隠れてていいよ

主にアニメや漫画の感想を書いています

敢えて言う、西尾維新さんの伝説シリーズ最終巻『悲終伝』は後味が悪かった

本記事は、西尾維新さんの伝説シリーズ及び最終巻の悲終伝の結末を含む盛大なネタバレを含みますので、まだ読み終わっていない人や、これからもしかしたら読むかもしれない人は絶対に読まないでください。
後、内容的に「わー面白かったー」というような内容じゃないので、そういうのを楽しみにしている既読者も周り右したほうが良いかもしれません。




(ネタバレ防止のための行間)








いいんですね、読んで良いんですね?
じゃあ、言いますよ。


ひっどい終わり方だよ。辛い。何だよアレは。絶対、西尾維新さん、書き尽くしたとか言ってるけど、書ききってないやろ。マジで。
空々空の少年時代を、一言一句書き漏らしたくなかったというのが本音です って、おい! それが本音じゃん! これが本音やろ。
どう考えても書ききってないやろ、そんなん読み終わったら分かるやろ、舐めんなよ。

かろうじて、最後、地濃鑿との会話を入れたのが抵抗みたいな感じですやん。
西尾維新大辞展で、「お話を書き続けるモチベーションとなるキャラ、キーパーソン」のNo.1として挙げていたのが地濃鑿やったわけで、マジで私は小躍りしてそれを喜んでいたのですよ。
でも、絶対まだ書ききってないでしょ、地濃鑿を、そして空々空との会話を。
意外性というか、考え方がある意味正しいと言うか、倫理観が欠如していると言うか、あんな魅力的な地濃鑿を流石にまだ書ききっていないでしょ。

後書きは、どう考えても恨み節にしか聞こえない。本当はもっと自分の好きなように書きたかったけど、講談社文芸部第三出版部がそれを許さなかったと言っているようにしか聞こえない。
いや、全然違ったら失礼だけど、だけど少なくともこの読後感の後にあの後書きは辛い。

非球伝が発売された時は小躍りしました。その前の巻から1年以上空いていたので。ただそれと同時に、2ヶ月連続刊行で終わりますという告知もなされたわけで、すぐに読めるという嬉しさの反面、マジで終わるの? という怖さもありました。だって、まだまだ魅力的なキャラクターが生きていますし。

だって、非球伝で杵槻鋼矢サイドの魅力的なお話が描かれたから、次は空々サイドの話が描かれて、そして次に杵槻鋼矢サイドと繋がるというところがこの衛星編というかVS地球編クライマックスのカタルシスなわけじゃないですか。
にもかかわらず、杵槻鋼矢さんが出てきたのが、最終巻の全15話のうちの12話の中盤って、なめている。それを見た瞬間、嫌な予感がもちろんしましたよ、これはもうまともにはまとまりきらないなって。足りるわけ無いじゃないですか、ページ数が、文字数が。
しかも今改めて考えてみたら、右左危博士と乗鞍ぺがさ達の話す内容全く描かれてないし、空々と花屋瀟、剣藤犬个との因縁とかさらっと無理やり詰め込まれているし、メランダ王とかもあんなに引っ張っておいてあっさりネタバレしてしかも最後描かれていないし、地球がわざわざ対面した人がいた理由が何かとか、すっごい物語的にも設定的にも美味しいところをさらっと流しているし、牡蠣垣閂とかなんでこのタイミングで出てきたんとか、もうなんていうかこれ以外もとにかくたくさんあるんだけど、全てをご都合主義に一気に最終回よろしくババっと説明して(説明していないものもあるし)、終わってるし……西尾維新さんにここまで裏切られたのは初めてかもしれません。


なんだろう、この想いはどこにぶつければ良いんでしょうか。編集部に意見言うところから始めたら良いんでしょうか。
地球という敵と戦うという、割とこれまで見たことがない設定ですごく好きで、空々空という主人公がすごく好きで感情移入できて(本人は感情が無いのに)、地球の首を絞め殺そうとしたときに剣藤犬个が思い出され絞め殺しきれなかったシーンは結構グッと来たし、よし、これからさらに空々空の内面が、成長が描かれていくんだろうと思っていたところに、これですか。ようやく引っ張ってきた空々空の感情の話を、もっと丁寧に描かなくて良かったんですか?
空々空の少年時代を、一言一句書き漏らしたくなかったというのが本音です ってもう本当に、本当は書きたかったけど、書かせてもらえなかったもしくは書く気がなくなったとしか読めない。伝説シリーズは西尾維新さんにしか書けないのに、それはあまりにも酷ですよ。

