『C』というアニメ作品をご存知でしょうか。
2011年4月から6月にかけて、フジテレビのノイタミナという放送枠にて放送されていた全11話の、お金と未来をテーマとした完全オリジナル作品です。
Amazon.co.jp: C(フジテレビオンデマンド)を観る | Prime Video
放送当時にこの作品にハマった私は、ブログで記事を書きまくるだけに飽き足らず、初めて作った文章系同人誌にも感想を書きました。それくらいこの作品について発信したいという気持ちがありました。
なぜ今こんな記事を書いているかといいますと、Amazonプライムビデオのラインナップを眺めていたら本作品を偶然見つけて、1話を見返して面白いなと改めて感じたからです。
同時に、Amazonプライムビデオではある程度時間が経つとラインナップが変更になり、これまで見れていた作品が見れなくなってしまうことが普通なので、このタイミングで再度広めてみたいなと思い筆を執りました。
さらに言うと、ノイタミナの立ち上げから関わっていらっしゃったアニメプロデューサーの山本幸治さんがそういえば昨年以下のようなツイートをされているのを思い出しまして、マジで続編あるんかなーという応援したい気持ちが湧いてきたのもあります。
今、ノイタミナ で昔やったとある作品の続編をやれないか密かに画策してるのだけど、ふと、その続編どれくらい求められてるのだろうと、過去作の人気をググってみた。
— 山本幸治 (@koji8782) November 27, 2019
そしたら自分の予想より遥かに「C」の人気が高く、何年もの時を経て報われた気がした。
当時はあの花との段積みだったからなぁ。
どんな作品なのかというざっくりとした紹介記事はそれこそ9年前に書きました。
リアルタイムで3話ぐらいまでを見た時の感想で、当時のワクワク感が伝わるかなという意味で詳しい紹介についてはこちらの記事に譲りたいと思います。
thun2.hatenablog.jp
以下では、Cが放送されていた当時の思い出とか、1話を改めて見返してみた感想とかをつらつら書いてみたいと思います。
ノイタミナ枠です!
2011年当時のノイタミナ枠を見てみると、Cと同時期の4月には『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』通称あの花が放送されていました。
さらにその前の1月から3月には『放浪息子』『フラクタル』、7月から9月には『うさぎドロップ』『No.6』と個人的にはかなり意欲的な作品がたくさん放送された時期だったなと思います。
ノイタミナ枠以外で2011年4月放送開始のアニメの中には
- シュタインズ・ゲート
- TIGER&BUNNY
- DOG DAYS
- 日常
- 花咲くいろは
- 緋弾のアリア
などなど、当時もそれなりに話題になった作品がたくさんありまして、何が言いたいかというと『C』という作品は比較的マイナー寄りの作品だったかなと思います(個人の感想です、そして私の中ではマイナーじゃありませんよ)。
参考: 2011年春アニメとは (ニセンジュウイチネンハルアニメとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
だからこそなのか、「こんな面白い作品を見ないなんてもったいない! 広めてやる!」とい謎のオタクの矜持に突き動かされて頑張って記事を書きまくっていた記憶があります。
Cという作品は、ほかのアニメと比べて何かが足りなかったのだろうか。
かわいい女の子が出てこない? いやいや、真朱を始めとして可愛い女の子(非人間含む)たくさんいましたよ。萌えがない? いやいや、毎週毎週萌えるシーンがふんだんにありますよ。燃えるシーンが多いから忘れられがちですが、エモいシーン多すぎて死ぬ。ストーリーが薄っぺらい? いやいや、10年たとうとしている今でもメッセージ性は失われていませんよ。設定が浅い? いやいや、公式が設定資料集ばりの設定ページを作るほどがっつり緻密に作られていましたよ。
……もしかして、そういうのが総じて濃すぎたのか……? いやでも、山本幸治さんも以下のように「多分これは正解じゃない」っておっしゃっているから大丈夫だ(多分違う)。
ノイタミナの過去作でお勧めを求められた時、濃ゆ目のお客さんには「C」を、もっと行けそうな人には「空中ブランコ」をお勧めしてます。多分これは正解じゃないです。
— 山本幸治 (@koji8782) November 27, 2019
あれ……もしかして完璧なアニメなんじゃ……と思ったのですが、唯一不満があるとすれば「尺」でした。全11話で語るには短すぎました。きれいにまとまってはいるのですが、11話で納めるために泣く泣く削ったシーンがあったというのは監督もおっしゃっていたことです。
以前、 ニコ生で、アニメ『C』の一挙放送が決定! 再評価→映画化の流れを冗談抜きで期待する - 隠れてていいよ の記事でも取り上げましたが、ブルーレイ4巻の特典小冊子にて中村健治監督は以下のようにおっしゃっていました。
――仮に「C」を再構成出来るとしたら何クールがベストだと思いますか?
