隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

ヲタクに『ヲタクに恋は難しい』は難しい?

以下の記事を読みました。
www.crownonapawn.xyz

人間って、なぞの矜持みたいなの持ってません?

「これを面白いと感じたらダメ」みたいな。

「凄い気になるけど、逆に読みたくない」みたいな。

私の場合はこの「ヲタクに恋は難しい」がその対象だったんです。

「ヲタクに恋は難しい」を面白いと感じてしまった - Crown Pawn


この気持ち、結構分かるなぁって。
アニメだけでなく、本とか映画とか音楽とかでもそうですが「これを好きになったらいよいよ終わりだな」みたいな。実際には何も終わらないんだろうけれども、何かが終わるのです。

元記事の筆者は心の中で「オタクは体のいい言い訳じゃないぞ?」と思ってるフシがあります。とおっしゃっている。繰り返しになるけれども、この気持ちはものすごく分かる。
幾度となく引用していますが、げんしけんという作品に登場する斑目先輩の格言「(オタクに)なろうと思ってなったもんじゃねぇから、やめる事もできねぇよ」にその全てが凝縮されていると思う。
気持ち悪い言葉を使えば、オタクの矜持、でしょうか。


アマゾンプライムビデオで、本作品が見られることは知っていたのです。しかし、タイトルを見て少々敬遠していたのですよ。
多分この作品を見ても、イライラするんだろうな、と。見もしないでひどい! っていうのはもちろん分かるんですが、ビンビンにセンサーが反応しちゃうわけですよ。
なのでしばらくは見ないと思っていたのですが、最初に紹介した記事を読んでしまったので、ついつい見てしまったのです。魔が差しました。
4話まで見ましたので、感想を書きたいと思います。オタクの、すごく卑屈な話が続くので嫌になったら引き返してください。

隠れオタク……とは……

私のブログを読んでいただいている方ならもう何度目だという話ですが、一昔前に比べてオタクは生きやすくなったと思います。バレたら人生終わり、のラインは限りなく下がったなと思います。
ただ、私は少々昔ながらのヲタクなので、まだまだ隠れオタクなのです。隠れオタクという言葉自体が、死語になりつつあるのかもしれませんが。


だから、やっぱりもやっとしました。「こいつ、バレたくないとか言いつつ、あんまり周りのこと気にしてないな」って。
文字通り命をかけて、オタクであることをバレないように生きてきたので、ザルすぎて辛い。知り合いがたまたまみんな理解者? すごい都合の良い設定だなと思うのですよ。お前それサバンナでも同じ事言えんの? ですよ。

でもね多分違うんですよ、それっておかしくねぇ? だって、ここ日本じゃん、ですよ。この作品にそういうツッコミれるのは野暮だと思うのですよ、多分、本当は。でも突っ込んじゃう。すげー都合のいい設定だな!
言わないと自分の精神が保てないので、アニメ見ながらずっと心の中で突っ込み続けています。

このアニメは、オタバレしないように頑張る! っていうアニメじゃなくて、オタク趣味を持っている者たちが集まってキャッキャウフフする作品かなと思っています。
なんていうのかな、げんしけんと対極に位置しているという表現が正しいのかわかりませんが、清く正しくオタクオタクしている、というようなイメージ。
あぁ、なんか書いていて、自分は古いオタクだなと改めて思うのですが、でも仕方がない、感じちゃうので。

今はもう、スーツ姿でアニメイトに入れる時代。いや、いつの時代もスーツ姿でアニメイトに行っていた人はいると思うけども。それでも、やっぱり「スーツ姿でアニメイトに入ることが描かれることが肯定される」というのがすごく微笑ましい。そこに、気持ち悪さのようなものは感じられないし、描こうとしていない。卑屈になんてならなくていいっていうメッセージを感じる。

隠れオタクの時代からカジュアルオタクの時代へ

そう、こういった作品が受け入れられる土壌がある、というのがとても素晴らしいことだと思います、本当に。
オタクであるということをそこまでは隠さなくてもよくて、カラオケでアニソンとか歌えたりして、好きなアニメを語り合ったりして……そんなことをリアルでできるような人にきちんとリーチできるし、してもいい。

翻って、いったい自分はなんなのか。ここまで読んでくださった方なら分かると思いますが、卑屈すぎる。だけども、そう簡単には意識は変わらない。やっぱりオタクとして辛い時代を生きてきたから。
ただアニメが好き、漫画が好き、それが人よりちょっと狂信的なほどに好きなぐらいで冷遇されなければならなかった、オタクとして括られねばならなかった。