最後の数章は殆ど内容が頭に入ってきませんでした。文字を、なんというか無感情にというか、あぁこれは駄目だという気持ちで、でも読まざるを得ないから最後までなんとか読み切りましたけど、辛かったです。行間から、「これじゃない、これじゃないんだ」という気持ちが伝わってきました。漫画の打ち切り最終話を読んでいるときの、あのなんとも言えない悲しさ。あぁ、まとめにはいっている、あぁ、一気にこれまでの伏線を回収しているしかもあっさりと、あぁ時間が進む、あぁ……もう空々空に会えないんだって。

こんなに面白い作品を、こんな感じで終わらせていいんでしょうか、いや駄目でしょう。別に私が書いている作品でもないのですが、これはあまりにも勿体ない。辛い。
こんな形で終わって、そしてもう続きが読めないなんて辛すぎる。これならずっと続刊が発売されないほうが良かった。ずっと既刊を読み返していたほうが幸せだったかもしれない。

辛い、ただただ辛い。
本当はもっと書きたかったんじゃないですか、伝説シリーズを、空々空を。そして地濃鑿を。地濃鑿を最終章のあんな感じで消化させるなんて本当は絶対にやりたくなかったんじゃないですか? あんなすごいキャラを、あんな最終章をまとめる役目として出すなんて、本当は許せなかったんじゃないですか? 彼女のこれまで築き上げてきたキャラクター性をあんな形で消化してよかったんですか?

休んでもいいから、新章とかでも良いから、続きが読みたいです。
こんなブログ、多分読まれていないと思いますが、自分の偽りざる思いです。
あぁ、本当に久しぶりに、こんなに後味が悪い読後感。生きる糧が一つ失われました。

true tears Blu-ray BOXのために視聴環境を整えた人はどうだったか

ご無沙汰しています。本当は1ヶ月前にこの記事を書こうと思っていたのですが、気づいたらこんな日付に。
多少鮮度が良いうちにというところで、がんばって書きました。少し長めですがぜひぜひお目通しを。

さて、

anond.hatelabo.jp


今期もアニメを見れていないのでアニメの感想については直接返信することは適わないのですが、過去に視聴環境が劇的に変わったことがあるので、そのときのことなどをつらつら書いてみたいと思います。
なお「みんなは何使ってアニメ観てんの?」の問いに先に返信しておくと、全盛期でも以下のような感じでした。

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via もっとアニメを見たい、忙しい社会人におくるアニメ視聴環境のススメ - 隠れてていいよ

音響は特にこだわりはありませんでした。

デジタル放送の思い出

デジタル放送というものをご存知でしょうか。何を言ってんだと思われるかもしれませんが、そう、今テレビをつけて映っている映像は大体はデジタル放送でしょう。このデジタル放送という仕組みに完全に切り替わったのは2011年の7月24日。それまでは、従来のアナログ放送も視聴することができましたが、この日を境にそれもできなくなりました。テレビ難民、なんて言葉もあったなと。

アナログ放送とデジタル放送、いろいろ違いますが、視聴者にとって一番分かりやすい違いは映像のきれいさ、だったと思います。
私が物心ついた時に見ていたのはアナログ放送です。アニメに関わらず、テレビはずっとアナログ放送で見て育ってきていました。

デジタル放送なんていうものが始まる前までは、私の家のリビングにおいてあるテレビはブラウン管テレビでした。メーカーやー型番はもう忘れてしまいましたが、黒色の32型くらいのブラウン管テレビだったと記憶しています。バカでかかった。ただ、以下の記事の写真のテレビが24型ということで、もしかしたらリビングテレビはもうちょっと小さかったかもしれません。
blogs.yahoo.co.jp


