『C』10話 collision(衝突)より、公磨の言葉
オーバーヒーテッドエコノミーとか、サトウさんの介入とか、三國の突っ走り感とか、公磨の主人公すぎる主人公感とか、最高ですね。
10話までの展開を唐突すぎると感じた方もいらっしゃるでしょうが、少なくとも私は「熱い」の一言でした。
とはいっても考察されるべき部分も沢山残っていることは確かです。そこで本記事ではカッコ良かった10話のバトルについて掘り下げるとともに、最終回に向けて幾つかの考察をしたいと思います。
少し長いですが、マッタリお読みいただければと思います。
公磨vs堀井
このバトルは、究極的には二人の対比でしょう。
公磨が真朱に対して自分の思いを説明するシーンで、堀井は自分の動かないアントレを蹴っ飛ばし「使えねぇな」と言います。アントレをモノ・ツールとしか見ていない堀井と、「守りたいもの」と捉えている公磨が対照的に描かれます。(以下、画像は公式より引用。)
以前『C』考察、真に強いアントレはアセットと信頼関係を持っているでも書きましたが、アントレとアセットの信頼関係があるアントレこそ真に強いアントレだと思うのです。
そういう意味で、公磨のセリフに加え真朱が公磨の背中に抱きつきギュッとするシーンは、公磨の強さを表してるのだと感じました。
そしてしんみりした後の、「マイクロ、メゾ、マクロフレーション オーバーヒーテッドエコノミー」(CV:ディール音)が熱すぎてたまりません。この中二病感って、最強ですよ。「オーバーヒーテッドエコノミー()」ではなく「オーバーヒーテッドエコノミー!!」なんですよ。
公磨と真朱のやり取り→マクロフレーションの流れは快感です。
ジェニファー・サトウvs三國
公磨と堀井のディールを中二病に分類するならば、サトウさんと三國のバトルは大人のバトルでしょうか。この二人の、流れるような鮮やかなバトルはカッコイイの一言。アセットを巧みに使いつつもダイレクトで斬り合う。
特に、ジェニファー・サトウのアセットであるジェルジュのマクロフレーション「マージャーズアンドアクイジションズ(mergers and acquisitions,M&A)」が興味深い。M&Aとは相手のアセットをディール中のみ完全に支配できるフレーションです。
二人の戦闘は早くてよく分からんかったという人もいるかもしれませんので、簡単に流れを書いてみます。なお、(主に)2ch有志の方が更新されているCのWikiの記述を参考に、自分の言葉に改変しています。
この戦闘の一連の流れはスピード感と緊迫感があって本当に大好きです。何度見ても飽きません。
- サトウが自身のアセット「ジェルジュ」のマクロフレーション「M&A」を発動させて三國のアセット「カカズズ」(アヌビスの容姿)の支配権を奪う。
- サトウの支配下に置かれたカカズズが三國を攻撃するが、三國のアセット「オーロール」(通称「眠り姫」)がそれを防ぐ。
- その隙に三國とサトウがダイレクトで斬り合い。なおオーロールは普段Qの制御をしているため、オーロールが戦闘に参加することでQの能力が目覚める。
- サトウは即座にオーロールにも「M&A」を仕掛けて三國から支配権を奪う 。しかしこの「M&A」はジェルジュに限界が生じて不完全な発動となる。
- 構わずサトウはジェルジュのメゾフレーション「E・B・O」(霧が発生)を発動させる。この幻惑のフレーションによって、カカズズ(アヌビス)を自身の姿に変身させる(サトウさんが二人)。
- Qが「E・B・O」で生成された霧を瞬時に消し去る。 そして三國がQのレベル不明のフレーション「カニバライゼーション」を発動させる。
- QがE・B・Oの効果によってサトウの姿に化けていたカカズズを食らう。そして三國のダイレクトにより、サトウが斬られる。
なおジェルジュが公磨所有になったのは、売買行為ではなく「譲渡」に近い行為が行われたものだと思います。というのも、サトウと公磨の間にお金のやりとりが無かったように見えたからです。
その後、公磨のミダスカードが輪転機を使用可能な「ダークネス」カードに変化しますが、これは所有しているアセットの数(アセット株の所有数)が関係しているのかなと予想しています。つまり、2体以上のアセット(一定以上のアセット株)を所有した者のカードが「ダークネス」カードに変化するのではないか、と。推測の域を出ませんが。
ジェニファー・サトウと三國、どちらに乗っかるのか?