作品の感想

面白いです、確かに。オタクネタが程よく刺さる。元記事の方も仰っていたけれども、基本は恋愛している作品で、そこにオタクネタ絡んでくるというくらいのカジュアルさ。

そして何より、ヒロインの桃瀬成海(ももせ なるみ)が可愛いですね。感情表現がすごく豊かで、顔芸見ているだけでも面白い。演じていらっしゃる伊達朱里紗(だて ありさ)さんもすごく可愛らしい声をしていらっしゃいまして、キャラクターに合いすぎて怖いくらいです。若干媚びた感じに聞こえなくもないので、人によっては敬遠されるかも。私はところどころ「こやつ媚びているな」と思う感じですね。


上記は公式CM第2弾の動画ですが、だいたい作品の雰囲気は感じ取ってもらえそうなので貼ってみました。
題名ほどはヲタクヲタクしていないので、繰り返しになりますが、オタネタを楽しみつつ恋愛模様に癒やされたいなという人にはおすすめだと思います。つまり、私には合わない……かもしれない。

終わり

そう、面白いんですが、やはり私はどこか「そんなうまい話あるかよ!」って突っ込みながら見てしまいます。でも、この感性がもう古い気がする。
自分の感性は、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』で止まっている感ある。アップデートされていない。


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アニメ『すのはら荘の管理人さん』 男女逆の設定なら楽しめてしまうのだろうか

twitterにて『すのはら荘の管理人さん』というアニメの存在を知り、軽い気持ちで見始めたら思いの外、いろいろ考えさせてくれたので記事に。
アマゾンプライムビデオで現在10話まで配信されており、私はまず、5話まで視聴しました。

本作品は公式サイトでも説明されているように、20歳を超えているお姉さんが、中学校へ進学したばかりの小さな男の子にあんなことやこんなことをする作品です。
私はそれほどおねショタ属性持ちではないので、露骨なおねショタのネタに対して、そこまでは惹かれていません。

それどころか見ていて少々イライラしてしまったのです。今回はその当たりについて言語化して考えてみようと思います。

主人公には人権がない

「人権がない」というのはネットスラングなのであまり積極的に使わないほうがいい言葉かと思いますが、とはいえこのアニメには主人公に対する人権が殆どありません。
どういう意味かと言うと、主人公の「こうやりたい」とか「それはやりたくない」という気持ちがないがしろにされ、全ては管理人さんを含む女の子たちに良いようにされていきます。
それがある意味おねショタの醍醐味の一つだとは思うので、否定してどうするんだという話はあるのですが。

どのあたりに私がイライラすんだろうと考えた時、1つは徹底的な人権無視イベントが続くこと、そしてもう1つは主人公が雰囲気に流されてしまいがちなところだと思っています。

人権無視イベント
  • お風呂に入っていたら、管理人さんが勝手に入ってくる
  • お風呂に行っててくれますかと言われてお風呂に入っていたら、髪を切られることになっている
  • 運動会の練習と称して、長時間拘束される
  • 断れないことを良いことに、無理やり女装させられる
  • とにかく抱きつかれて、胸を当てられる、抱きつかれる
  • 痴女のようなチアリーダーのコスプレで、勝手に応援される
  • 夜、部屋に無理やり侵入するように仕向けられる
  • 服を着替えさせろと命令される

具体例をあげれば枚挙にいとまがないのですが、有り体に言えば、まだ判断力がそこまで伴っていない中学生になりたての男の子を寄ってたかっていじめている感じ。
まぁおねショタはそんなものかもしれませんが、人によっては、嫌悪感を抱くレベルでのイベントラッシュかもと。

主人公が雰囲気に流されてしまいがち

こういったイベントに対して、主人公がもう少し抵抗すれば良いのですが、この主人公さん結構甘んじて受け入れてしまうんですよね。
主人公は本作の設定的には、これまで見た目のせいで男の子扱いされてこなかったことを克服するために頑張ろうとする、です。なのでこの奮闘がもう少し描かれるかなと思って期待していたのですが、ある意味普通の中学生の男の子らしい反応を見せてくれるので、拍子抜けしちゃいました。

女の子扱いされてきたことはトラウマレベルのものかなと思っていましたが、可愛い女の子たちには抗えないよー、っていう内容を見せつけられるわけです。ある意味では健全なのですが、パンチは弱い。
主人公、もう少し頑張るんだ、君が頑張らないとずっと受けに回ってしまうぞ。