「3クールくらいかな。ドラマを描くのに意外と時間がかかるのと、今、全く描写されていない要素が入ってくるので。実はもっと細かいドラマを入れたかったんです。あともっと丁寧にみなさんをテーマに連れていきたかったっていうのがあります。難しい要素が多い作品だったので。経済に関してもこれ以上行くのはやめようかとリミッターをかけて、わかりやすくしているんです。バトルも7割くらい切ってますからね」
とはいえ、逆に言うとこんなに考えさせてくれるアニメをわかりやすく見やすく作っていただけたということでもあります。いい意味でサクッと見れてしまいます。
なので、だからこそ続編や劇場版などがもし決まったら狂喜乱舞すると思います。
数年ぶりに見た1話箇条書き感想
- 主人公が通う大学が「平成経済大学」で、これを見た瞬間にこの記事のタイトルを思いついた
- 羽奈日ちゃんほんとかわええ
- 1話から溢れ出るNTR感本当たまらんし、しんどいな
- 安定した生活を望んでいる人が、安定した生活が手に入りますよと言われたら、そりゃ揺らぐよな
- 公麿は庇護欲をそそる部分があるので、羽奈日はそういうところだけ見て放っておけないって思っていそうに見えるが、それとは別次元で見守ってあげたいという気持ちも持っているんだろうなぁ
- 真朱かわいすぎわろた
- 三國の「しょせん金は金か あるいはそれ以上のものか それともそれ以下のものか 立場が変われば見え方も変わる 不思議なものだな 金というものは」という1話での語りはすでに深い
- と1話の公式解説にそんなこと書いてたなと思いだした https://noitamina-control.jp/05story/story1.html
- 公麿たちの日常パートに入るまでの、アバンタイトル部分の流れ神過ぎない?
- ミダスカード、黒い紙幣かっこいいなー。ミダスカードも黒い紙幣も、当時公式通販していたやつを買いました。今思うと、こういうのを売るっていう発想がまずいいよね
- 今見てもディールバトルはかっこいい。中二病的なカードバトル的な要素に、人間的なアクションが付随しているからだろうか、今見ても色あせない
- もし銀行口座に突然50万入ってたら警察には届けないかもしれない
- Qって登場時から可愛すぎない? 黒い紙幣をむしゃむしゃしているの可愛すぎ
- でも、一瞬しか映らない真朱のほうがかわいい(真朱が好きなんです)
- 真朱「公麿!」とか萌え死ぬと思う普通は。一瞬なのに破壊力抜群
- OP、EDともに今でもかっこいい
- でもオープニングテーマ「マトリョーシカ」を担当された「NICO Touches the Walls」というグループは活動終了、エンディングテーマ「RPG」を担当された「School Food Punishment」というグループは解散していたということを知ってちょっとショックを受けた……
終わりに
少しでも興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひご覧になってみてください。確かに9年前のアニメ、されど今見ても視聴に耐えうる強度を持った作品です。
2話以降もできれば感想を書きたいと思っていますの、こうご期待。
なお、過去に書いたCにかかわる記事をまとめておきましたので、興味のある方はぜひぜひ。
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