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ゾンビランドサガリターンズ 第1話感想 お涙頂戴復活劇は斜め上の展開では無かった

第1期ではいろんな常識を覆して、いや壊してくれたゾンビランドサガ。
最終回が終わる頃には、第2期を待望していたのは私だけではないでしょう。

必ずしも2期を望むことが良いことだとは思いませんが、少なくとも1期では思わせぶりな伏線を残しまくっていたので、
期待しないわけには行かなかったわけです。

ゾンビランドサガは、2018年の10月から放送されていたオリジナルアニメ。アニメーション制作はMAPPA
ゾンビとして生き返った少女たちがアイドルを目指す、しかも佐賀県を救うために。
その突飛な設定に負けず劣らず主人公たちの魅力も大きく、最終話を見た私はマジで震えたのを覚えています。
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そんなこんなで、つまり2期に対する自分の中のハードルは上がりに上がっていたのです。

社歌から始まる第1話

1期の1話冒頭シーンを忘れられる人はいないでしょう。
だからこそ2期はどう来るか、皆期待していたはずです。

結果論ですが、あれを超えるのは相当に難しいから、軸を変えた衝撃を与える方向性にしたのだと思います。それが社歌だったのではと。
第1期では、実在するドライブイン鳥のCMソングを本編でやったので、まさかこれもマジであるんじゃないのか!? と思わせる感じが秀逸でした。
私も騙されました。でも、どうやら架空の会社の架空ソングだったようです。ただしモデルとなる会社はちゃんと存在しており、コラボ商品も発売されてたりします。



愛ちゃんが可愛いし、冒頭からシュールな感じで攻められて、これは良い感じだなぁどんな感じに1話が進んでいくのかなとワクワクして見終わったわけですが、
視聴後の気持ちはちょっとスカッとしないものでした。

お涙頂戴復活劇は斜め上ではなかった

第1話はざっくりとは、フランシュシュの復活劇でした。
ゾンビランドプロジェクト推進のために、駅前不動産スタジアムで初の単独ライブを開催したが、爆死。時間が限られているプロジェクトのため失敗は許されなかった、そして心が折れた。
やさぐれた巽を横目に、自分たちの原点であるGEILSでのライブを行うことを決める。
アウェーのライブは、アンコールなくまた終わってしまうのか。そんな時、バーのマスターから発破をかけられた巽が乱入、見事アンコールで新曲を披露するという流れ……。

この筋書きだけ見ると綺麗にまとまった1話だったなぁと思うわけですが、どうもスカッとしなかったのです。
なぜかというと、やはり綺麗すぎたのだと思います。捻りがなかった。お涙頂戴復活劇、という言葉であらわせてしまうのです。
一歩上ではなく、斜め上を行ってほしかったのです。これもハードルを上げすぎた弊害でしょうか。

もちろんフランシュシュの面々を見れただけで大満足であったことは事実です。キャラクターが動いている姿を見れるのは公式だけです。
でも、ゾンビランドサガならもっとやってくれるだろうって。一つ一つの動作というか所作がくさく感じたのです。

Cパートで、通常に引き戻す感じをやってくれたので救われました。あれがなかったら、本当に1話が辛かったという思いしか残らなかったので。
ただ、「通常に戻す」ということは1期の感じに戻るとも取れないことはないわけで、果たしてこれからゾンビランドサガ2期がどういう方向性で進めていくのかまだ見えてきません。

基本的には「ゾンビランドサガプロジェクト」を完遂させることがゴールな気がしますので、それに向けて各キャラクターの過去の掘り下げやドタバタを行って最後の数話で一気にクライマックスへ……というのが安直な推測です。愛ちゃんが属していた、アイアンフリルとの確執もありますしね。
でもそれはあまりにも安直すぎる。でも、今の所1話からでは得られる情報が少なすぎるので、2話を待ちたいと思います。
期待を上げつつ、勝手に気持ちを損なわないようにしておきたいと思います。

空に向かってカメラが上がる最後のシーン

ちょっと安心したのは、話最後の、空に向かってカメラが上がるシーン。これは1期の1話最後をリスペクトしているシーンだと思います。
構図がほぼ同じです。違いがあるとすれば、1期のほうがカメラの上がり方に勢いがあったのと、雲の形ぐらい。

セルフオマージュはいいですね。愛を感じます。こういうシーンを見ると、この作品を作っている人の気持ちが見えます、本当に。
ちゃんとこの作品を愛しているんだなって。

だから、2話以降も今は期待はしています。でもこうやってまたハードルを上げてしまっている感もあるのですが……。

終わりに

映画では2作目が駄作になるなんて言説がありますが、いつの時代も2期の評価って難しいですね、やっぱり。
1期が面白いからこそ2期が作られるのだから、2期のハードルが上がるのは当然ですし。

たくさんのアニメを見てくると、どこか続編に対して達観するというか「そういうものだ」という視点で見始めてしまう時があるんですが、これはやっぱり良くないです。
色眼鏡で見ていると同じなわけです。

なるべく自然に、そのアニメを評価して楽しんで、感想を書くときには素直な気持ちを伝えられたらと思っています。
無理に面白いと言ったり、つまらないと言ったりしても徐々にしんどくなるだけです。

ゾンビランドサガ、2話以降も注目していきます(これを書いている時はもっと放送されていると思いますが)。