“C” Monologues ジェニファー・サトウ
はじめは場違いな男の子が紛れ込んできた程度にしか考えてなかった。
最初のディールで意外や勝利した時も、まぐれだと思ってた。
声を書けたのはまともだったからだ。
金より大事なモノがあることを知っている目をしてた。
この街に関わって破滅するのを見かねたってこともある。
いや、そうじゃない。
私は不安だったんだ。私がしようとしていること、肯定してくれる人を探していたんだ。
未来を取り戻すという選択に、イエスと言ってくれる人。
彼は適任だった。きっと三國も同じことを考えたに違いない。
おそらく、椋鳥ギルドの後継に選ぶつもりなのだろう。
だがそうはならないと私は確信する。
三國が捨てた青臭さを、彼はまだ温存してる。
それはおかしいものにはおかしいといい、理不尽さに抗議できる精神の源になる。
私もそれを共有している。
今から私たちがすることは取り返しの付かないほど、現実世界に影響を与えるだろう。
だがそれは、未来をこの手に奪い返すためには仕方のないことなんだ。
それはきっと、あの青年も理解してくれるだろう。