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「電波的な彼女」 OVA 感想

またこんな感想を書かなければならないと思うと悔しいのです。今回はおそばせながら5月1日に発売した「紅 kure-nai3巻アニメDVD電波的な彼女付予約限定版(DVD付) 」の電波的な彼女OVAについての感想となります。ある程度原作既読の方向けに書いている部分がありますが、極力ネタバレを避けて書く努力はしています、が完全にまっさらな状態で原作なりこのOVAなりを見たい方は引き返していただいたほうが良いかもしれません。

さて、色々と書きたいことがあるのですが一番言いたい事を最初に書いておこうと思います。正直な所、電波的な彼女の原作1巻におけるあるシーンがちゃんと映像化されてくれていれば他のシーンがどんな出来だろうといいやっ、と思うはずだったんです。が、見事にそのシーンをカットされちゃいました。本編が約40分程度で1巻を丸々全て再現するなんて不可能だろうとは思っていましたが、カットしていいところと悪いところ位は分かってくれていると(発売前は)スタッフを応援していたのです。それだけに非常に残念です。つまり、ヒロイン堕花雨の素顔初公開シーン(特徴的な目が見えるシーン)のことです(もちろん目だけでなく顔立ちもなんですが)。なぜここまでこれを強調するかといいますと、単純に私がこのシーンが一番お気に入りだからです。人によりけりだとは思いますが、このシーンがとても良いシーンだということは原作を読んだ方なら分かると思います。山本ヤマトさんによる、あの雨の一枚絵。OVAと原作のストーリーの比較するためにこの絵をもう一度見てみましたがとてもよかったです。もうちょっと掘り下げますと、雨の素顔は安売りしちゃいけないものなんです、個人的には。OVAでは、原作でのそのシーンがカットされるだけでなく、見事に安売りされてました。具体的には、普通に目が見える(素顔が見えるシーン)がよくあります。最後の方はずっと見えたりするシーンもあります。
書き出すときりが無いのですが、原作でのこのシーンがカットされたことは本当にショックで、さらに追い討ちをかけるように素顔が安売りされてしまったことにもさらにショックを受けました。本当にもったいない。どうしてここをカットしたり改悪するのか、本当にもったいない。いくら紅の人気が出てきていてもやはりOVA付きで定価3990円もすれば買うのは電波的な彼女という原作を好きな人が多いと思うんです。私もそんなファンの一人だと思っていますが、残念ながら満足いく出来ではなかったように思えます。確かに映像化されたことはとてもうれしいことなんですが、それ以上に不満足なところが多かったかなと。無駄にエロシーン描くならもっと雨の言動を描いてほしかったです。全体的に満足できていれば例えばエロシーンなんかはプラスポイントにしかならないのですが、不満足であるとマイナスポイントにもなってしまいます。ただし、さすがOVAといいますか、地上波では無理だろうエロ・暴力・グロ表現が多数ありました。
第2弾の製作が決定しているようなのですが、ちょっと期待薄です。おそらくスタッフも同じでしょうし。多少時間と、価格が上がっても良いからもっと尺を長くして詰め込みすぎにならないように作ってもらいたいです。もしくは、尺が短くてもいいので、何巻も出すつもりでやってもらいたいです。つまり良い作品を作ってもらいたいです。OVAなんですから、買うのはやっぱりその作品が好きな人が多いと思います。ですから、わざわざOVAを買ってくれたファンを失望させるようなことはやめてもらいたいです。

と原作信者が申しております。えぇ、非常にネガティブな感想になってしまって申し訳ないです。相当の信者補正が掛かっていると思ってもらえると幸いです。新規の方が見れば普通に面白いと思います。というのは、上で私が難癖つけてるのは、難癖というだけあってまさに隅をつつくような事をいっているだけですので。ちょっと話がそれますが、信者補正っていうのは恐ろしく素晴らしいものであると同時に怖いものでもあります。いい面は、良いところはとことん持ち上げること。悪い面はとことん貶めてしまうこと(作品を思ってのこと)。
おそらく新規の方や、紅から入ったような方が見れば原作読んでみようかな、という気にさせてくれる作りであると思います。そして、原作はとてもオススメです。私の大学受験を救ってくれたと言っても過言ではありません。現在電波的な彼女シリーズは3巻発刊されておりますが、どれも何度読み返しても面白いですし、読み返せば読み返すほどキャラに感情移入することが私はできました。というわけで、原作1巻の裏表紙にあるあらすじを載せて終わりにしたいと思います。


見知らぬ少女にいきなり忠誠を誓われた、不良少年の柔沢ジュウ。堕花雨と名乗る彼女の奇妙な言動に振り回されながらも、ジュウは徐々にその存在を受け入れていく。気がつけば、何かとちょっかいを出してくる同級生・紗月美夜との3人の、不思議な関係が構築されていた。しかし、巷を騒がす連続殺人に巻き込まれてから、ジュウは雨に不信感を抱くようになり……。人間の歪みが起こす、驚愕のサスペンス!
えー、人間の醜いところが沢山出ているのでお勧めです。