あけましておめでとうございます。そして、ご無沙汰しております。
さて皆様は、以下の企画をご存じでしょうか。
「話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選」参加サイト一覧: 新米小僧の見習日記
アニメのブログの界隈ではそれなりに恒例となっている、話数単位選と呼ばれる、その年に放送されたアニメの中から話数単位で10本上げてみようという企画です。
ルール
・2015年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。
この企画に対して個人的には、10本も選ぶんだからそりゃまぁそれなりに見て選出していないと、記事を読んでもらった人に失礼だよなぁとか思ってしまいます。
そんな私が2015年にきちんとすべての話数を見たアニメは以下の2つしかありません。
2つのアニメはどちらも非常に面白く、やはりアニメは面白いなと噛み締めながら見ていた作品です。この2つについては多分そこらの人より語れます。とはいえ、年間の話数という単位で薄めると、途端脆くなります。先ほども述べたように、10選出はそれなりに幅を求めるし求められていると私は思うからです。
ただ、この話数単位選を始めとして、OP選やED選など選出系の企画はすごく好きです。過去に書いた記事は以下です。
- 2012年アニメOP選 素晴らしいのが多すぎて土下座するレベル
- 2012年アニメED選 エンディングも素敵なんだい!
- 話数単位で選べ! 2012年も素晴らしいアニメに沢山出会いました
- 10本には絞れない? 2011年、アニメOP選
- 話数単位で選べ! 2011年、心に残ったアニメ10選
- 2011年、アニメEDを振り返ろう - 隠れてていいよ
どこかで関わっていたいと思う気持ちが強く、どうにかならないもんかと頭を捻ってみたところ幾つかの案は出てきました。本記事はその1つ目となります。
何をするのかというと、この記事では2015年の自分を持ってして、「どんな軸でアニメを見るのか」を10選してみよう、と思いました。10選10軸。私が深夜アニメに本格的に傾倒したのが2004年から2005年にかけてなのでちょうど10年という節目でもあります。
アニメとは人それぞれ楽しみ方が違うものであって、人がどうこう言おうが、全くどうでもいいわけなんです。わけなんですが、質がどうなのかは置いておいて、このアニメ供給過多の時代、コンテンツ供給過多の時代、はたしてアニメの楽しみ方は自由なのだろうかと思うこともあります。
オタク趣味自体がカジュアルに捉えられ、追っかけていないとクラスの友達から疎遠になってしまう対象がテレビ番組だけでなくネットのコンテンツにも広がっています。そんな中、本当に楽しい、「自分にあった」面白いコンテンツに出会う方法とは何なのでしょうか。
誰もがオタク差別、隠れオタクがまだ残っていたような時代からの濃ゆいオタクではありません。私の弟が時々聞いてきます。「面白い○○って何かない?」と。思わず「そんなん自分で調べろよ」と言いたくなります。でも違うんです。情報が溢れてしまっている現代、自分の「本当の面白いもの」を見つけること、さらにもっともっと面白いものを見つけられ続けることは結構大変なんです。
世のコンテンツプロバイダーには、もっとポータルの立ち位置を強めて欲しいと思います。「そこに行けば、何か面白いものがある」という強いポータルになってほしいです。
さて長々とした前段となりましたが、要するに、アニメにはこんな見方もあるんだ、って思ってもらえたら幸いです。楽しみ方は誰にも邪魔をさせない。
第1軸「萌え」
萌えとは、最も分かりやすくあり分かりにくくもある概念です。アニメにおいて「萌え」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、萌えを感じるアニメしか見ない、ということになります。
属性(例えば妹とか)とは少し違います。属性よりも幅は広いです。広いがゆえに、節操がなくなります。とは言いつつも、1クール放送されれば少なくない数の萌え萌えしい作品が放送されることになりますから、それを片っ端から見るのです。なぜなら可愛いからで、可愛いと萌えるからです。そしてニヤニヤできますし、安心できます、いろいろと。安心できるのです。心は疲れません。常に癒され、ほわ〜となります。
2chで可愛い画像を集めまくります、Pixivで集めまくります、同人誌を手に入れまくります……ここまでワンセット。萌えをとにかく享受して体を潤い続けさせるのです。これが「萌え」を軸にしたアニメへの接し方です。私も萌えヲタです。
具体例:ローゼンメイデン
第2軸「妹」
妹とは、最も分かりやすくあり分かりにくくもある概念です。アニメにおいて「妹」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、可愛い妹が出ているアニメは全部見る、ということになります。
新番組の番宣で妹っぽいキャラが見えたら「おおおおおおおおおおおおおおおお」「今のは多分妹キャラ。このアニメは来期のトップやな」「妹キャラが居るから勝つる」とつぶやきます。
また、新番組時期になったら、アニメのキャラクター紹介を片っ端から開いて妹キャラが居ないか確認します。血縁関係があるかどうかもきちんと確認します。義理の妹も、もちろん妹ではありますが、実妹をより高尚なものとして取り扱います。