バランスをとるための装置としての会長だが……

すのはら荘の同居人に、雪本柚子(ゆきもと ゆず)というキャラクターが居ます。主人公が通う学校の生徒会長です。
幼児体型で、自分が小さいこと(主に胸)にコンプレックスを持っている女の子(案の定、この子を溺愛している同居人が居ます)。

本作のように主人公がやられ役としてメインで機能する場合、ずっとやられっぱなしではマンネリが起きるために、それを打開するための装置が導入されることが多いです。主人公がやり返すイベントが発生するなどが、一般的です。
本作では上述した生徒会長さんが、その役です。普段は恥ずかしがらされてしまう主人公が、反対に恥ずかしさを与える役割に回るわけです。具体的には、両足の間に生徒会長を座らせて一緒に漫画を読むとか、下着姿を見てしまうとか、そういうイベントのことです。
これによって、やられっぱなしのバランスが取れるわけです。しかし本作においてはその割合が非常に少ないです。主人公がやられる方がメインなんだぞ、という強い意志を感じます。


このように、おねショタのいい部分がある意味で全面に押し出され過ぎているために、過剰な属性成分が付与され続ける結果、イライラに繋がっているのだろうと推測しています。

設定が逆ならイライラしないのか

ただ、こういったイライラについては、結構都合のいいこと言ってるんだろうなという気はするんですよね。つまり、例えば本作の男女関係が逆の設定だったら、めっちゃ楽しんで見るんじゃないの、的な。

見た目のせいで女の子扱いされてこなかったことを克服しようとすのはら荘にやってきた中学1年生のボーイッシュな女の子が、管理人さん含む同居人の男性たちに良いように弄ばれる……。少女漫画にありそうだけど、偏見だろうか。

属性が合う合わないは、もちろん大事なこと。私におねショタ属性がないから、イライラすんでしょうと。とはいえ、属性という皮をかぶせることで、どこまで人権を無視するようなイベントを展開してよいかは難しい問題だなと。普段自分が「おお、これはめっちゃ素晴らしいイベントだー!」って声を大にして褒め称えていることが、別の人から見れば「流石にそれはやりすぎだろうし、ありえないわ」となっている可能性も全然あるわけで。

終わりに

6話以降、もう少し登場キャラクターが増えるそうなので、引き続き見ていきたいと思います。
なお、おねショタ属性持ちの方にとって、本作はどういう評価なのだろうということについては追って調べてみようと思います。

ちなみに、イライラするのに何で見るのって言われそうなんですが、そういうものこそちゃんと見て判断をしたいのですよね。


「番組を楽しみにしている子どもたちの気持ちを考えてほしい」 BPO 視聴者から寄せられた意見を久々に読む

以下の記事を読みまして、久しぶりにBPO 視聴者から寄せられた意見を読んでみました。
最初にお伝えしたいのは、以下の記事、間違ってます。

sirabee.com


簡潔に誤りを指摘すると、引用している意見内容は「BPOの」意見ではなく「BPOに寄せられた」意見です。視聴者から寄せられた意見に対してBPOが反撃した内容がこれだ! という内容は誤りです。
にもかかわらず、記事タイトルだけでなく本文でも「BPOの意見」という捉え方ができる内容になっています。

記事内では、

視聴者からは「深夜の時間帯であっても、誰もが簡単に視聴できる地上波で放送するような内容ではない」という意見や、「深夜放送でも録画してしまうと悪影響を及ぼす可能性がある」など。要するに「子供が見たらどうするのよ」的な意見だ。

これらの意見に対してのBPOの意見がこちら。

苦情多数の深夜アニメ、BPOが出した意見に賛同続出 「ナイス反撃」との声も – しらべぇ | 気になるアレを大調査ニュース!


上記のように書き出して以下の「意見」を引用しています。

深夜のアニメに苦情が入り過ぎている。深夜アニメは子どもが間違って見ないように深夜に放送しているのであって、それに対して"子どもが見たらどうするのか"という意見を述べるのはおかしい。子どもが深夜アニメの時間帯に起きているのであれば、それは子どもを寝かさない親の責任であって、番組に責任があるのではない。

2018年8月に視聴者から寄せられた意見 | BPO | 放送倫理・番組向上機構 |

記事ではこの意見をBPOの意見だといっていますが、これはBPOに寄せられた意見です(関係ないですが、引用するんだったら引用元のURLくらい貼れよと思うし、注釈もなしに勝手に改行するなよと思う)。

