嬉しいニュースが飛び込んできました。
ニコニコアニメスペシャル「C」一挙放送
(2012/03/25(日) 開場:16:30 開演:17:00)
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嬉しい、素直に嬉しい。私の2011年ベストアニメは『C』だと言っても過言ではないぐらい、大好きな作品です。
本作品は2011年4月から6月まで、ノイタミナ枠で放送された、全11話、お金と未来をテーマとした、完全オリジナルのアニメ作品です。
- 監督
- 中村健治
- シリーズ構成
- 高木 登
- 総作画監督・特技監督
- 橋下敬史
- アニメーション制作
- 竜の子プロダクション
どんな感じの作品なのか、ということを書き出すと幾らでも書けてしまいますので、ここでは以前書いたノイタミナ枠アニメ「C」は、もっと評価されるべきという記事に譲ります。興味の有る方は是非ご一読下さいませ。ちなみに放送当時の3話まで見て書いた記事ですので、説明としてはちょっと荒削りですがワクワク感は強く感じてもらえると思います。
以下では、いきなりCの内容に入っていきます。
1クール11話では足りない
これはもう散々主張していることですが、本作品が1クール11話であることは、勿体無いこと限りなしです。『C』に限らず11話構成は駆け足になるのでやめてほしいと思うのですが、特に本作品は尺の問題で削られた部分が多すぎます。これは視聴をされた方なら、多くの人が同意してくださると信じていますし、また実際、監督を始めとする各スタッフの方々が「尺が足りなかった」とおっしゃっています。
『C』ブルーレイ4巻特典小冊子より、中村健治監督へのインタビュー
――仮に「C」を再構成出来るとしたら何クールがベストだと思いますか?
「3クールくらいかな。ドラマを描くのに意外と時間がかかるのと、今、全く描写されていない要素が入ってくるので。実はもっと細かいドラマを入れたかったんです。あともっと丁寧にみなさんをテーマに連れていきたかったっていうのがあります。難しい要素が多い作品だったので。経済に関してもこれ以上行くのはやめようかとリミッターをかけて、わかりやすくしているんです。バトルも7割くらい切ってますからね」
2クールどころか3クール欲しかったのだと、中村監督は仰っています。これにはもう同意も同意で、「もっと何を描写したかったのか」、を知れば知るほど「あぁ、もっと見たかった……」という思いが募ってくるのです。
上記引用内でも書かれているように、まずバトルアクションが圧倒的に削られています。また、各キャラクターの掘り下げが削られています。そして各キャラクター間のやりとりが削られています。
一部ですが、もっと具体的に書いてみましょう。
宣野座(ボランティア王子)とのバトルは殆どカットされています。サトウさんのアセットがなぜ狼なのか、ちゃんと設定があるそうです。第6話で、宣野座と公磨は重要なやり取りを幾つも行いますが、この宣野座とのやりとりのようなことを他のキャラクターともっとやりたかったそうです。
スタッフの方が言及されているものはまだまだありますし、明示されていないものは、もっともっと沢山あると推測できます。
このように多くが削られた結果、無駄なシーンが一つもない映像が出来上がったそうなのですが、そうは言っても、残念であることには変わりありません。
DVD(BD)を購入しなかった層
現実問題としては難しいかもしれないけれど、『C』という作品は総集編として劇場版制作すれば、かなり受けるのではないかと考えています。
理由は幾つかありますが、主に以下の点を上手く吸収できるのではないかと考えています。
- 11話構成とは言えストーリーが盛り上がるまでに時間がかかった
- 監督曰く「わかりやすくした」とは言え、設定が小難しかった
- 作品として「見る」ことは楽しかったが、DVD(BD)を購入しなかった層
ストーリー構成はもちろんのこと特に3点目、アニメ作品としては毎週楽しんでみていたけれどメディアを購入しなかった層、この層に劇場版は強く訴求できるのではないか。
○C 【全4巻】
C - アニメDVD・BD売り上げまとめwiki
巻数 初動 発売日
BD(DVD)
01巻 1,180(*,460) 11.08.19 ※合計 1,640枚
02巻 1,126(*,***) 11.09.23
03巻 1,105(*,***) 11.10.28
04巻 1,082(*,***) 11.11.25
アニメで“お金”と“未来”の話を描く――ノイタミナ『C』中村健治監督インタビューという記事の中で、中村健治監督は以下のように仰っていました。
アニメで売れるジャンルは、実はそんなに何種類もないんです。ノイタミナはそういうものには背を向けた、クセのある作品を作っていて、へそ曲がりの人にとっては面白い枠だと思います。「ほかのアニメは見ないけど、ノイタミナなら見てやるよ」という人は正直いると思いますし、年配の方に「私は普段アニメを見ないんだけど、あなたの作っているものは見たのよ」と言われることもあります。そういう方はソフトも買わないし、ネットでも発言しないので、サイレントマジョリティのようになっているのですが。
放送を楽しみにしている人が多いということで、ノイタミナはテレビっぽいですね。コンテンツ(DVDやBlu-rayなど)で稼ぐビジネスモデルのはずなのに、放送っぽいというか。
再評価→映画化の流れを冗談抜きで私は期待しています。
終わりに
というわけで、『C』という作品に興味を持った方、是非一度、視聴されてみては如何でしょうか。絶対に損はしないと、私が保証します。
特に、「今のこと未来のことを考え、判断し、そして選択しなければならない」という本作品の本質の部分に思うところがある方は、のめり込めること請け合いです。
『C』は、ずっと応援していきたい作品です。
「はじめてか? 劇場版製作はビギナー向けの媒体じゃないぞ?」
「可能性の問題だろおおおおおお」
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