そして、アニメが始まったら、とにかく妹に注目します。一挙手一投足に注目します。すると、妹を起点として各キャラクターの様々の心情が見え隠れします。妹以外も見ていいですが、妹を中心に見ることを忘れないようにしましょう。妹は活力をくれます。これが「妹」を軸にしたアニメへの接し方です。妹はいいですよね。
第3軸「エロ」
エロとは、最も分かりやすい概念です。アニメにおいて「エロ」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、エロを感じよ、ということになります。
可愛さとはまた違う、エロさ。パンモロのような露骨なエロもあればパンチラのような匂わせるエロもある。夜這いするかのようなドキドキなシチュエーションもアレば、ラッキースケベのような突発的なシチュエーションもあります。
乳首券が発行されなくても泣かないし、DVDで光規制が解禁でも文句を言ってはいけません。なぜなら私たちは紳士だからです。アニメには真摯に付き合わなければなりません、それがエロとなればなおさらです。
「エロそうだなー……」って思って、見始めるの全然OKです。周りから「ありえないわー」とか言われてもそんなの関係ありません。エロいって思って、見て、エロかったらすごく楽しいし嬉しいじゃないですか。だから、見たほうがいいじゃないですか、真理じゃないですか。これが「エロ」を軸にしたアニメへの接し方です。エロは活力ですよね。
具体例:聖痕のクェイサー
第4軸「ネタ」
ネタとは、最も分かりやすくあり分かりにくくもある概念です。アニメにおいて「ネタ」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、ネタをネタとして楽しむ、ということになります。
泣けるアニメ、硬いアニメ、アイドルアニメ……疲れませんか? そりゃそういうアニメもあることは知っているけど、そんなんばっかり堅苦しいって思いません? やれ「アイドルがいい」、やれ「これは泣ける」とかアホかと……違うだろうと。「おい、30分間丸々パンを焼くアニメがあるんだぜ」「霧谷の心剣がなんと、マシンガンになった。剣なのに……」とか、普通じゃないぜ。ふつうじゃないものがアニメにはある。そういうものに出会いたいから私たちはアニメを見ていたのではないのか?
馬鹿にしているんじゃない、精一杯馬鹿になりながら一緒に笑ってるんだ。ネタアニメはこれだからやめられない。これが「ネタ」を軸にしたアニメへの接し方です。ネタと思ったものがネタ。
第5軸「ラブコメ」
ラブコメとは、最も分かりやすい概念です。アニメにおいて「ラブコメ」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、ああああああああああああああ、ということになります。
ラブコメとは、もうどうしようもなくいたたまれなく、その場にいたらこっちまで悶え苦しんでしまうような甘々で苦々なシチュエーションが繰り広げられるわけです。幼なじみ、転校生、学校のアイドル、もう一人の幼なじみ、学校……ほらもう、ラブコメです。
きっと苦しくなるでしょう。ラブコメは甘くもあり苦いので、早々楽にはさせてくれませんよ。あなたが愛しているキャラクターが幸せになれるとは限りませんよ。いいんです、それでも見るしか無いんです。なぜならその一瞬、刹那、「ああああああああああああああああ」ってなるからです。ラブコメは真理。
これが「ラブコメ」を軸にしたアニメへの接し方です。八雲は天使。
具体例:スクールランブル
第6軸「ギャグ」
ギャグとは、最も分かりやすい概念です。アニメにおいて「ギャグ」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、とにかく笑う、ということになります。
本気でやっているギャグも良いし、バカバカしいギャグもいいし、シュールなギャグもいいし……とにかく笑いましょう。笑えるのがギャグのいいところ。笑ってもいいんです、手加減なく笑うことが許されているのです。
なんていうんですかね……笑顔にさせてくれるんですギャグは。あぁ、面白い、と。エロや萌えとも違って、心の底から声を出して、笑わせてくれるのがギャグアニメです。実況ともすごく合いますよ。「ちょwwwwww」って打ち放題。
笑顔に笑顔に。これが「ギャグ」を軸にしたアニメへの接し方です。だけど通してギャグだと腹が痛い。
具体例:這いよれ! ニャル子さん
第7軸「女児向け」
女児向けとは、最も分かりやすくあり分かりにくくもある概念です。アニメにおいて「女児向け」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、童心に返ろう、ということになります。
プリキュア、アイカツ、プリリズ、プリパラ……勧善懲悪なストーリーを気楽に楽しみましょう。「脚本がー」「ストーリーがー」「論理的な根拠がー」とか言う奴が現れますが相手にしてはなりません。彼らは別の時間軸に生きているのに、私達の軸に干渉してくる悪い奴らなのです。
「頑張れ、ぷりきゅあー」「いちごちゃんになりたい」「リズム!」「かしこまっ」……童心に返ってみんなで応援するんです。かわいいは正義だし、戦う姿は熱いし、踊りはアイカツだし……そりゃ元気にもなるわってもんです。
たかが女児向けアニメ、されど女児向けアニメ。侮るなかれ。子供の心を動かすのは難しいです。これが「女児向け」を軸にしたアニメへの接し方です。アイカツ! アイカツ!
