「おそ松さん」第1話の未収録問題を語る上で、知っておきたい作品まとめ - karimikarimi
上記記事を読みまして、すぐに思い出した作品は『がくえんゆーとぴあ まなびストレート!』(以下、まなび)でした。
ご存じの方も多いと思いますが簡単に説明しすと、まなびのオープニングでは、まなびを始めとする主人公5人が自分たちの通っている高校の校舎やグラウンドに、スプレーで落書き(スタッフ名など、いわゆるクレジットの内容)をして回るという演出がなされています。この演出に対してBPOから苦情が入り、第7話のオープニングからは彼女らがスプレーで書いた文字は書いたそばから「消える」演出に変更されました。7話より前は、落書きのクレジットは消えず、残ったままの表現方法だったのです。
詳細は『まなびストレート!』イッキ見オールナイト トークショー簡易レポート - 隠れてていいよ という記事で書きましたので譲りますが、ufotableの代表取締役である近藤さんらが某局に呼び出しされて、結果としては修正を余儀なくされたという顛末でした。そして悲しいことに、DVD及びその後発売されたブルーレイボックスでは修正後のオープニングのみが収録され、修正前のオープニングはお蔵入りになってしまいました。私は当時の録画を誤って消してしまっており、今でも深く後悔しています。
ちなみに、まなびストレート!という作品は名作も名作なので、見てください。是非に。『まなびストレート!』関連記事一覧 - 隠れてていいよ なんてものもありますので、こちらもよろしければどうぞ。強い使命感を持って見てください。大事なことなので二回言いました。
未収録とは反対に、テレビ放送そのまま全く修正が入らずパッケージ化された作品もあります。それは2006年に放送されていた『MUSASHI -GUN道-』というアニメ。ヤシガニの再来、ヤシガニを超えたと当時揶揄……いやネタにされていた作品で、なんというかもう説明不要のものでした。未修正版で発売というニュースが出たときは公式が本当にそれをやるのかと目を疑ったものです。
MUSASHI-GUN道-とは (ムサシガンドウとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
ヤシガニアニメ/ ヤシガニ屠る/ 同人用語の基礎知識
アニメは、クリエーターが魂を削って創った作品なのだから、修正や未収録というのはかなりセンシティブに扱われるべき問題だと私は考えています。同時に、慈善事業ではないため、関係各所への配慮も必要になってくることも理解できます。
製作委員会の判断でということですがアニメのクレジットからは製作委員会の内訳がわからなかったので、本作品の企画・プロデューサーを調べていると以下の記事にあたりました。おそ松さん : アニメ製作委員会によりますと以下の様な感じらしい。
企画
安藤隆 :大一商会
上田憲伯:ぴえろ
廣部琢之:テレビ東京
勝股英夫:エイベックス・ピクチャーズ
山西太平:電通
中村直樹:AT-Xプロデューサー
尾崎茂樹:大一商会
松井将司:ぴえろ
土方真 :テレビ東京
飯泉朝一:エイベックス・ピクチャーズ
原裕和 :電通
桑原正人:フジオ・プロダクション
南寛将 :AT-X
ソースはどこなんだろうと悩みつつも、もう一度オープニングをよくよく見てみるとちゃんと上記の記載がありました(【ニコニコ動画】おそ松さん 第1話「復活!おそ松くん」)。
過度なパロディが起因して最終的に未収録に至ったことは間違いないとは思うのですが、多分、実情はもっと複雑なんだろうなと思います。
ニコニコ動画では「2015年11月12日 0時」を持って1話が配信停止になるそうなので、まだ見ていない方で興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか。見た上で、1話の表現が果たして未収録になるほどのものなのかご自身で判断されるのが一番良いと思います。
個人的には、こういったパロディはこれまでも多かれ少なかれ多くのアニメでも行われてきたものだという認識で未収録になるほどのものなのかとは思いますが、おそ松さんというブランドが加味されたことでややこしくなったことは容易に想像できます。
終わりに
まだ1話しか見れていないので、2話以降も頑張ってみたいと考えています。アニメに関する表現規制の問題は結構いろいろとあるので、時間があればまとめたいなぁと思う次第です。