もちろんアナログチューナーしか付いていませんでしたので、デジタル移行にあたっては新しいテレビを購入することになりました。確かソニーブラビアシリーズで、大きさは24型だったと記憶しています。B-CASカードなんていうカードを挿さないといけないということに衝撃を受けていた記憶があります。アンテナはそのまま使えたのですが、確かケーブルが古かったかなにかで、同軸ケーブルを買ってきてアンテナ線とつないで云々という作業を父と一緒にやっていた記憶があります。

さて、そんなこんなで準備が終わって、チャンネルの設定などいろいろやってデジタル放送がついに映りました。
そのときの感動は……といわれると、確かにきれいでした。ただ、「おー、きれいやなー」とかそういう感じで声に出るぐらいで、「これは歴史が変わったな」とかそういう思いはなかったと思います(まぁ昔の話なので曖昧なところもありますが)。

ずこーってなった人もいるかもしれませんが、そう、ここまで引っ張っておいて自分の中ではデジタル放送に移行したことそのものは、それほど大きな感動はなかったのです。
では何か、というとそれはテレビ、なのです。

だけど優先順位は……

大学に入るまでは自分専用のテレビがありませんでしたので、高校時代は、家族の目を盗んでアニメをリビングで視聴していました。その反動もあり、親戚の方にいただいた入学祝を、私はアニメの視聴環境を整えるための軍資金として利用することにしました。そのときに購入したテレビは、モノラルブラウン管アナログ14型テレビ、でした。
14型モノラルテレビ C-14D20(S) 商品概要 | テレビ(三洋) | Panasonic
(こんな感じのテレビだったけど、ノーブランドだった気がする)。

アナログテレビ、しかもブラウン管かーい! って突っ込みを受けそうなんですが、2000年代中盤はまだまだアナログ放送は見れたし(むしろまだアナログが主戦場)、テレビも当時から大分と安くなりつつあったとはいえ、液晶テレビはそれほど安くはありませんでした。購入した14型のブラウン管アナログテレビは、近くの電気屋さんで一番安いやつで、確か税込み9,000円くらいだったと思います。
そしてテレビと一緒に、DVDレコーダーも購入しました。どちらかというと、レコーダーにお金かけるためにテレビは安くした、ですね。

アニメの視聴環境を整えるという意味では、画質(テレビ)なんかよりもむしろ、いかに快適に録画できるか(DVDレコーダー)のほうが重要で優先順位が高かったのでした。
レコーダーは東芝のRD-XS38。アニオタだったりレコーダーオタや家電オタの人だったら、この機種名でぴんと来るものがあるはず。今の東芝機は分かりませんが、少なくとも2006年前後の東芝RDシリーズはアニオタ的に強かった印象。RD-XS38も使い倒しました。
RD-Style - Wikipedia
東芝、200GB HDD搭載の地アナWチューナ「XS38」

実際、

  • アナログダブルチューナー、BSアナログチューナー搭載
  • ネットdeダビング機能など、PCとの連携の強さ
  • プレイリスト作成や編集などの機能の豊富さ

など、上げだすときりがないのですが、ガジェットオタクな気もあった私からすると、夢のようなマシンでした。

このレコーダーを手に入れるまでの高校時代は、家に1台しかないVHS録画機でアニメを録画していました。

  • Gコードは使えなかったので時間指定録画のみで毎日手動での録画(手動録画設定機能)
  • 野球延長したら自動で延長とかしてくれるはずもないので、野球の延長情報を知るためにリアルタイムで野球の試合をなるべく見て、「○○分延長します」の字幕を見たら録画時間をずらす(手動延長機能)
  • ダブル録画なんてできないので、多少時間がかぶってしまった場合はいずれかの放送が終わってEDの途中ぐらいで録画を止めて、別チャンネルの録画に即座に切り替える(不完全ダブル録画機能)
  • 時間帯が完全にかぶっている場合で且つどうしても見たいアニメがあったときは、友達にビデオを渡して録画をお願い(友達ダブル録画機能)