具体例:アイカツ
第8軸「アニメーション制作」
アニメーション制作とは、最も分かりやすい概念です。アニメにおいて「アニメーション制作」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、信頼、ということになります。
アニメはアニメで楽しむべき……そりゃそうです。加えて、自分が楽しめるさらなる軸があるならば、より一層楽しめます。「楽しめる軸」となぜ言えるかといえば、それはその作品を心の底から楽しめたからです。次もすごいものを創ってくれるに違いないという信頼。これがとても重要。クリエーターへの信頼です。
継続した面白い作品を作ってくれるアニメーション制作会社を見つけたらもうこっちのもの。それだけで楽しむ軸ができてしまいました。期待しつつ、応援しつつ、見守ることは本当に楽しい。次はどんなことをやってくれるんだろうとワクワクさせてくれます。これが「アニメーション制作」を軸にしたアニメへの接し方です。ぱにぽにだっしゅ! は神アニメ。
具体例:ufotable
第9軸「オリジナルアニメ」
オリジナルアニメとは、最も分かりやすい概念です。アニメにおいて「オリジナルアニメ」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、何が起こるかわからない、ということになります。
商業的には、オリジナルアニメは怖い。できれば、実績のある原作を持ってきて原作付きアニメとして展開したい、メディアミックスしたい! ……でも? オリジナルアニメは爆発力を持っている。
何が起きるかわからないあのワクワクは何ものにも変えられません。来週の放送が始まるまで来週のストーリーは分かりません……これがどんなにワクワク感を生み出すのか。漫画に引きがあるように、アニメにだって引きがあります。予想、考察……誰も答えを知らない中で、ネット上に様々の言説が飛び交う時期はもう、脳汁が出まくりです。ネットという集合知でさえ最後の結末は明かせない。
オリジナル is 一つの心理。原作付きアニメに飽きてきたら、萌アニメにもしも飽きてきたら……オリジナルアニメに傾倒してみましょう。これが「オリジナルアニメ」を軸にしたアニメへの接し方です。Cの2期、はよ。
具体例:C
第10軸「キャラクター」
キャラクターとは、最も分かりやすい概念です。アニメにおいて「キャラクター」で見るとはどういうことでしょうか。それはとても簡単で、天使に出会ったような……、ということになります。
アニメはキャラクターが9割……なんて私は割りと本気で思っていたりします。それだけキャラクターが私達に与える衝撃は大きいのです。ストーリー? そんなものは後からついてくる。道を歩いていたら突然ぶつかって、前を見たら光り輝く眩い天使が手を差し伸べていたら……これが天命か……ってなるわけです。
雷にでも打たれたような……あぁ、私は、この子と出会うために生まれてきたんだなって素直に思えるそんなキャラクター……出会ってしまったらもう引き返せない。引き返させてくれない。
これが「キャラクター」を軸にしたアニメへの接し方です。いちごちゃん、大好きです。乃絵は、天使でした……。
具体例: true tears
終わりに
10軸! なんて言ってますがアニメの見方は10で収まるものでもないですし、人に指図されるようなものでもありません。小難しいことは置いておいて、アニメって多様な見方があるなぁと改めて思ったりしたのでした。
2016年、アニメは殆ど見れないかもしれませんが、アニメを好きだという気持ちはきっと変わらないだろうという自信があります。アニメだけでなく、オタク趣味全般において、自信があります。
とは言え、そればかりに時間を割けなくなってきたのも事実です。限られた時間の中で、やること、やりたいことが多すぎます。でもそれって、もしかしたら昔から変わらないことなのかもしれません。やりたいことは無限にあるけれども、やる時間は限られている。後はそれをどう捉えるかの違いだけ。
2016年も、積極的にネットで活動できるかは分かりませんが、よろしくお願いいたします。