昔の「おたく」は何でも知ってた 今の「オタク」は何も知らない : いたしん!
漫画『げんしけん』の斑目晴信、通称斑目先輩はオタクだろうか?
何度聞かれても「彼ほどオタクらしいオタクはいない」と私は答える。では同漫画の高坂真琴はどうだろうか。彼はエロゲをたしなみアニメをたしなみ、またゲーマーでもあった。彼もまたオタクだと思う。高坂のゲームの腕は一級である。斑目先輩のゲームの腕はおそらく一級ではない。
ライトノベル『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』、通称俺妹の高坂桐乃はオタクだろうか?
彼女は間違いなくオタクだと思う。彼女は、自分が好きなものためだったら何でもする、と言っても過言ではない行動力を発揮する。同作品の黒猫はどうだろうか。彼女はアニメをたしなみ創作を行い、またゲーマーでもあった。彼女もまたオタクだと思う。黒猫のゲームの腕は一級である。桐乃のゲームの腕はお世辞にも一流とはいえない。
何かを深く深く深く深く知っていることが重要なのだろうか。それとも多岐に渡る守備範囲が重要なのだろうか。どちらも違うように思う。
定義なんてないのだろうけれど、敢えて私の感覚論を言えば、オタクは面倒くさい。いや、正確には「語る」。すごく語る。それこそ、初対面の人だろうが自分の譲れない部分については語るし喧嘩だってしたりもする。それが論理があるのか感情しかないのか、ただ「好き」なのか「嫌い」なのかそれすらも分かっていないのかもしれないけれど、めっちゃ主張する。仕方ないじゃないですか、好きなんだから。
そして、好きなものに対してすごく敏感。ちょっと悪口が言われていたり、よくわからない言説があったらすぐに突っ込む。突っ込むために情報が足りなかったら、調査のための時間を惜しまない。正確にはいつの間にか時間を掛けている。
この記事も、Tumblrで以下のQuoteが回ってきて急遽書き始めたのである。
http://sayusayukawaii.tumblr.com/post/53498862202/113-2013-06-20-15-50-45-89
113: デボンレックス(茸)[]:2013/06/20(木) 15:50:45.89 id:fuOSlePT0
特定分野で尋常ならざる知識を持ってるのがもともとのオタクだったのに、いつの間にか「萌え〜」って騒いでるだけの奴らがオタクと同義語になってしまった。
昔の「おたく」は何でも知ってた 今の「オタク」は何も知らない - いたしん!
元まとめ記事を読むと、オタクとはこうである、いやそうじゃないという議論が繰り広げられているものがまとめられていて、それこそオタクっぽいなぁと思ったりもしたという。
「そもそも」というワードはわりとオタクの会話では頻出だと思います。「いやそもそもさぁ、オタクって言っても時代によって環境も違うからまずそこから話し始めないと意味が無いでしょ」と長々と話が始まるのである。実に楽しい。
そう、実に面倒くさくて、その面倒くささがある種楽しいと思える人たちがオタクなんじゃないかなぁと漠然と思うのです。
斑目先輩の格言「(オタクに)なろうと思ってなったもんじゃねぇから、やめる事もできねぇよ」というのはそういう意味も内包しているんじゃないかなぁと、改めて考えていて思う。深い浅い広い狭いは関係ない気がするんですよねぇ。
終わりに
ところで本記事のタイトルである「何でもは知らないわよ。知ってることだけ」というフレーズは、化物語に登場する羽川翼というキャラクターの口癖というか生き様みたいなフレーズなのですが、こいつをちょっとネットで検索してたら以下のページを見つけたのです(多分知っている人は知っているページなのかな)。
出典:化物語
キャラ:羽川翼
知名度:★★★★☆
使いやすさ:★★★★☆言わずと知れた羽川の決め台詞。
化物ファンなら間違いなく通じるはず。
自分の知識を披露して相手が感心しているときなんかにすかさず使っていきましょう。
もちろん「お前は何でも知ってるな。」と振られたらすぐさまこの台詞で返せるとベター。
派正として「何でもは知らないわよ―何にも、知らない」というバージョンもあります。
こちらが使いこなせれば上級者。
すごく丁寧に解説されていて凄く和んで笑った。凄くいい。こういうページすごく好き。他にも色々ネタがまとめられていて、全体的に面白いです。
もちろん「お前は何でも知ってるな。」と振られたらすぐさまこの台詞で返せるとベター。
ベターっていう表現がすさまじくツボ。心得ている。
カイジに登場する一条というキャラクターの有名なセリフ「ところがどっこい・・・・・・・ 夢じゃありません・・・・・・・・!」の解説にめっちゃ笑ってしまったので、それを最後に引用して終わりたいと思います。
日常会話で使えるネタまとめ-ところがどっこい……-
現実を直視しようとしない人に。
現実なんてやめてやる……!
現実なんてやめてやる!