。
変ゼミ9話の市河がかっこよすぎて濡れた
まさに、上の色をつけた部分が存分に楽しめる9話でした。
『TIGER & BUNNY』 第13話「Confidence is a plant of slow growth.(信頼という木は大きくなるのが遅い木である)」
今年の話題をかっさらった作品の一つ、通称「タイバニ」。例に洩れず私もハマりました。何を楽しんだかと言われると、やはり虎徹とバーナビーの関係だと思います。この二人の熱い・キツイ・激しいやりとりを見ているだけで幸せになれました。
そんなタイバニ、1クールの区切りである第13話を選ばせてもらいました。以下、当時の感想記事より一部引用します。
「信頼という木は大きくなるのが遅い木である」、なんと文句のつけようがないサブタイトルでしょう。第13話、1クールの締めのサブタイトルとして、これしかないといっても過言ではありません。
なぜか? それを聞くのは野暮ってもんでしょう。13話を見た方なら、最後のあのシーンは顔がにやけましたよね。「だって俺は、お前が俺を信じてくれるって、信じてたからな」
最高です。
そして、この台詞のあとのバーナビーの「全く、あなたは」と聞こえてきそうなあの顔。
13話までのモヤモヤはこのシーンで全て無くなり、後は満足感で満たされました。
虎徹とバーナビー、二人の信頼関係は永久に不滅です。
『バカとテストと召喚獣にっ!』 第8話「ウチと日本と知らない言葉」
バカテスは感情描写の演出に力が入っていた作品でした。過剰演出といっても過言ではありません。今回選んだ8話は、ヒロインの一人である美波の過去回でした。
元々ドイツに住んでいた美波。両親の事情で日本の学校に通うことになりますが、言葉がうまく話せません。言葉を話せないことを起点に、美波に様々の精神的苦痛が襲います。8話全体を通して、「美波は言葉が分からない」を表現する感情の演出手法に引きこまれました。
以下、当時の感想記事より一部引用。
そんな辛い気持ちが爆発したのは、Bパートの明久との会話のシーンです。ここでは、美波の「言葉が分からない」という演出に気合いが入っていました。
明久が話す言葉にノイズが乗り、映像は歪み、理解出来ない言葉がコウモリのように群れて美波の眼前を黒に埋め尽くす。美波が肌で感じていた辛さを、視聴者にもそのまま感じさせるような演出でした。これでもかと感情移入させられました。
バカテス7話までの振り返り、そして8話の過剰演出の素晴らしさ
『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%』 第13話(最終話)「マジLOVE1000%」
第1話の衝撃は今でも忘れられません。同時に、最終回の感動も忘れられません。
うたプリという作品は様々の楽しみ方ができるので素敵です。ギャグとしても、ネタアニメとしても、感動作としても、何でもオッケー、受け入れてくれる器の大きさを持っています。
全体を思い返せば、だんだんとシリアスなストーリーに向かっていたわけですが、視聴者を全く飽きさせない作りをしていたと思います。時折挟まれるギャグや小ネタが良いスパイスとなっていたと思います。
以下、当時の感想記事より一部引用します。
七海春歌は周囲に変化を与えていく。もちろん春歌も周りから影響を受けて、変化していく。
主要ヒロインたちが抱える様々な悩みや想い、それらが春歌と関わることで上手く解きほぐされていく。そして最後には、皆、春歌に思いを寄せることになる、という流れ。
ものすごいカタルシスを感じました。マジLOVE1000%。
うたプリは本当に素晴らしいアニメだった
『BLOOD-C』 第12話(最終話)「わすれじの」
茶番アニメなどと揶揄された本作品ですが、色々と考えさせられたことは間違いありません。最終回後にニコニコ生放送で一挙放送されましたが、1話から見返すと様々な発見があった、そんな作品でした。
さて12話を選定した理由は、簡単には物語の種明かしがされたからです。その中でも、御神刀の衝撃は凄まじかったのです。何を今更、と視聴された方には言われそうなんですが、そうは言っても私は衝撃を受けましたよ。
御神刀…ごしんとおおおおおおおおおおおおお #blood_C
『ベン・トー』 第4話「豚肉生姜焼き弁当 852kcal」
最近の作品からも選びました。ベン・トー4話、すなわち著莪が大活躍する回です。私はこの4話を見てBD購入を決心しました。それほど衝撃がありました。
以下、当時の感想記事より一部引用。
熱い。エロやギャグにこれだけ気合が入っていると、もしかしたら戦闘パートが手を抜かれるんじゃないか? という心配が少なからずあった。だけど、その心配は全く無かった。なかったどころか、すげえとしか。割り箸を使う場面からの流れ、著莪vs会長なんか圧巻だった。真剣に、皆が真剣にアホみたいに、弁当を争っている。
ベン・トー4話が神
- 『ベン・トー』の白梅梅の理不尽暴力について
- 半額弁当を争ってる狼たちは学生なんだということを忘れがち
- 『ベン・トー』2話 エロい、そして熱いギャグが素晴らしい!
- 『ベン・トー』1話、オッサンが延々と飯を食うだけかと思ったら、全然そんなことなかったぜ
『君と僕。』 第7話「りんごのとなり」
ベン・トーと同じく、最近の作品から。本作品は男のキャラクターがメインなのですが、単に男の子同士が絡むだけではなく、そこに女の子が関わってくるのが面白いです。女の子が絡むことによって男の子が成長し、また同時に女の子も成長する…その過程の描かれ方がとても素敵です。
第7話では、悠太というメインキャストと高橋さんというモブヒロインの掘り下げが行われます。この二人はもちろんのこと、キャラクター皆の感情の描かれ方が胸に刺さりました。
以下、当時の感想記事より一部引用。
何がすごいって、ものすごく細やかな感情の演出が行われている。七話主役の男女、悠太と高橋さんはもちろんのこと、春ちゃん含めた周りの人間についてもです。そのおかげで、圧倒的に感情移入できるんです。
『君と僕。』きめ細やかな心情描写に惚れる
終わりに
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。当初はもっとサックリ書くつもりだったのですが、書き始めたらいつの間にか内容が増えていました。
私は、アニメに対して順位をつける行為はあまり好きではないのですが、今回のような選定企画は結構好きです。
こういった企画には、これからも積極的に参加していこうと思います。なお、年内に更新できるかはわかりませんが、2011年アニメOP・ED10選をやりたいなと思っています。期待せずお待ち下さいませ。