現在公式ウェブサイトで公開されている「“C” Monologues」。今週はジェニファー・サトウさんです。この独白の中で、以下の内容が気になりました。
“C” Monologues「ジェニファー・サトウ」の独白より.
私は不安だったんだ。私がしようとしていること、肯定してくれる人を探していたんだ。
未来を取り戻すという選択に、イエスと言ってくれる人。
彼は適任だった。きっと三國も同じことを考えたに違いない。
全文は“C” Monologues ジェニファー・サトウの独白 文字おこしを御覧ください。
1話から現在まで、公磨はずっと「自分の選択」について考えています。当初は三國の考えに同意していました。しかし宜野座戦を通して、三國の考えに疑問を持ち始めます。特に「未来」と「現在」という考え方が重要で、三國は圧倒的に「今」を大切にしておりサトウは「未来」に重点を置いています。
最終的にはサトウ側についた公磨ですが、厳密には自分の考えが三國よりもサトウよりだったのでしょう。どういうことかというと三國もサトウも公磨も、みんな自分の考えを信じて突っ走っているのです。だから、誰が正しいとか誰が間違っているとか、そういう次元を既に越えているわけなんです。
サトウも三國も自分の理想に対して「イエス」と言ってくれる人を探していた、背中を押してくれる人を欲していた、そこに現れたのが公磨だった、ただそれだけのことなのです。
公磨の選択は?
では、公磨はどんな決断を下したか。
それは最初にも記述した、このセリフに凝縮されていると思います。
「お前が未来なんだよ。未来がお前なんだよ。ずっとお前を見てたから、目の前にいるお前だけは絶対守りたいって思ったよ。でも、俺の知らない未来のお前も守れないと本当じゃないって分かったんだ」。
宜野座戦までは、公磨は「今」に重点を置いていたふしがあります。それが最近の「未来」が変化することを目の当たりにして「未来」にも重点が置かれました。結果的に、今を守るために未来も守る、未来を守るために今も守る、つまりは「未来を買い戻す」というゴールに着地したのだと思います。上のセリフの「お前」を「今」に直すと分かりやすいかもしれません。
最終回はどうなる?
公磨が三國に勝つでしょう。主人公補正もしくは経済ギミックが働くのだと思います。そして「ダークネス」カードを所有している公磨は、輪転機を逆転させ未来を買い戻す、これが鉄板でしょうか。Cの発生や、連鎖反応をどうやって止めるのか、このあたりが最終回のポイントになるでしょう。
輪転機について少しだけ補足。まず己の20年分の未来と引き換えに、ミダスマネーを刷る権利を得ることが可能です。そして刷った分だけの未来(可能性)をアントレプレナーではない人間から強制的に吸い上げます。なおアントレ以外の未来が奪われることによる現実改変を「決済」と呼んでいます。
もし輪転機を逆転させると、上記の逆が発生すると考えられます。つまりミダスマネーを返却することで未来(可能性)を返却してもらおうというわけです。
ただし輪転機を回す権利まで逆転させることは不可能でしょうから、既に失われた三國の未来は返却されないでしょう。
すっきりしたエンドは期待できないと思うのですが、みなさんどう思われますか。
まとめ
まもなくC最終回が放送されます。随分と楽しんできましたが、次回で終わりと考えると寂しいです。最終回予想をするのは今のうち、みなさんどんどん考察しましょう。