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漫画『宝石の国』4巻 初見感想

ようやく4巻を読了しました。
まだまだ考えとかはまとまっていないのですが、最初に読んだ感想を残しておきたいと思います。

なお4巻までのネタバレを含みますのでご注意ください。

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初見感想

実はまだ1回くらいしか読み返していないのでなんとも言えないのですが、まさになんとも言えないのです。
奇妙な感覚というか、気持ちが入り混じっていてうまく言葉にしにくいのですが、何が善で何が悪なのか、というようなことを考える気持ちといいますか。

まず第一に、フォスはシンシャのことをすっかり忘れてしまったわけでは無さそうということが分かりました。
シンシャとのその後の会話やフォスの話す内容を聞いていればそのように受け取れたのですが。

素直に解釈すれば、本当に忘れかけようとしていたけれども、思いとどまるぐらいには記憶はまだ残っており、3巻終わりから4巻冒頭に繋がるシーンが繰り広げられたのだと思います。
ただ、心臓に悪いのでこの手の引きは本当にやめてほしいと思いました。いや、ほんと3巻の終わりでどれほどショックを受けたとお思いか。

そうはいっても今フォスの気持ちはアンタークチサイトにあるのは間違いなく、おそらく5巻以降で描かれるであろう月人の調査にてアンタークチサイトとの件は一区切りつくのではと予想しています。

フォスの最初の願いはなんだったろうか

戦いたい、という気持ちはおそらくフォスの根源的な部分のようには思えます。1巻冒頭からも、そのように会話がなされます。
加えて何故戦いたいのかについては、先生の役に立ちたいためということもフォスの口からセリフで描かれます。

故に、フォスの最初の願いは先生の役に立つために戦いたい、ということのようには見受けられる。一見ですが。
そうすると、今先生に対する信頼が揺らいでいる状態というのは非常にバランスが悪い状態で、
だからこそ「先生に直接聞いて真相を知りたい」という気持ちが出てくるのも頷ける。

そこでアンタークチサイトに宥められるわけです。もうアンタークチサイトはいないので、フォスの無意識化での思いが顕現したと言えるわけですが。
そして、自分で調査する、へ行き着くわけです。博物誌を編む仕事に戻ったとも言えるのでしょうか。


フォスがなぜ真実を知りたいのか、これはまだ自分の中では考察しきれていません。
シンシャに「おまえはどうする?」と聞かれて導き出したのが「真実を知りたい」ということ。

フォスは今アンタークチサイトに苛まれています。そのアンタークチサイトを奪ったのは月人なので、月人に対してとても悪い思いを持っていると推察されます。
その月人と、最も信頼していた先生に繋がりがあるかもしれないと知ってしまったフォスの心境は計り知れません。
本来シンシャの仕事探しが第一目的だったフォスが、アンタークチサイトが奪われてしまったことを境にアンタークチサイトを取り戻すことに変わり、
そのベースの上で月人について調べ、結論を出したいと考えているのではないか。

その調査は、フォスたちが存在する意義や意味と密接に絡むところであり、世界の秘密とも言える部分であり、それを知った時にフォスが耐えられるのかどうかが怖いです。
5巻以降で月に行く可能性もあると思うのですが、そこで例えば体を取り戻すことになる可能性もあると思っていて、とにかくフォスの心が心配でなりません。

物語はどこへ向かうのか

この物語の根幹はこの世界の成り立ちや目的のようなところにあると思っているのですが、5巻以降それなりに明かされていくと推察され、
そうすると最終的に何を語ることをこの物語は目的とするのかが興味があります。

世界の秘密が重要な作品は、その秘密が明かされるポイントが作品のピークとなるケースも多々あるため、5巻はターニングポイントとなりそうです。
物語的にもですし、私がこの物語をどのように楽しみ続けるかどうかという点でもです。
とりあえずフォスたちを眺められたら良いや、というような作品にはなってほしくないので、5巻以降を読むのが実は怖かったりします。

4巻ではまだまだ考えたいことがあるのですぐに続きを読みませんが、今からもうドキドキしています。

終わりに

3巻のショックが大きすぎて、4巻はふわふわした気持ちで読んでいました。
世界が壊れていきそうで怖い。

最後に、4巻の表紙良すぎん?

宝石の国(4) (アフタヌーンコミックス)