該当意見はBPOのサイトにて「【「視聴者意見」に関する意見】」という見出しがついているため、上記記事の執筆者はBPOの意見だと勘違いしたのだと思います。しかしBPOでは「BPOに寄せられた視聴者の意見に対する意見」というのも昔から公開しています。今回のように「○○の意見がBPOには寄せられているけど、流石にその意見は違うのでは?」というような内容が多い印象です。

とはいいつつも、BPOの意見も書いてある

BPOは3つの委員から成り立っています。

この中でも、「放送と青少年に関する委員会」通称「青少年委員会」では、以下の委員会の説明にある通り青少年と関わりがある議題が取り扱われるため、アニメに関する話がよく出てきます。

青少年が視聴するには問題がある、あるいは、青少年の出演者の扱いが不適切だなどと視聴者意見などで指摘された番組について審議を行い「見解」を公表したり、制作者との意見交換を行います。また、放送と青少年の関わりを研究、調査しています。

委員会説明 | BPO | 放送倫理・番組向上機構 |


その青少年委員会の7月の議事録にて、BPOの委員の方の意見は伺えます。

夜のアニメ番組において残忍な殺人鬼に少女が追われるシーンについて、「残酷な殺人をするアニメで子どもに見せたくない」「中高生がこのアニメを視聴して影響を受ける」との意見が寄せられました。これに対し委員からは「これは放送時間帯的に大人を対象としたアニメ番組だと思う」「コミックをアニメーション化し放送する際には、様々課題もあるだろう」との意見が出されました。

第205回 放送と青少年に関する委員会 | BPO | 放送倫理・番組向上機構 |

アニメの問題だけが意見されているわけではない

2018年8月に視聴者から寄せられた意見 | BPO | 放送倫理・番組向上機構 | を見てもらえれば分かる通り、アニメの問題だけではなく報道やバラエティーなどについても扱われます。BPOがニュース記事として取り上げられるときはアニメの話題が多い気がするので、アニメがやり玉に挙げられているのではと思う方もいらっしゃるかもしれませんがそういうわけではありません。とはいいつつ、アニメ関連の意見はほぼ必ずある印象ですが。

7月にてアニメ関係で印象に残る視聴者の意見としては、「編成」に関する意見として以下を紹介したい。

日曜の朝に娘が楽しみにしている少女アニメがある。その日はアニメ番組を潰し、直前の情報番組を拡大して高校野球の内容を放送していた。
アニメ番組を潰してまでやる必要はあるのだろうか。番組を楽しみにしている子どもたちの気持ちを考えてほしい。

私も、日曜の朝に楽しみにしている特撮番組が高校野球によって潰され放送が遅れることを経験しているので気持ちは良く分かります。しかも特撮の場合、高校野球シーズンはクライマックス真っ只中であることが多いので、余計にもどかしいです。

BPOというと『まなびストレート!』というアニメ作品を思い出す

ところで、BPOと聞くと私はすぐにアニメ作品『まなびストレート!』を思い出します。本作は、放送中にBPOに寄せられた意見が原因で、オープニング映像のとある演出を修正せざるを得なくなりました。

問題となった、BPOに寄せられた意見は以下です。懐かしいですね。

アニメ番組。オープニングでスプレーでそこら中に落書きする演出があるが、こういう演出はやめたほうがいい。なぜならば、これを見た子供は真似をする可能性があるからだ。次に本編の中で、ミゼット型の車に女の子の生徒を荷台に乗せて先生が買い物に行くシーンがあるが、そもそも車の荷台に人を乗せて走行するのは、交通法に違反するはずではないか。ましてや教師がその車を運転して行くというのはとんでもないことだと思う。(同様意見1件)

2007年度1月 視聴者の意見(36歳 男 埼玉)


ちなみに「修正せざるを得なくなりました」と断定的に書いているのは、公式サイドからそのような話が実際にあったからです。Blu-ray BOX発売記念で行われたイッキ見オールナイトでのことです。
興味のある方は、以下の記事にて更に詳細を書いているので良ければ御覧ください。
thun2.hatenablog.jp


このことが原因で、私はBPOに興味を持ち出しました。今でも時々、BPOの意見は眺めるようにしています。

終わりに

BPOに視聴者から寄せられた意見を久々に読みましたが、得るものはありますね。昔からではありますが、議事録などを読む限り結論ありきの内容ではないので、好感は持てます。
みなさんも是非、BPOマニアになられてはいかがでしょうか。

最後に、過去にBPO関連で書いた記事をいくつか紹介して終わります。
thun2.hatenablog.jp
thun2.hatenablog.jp
thun2.hatenablog.jp
thun2.hatenablog.jp