何が言いたいかというと、後にフルハイビジョンテレビに乗り換えて、テレビの質が上がることで劇的な感動を覚えることになる私ではありますが、「画質・音響」よりも「アニメを快適に録画・視聴する」という意味での視聴環境を整えることのほうが圧倒的に優先順位が高かったのです。だからこそなのか、テレビを良いものに買い換える、という意思がアニメ『true tears』のBlu-ray BOXが発売されるまで出てこなかったのです。

いよいよ! モノラルブラウン管アナログ14型テレビからフルハイビジョン液晶37型テレビへ

そんな私でしたが、テレビを購入してから約4年後、いよいよ転機が訪れます。そう、アニメ『true tears』のBlu-ray BOX発売でした。
当時ブルーレイを再生できる機器を持っていなかったため再生機器としてPS3を購入したのですが、考えた結果出した結論は、テレビも買おう、でした。

流石にこのテレビでBDを再生するのは寂しいというか勿体無い。綺麗な映像を綺麗に見れる環境を整えたい。さすれば視聴環境を整えないといけません。最初はPS3のみを買い、テレビは妥協するつもりでした。しかし日に日に欲求は高まってしまい、またエコポイントや決算月など色々な条件が重なりこの度テレビ購入と相成りました。

true tears Blu-ray BOXのために視聴環境を整えた人の数 - 隠れてていいよ

そう言えばエコポイント制度なんてものがあったなと懐かしむなど。
エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業 - Wikipedia



購入したのは東芝のフルハイビジョン液晶37型テレビ REGZA 37Z9000

画質面では、新たに、超解像技術「レゾリューションプラス3」を採用。番組のジャンル情報や映像のヒストグラム解析を行うことによりアニメーション映像を高精度に検出し、アニメーション映像に最適な超解像処理を行うことで、輪郭部周辺のノイズを抑えた精細な映像を楽しめる。1秒で120枚の映像を映し出す倍速機能に加え、エリアを分割してバックライトを点滅させることで人の目に記憶された1枚前の残像を低減する「Wスキャン倍速」を搭載し、臨場感のある映像を実現している。

価格.com - 東芝 REGZA 37Z9000 [37インチ] スペック・仕様
このテレビはアニメよりもむしろゲームをするのに最適なんていわれたりしましたが、つまり何かって言うと、それなりに良いスペックのテレビでした。
何よりモノラルブラウン管アナログ14型テレビから REGZA 37Z9000というこのステップアップ感が、今考えるとすごいな、と。


それで、感想なのですが、このときははっきりと「すごい」と感じました。今まで自分が見てきたアニメはいったいなんだったんだろうか、とまじめに思うくらいには衝撃を受けました。
当時の感想を見つけたので引用してみます。

3日前ほどの記事で、REGZAの37Z9000を購入したことを書きました。初めて録画して見たアニメがはなまる幼稚園。綺麗だなぁと思ったものの、それで終わりました。そして次に見たのが刀語でした。ちょっと感動してしまいました。色が綺麗だなぁとか、くっきりしてるなぁとか…挙げだしたらキリがないのですが、つまりものすごーく満足してしまいました。

デジタル放送完全移行、より高品質なテレビの普及でアニメのDVD・BDは売れなくなるのだろうか - 隠れてていいよ

特に発色の良さには目を見張るものがあり、そりゃアナログ14型とフルハイビジョン37型を比べるとそうなのかもしれませんがそれにしてはあまりに鮮やかに色が見えたものですから、マジで「ほえー」とさくらちゃんばりに叫んでいました(いや、さくらちゃんは叫んではいないか)。
なお、はなまる幼稚園がいまいちだったと言うよりは、刀語がとてもきれいな色使いをしていて印象に残った、と言う感じです。

視聴環境によってアニメへの感じ方が変わる、ということに気づけるかどうか

モノラルブラウン管アナログ14型テレビからフルハイビジョン液晶37型テレビへと視聴環境が変わり感じたことで印象に残っていることは、以下のような部分です。

  • 発色がきれい
  • くっきりしている
  • 文字が読める

上記を特に強く感じた作品はアニメ『バカとテストと召喚獣』という作品だったのですが、特に3つ目は上2つとは別の軸で感動していました。
バカテスはいわゆる「シャフトっぽい」演出が多かったのですが、その中に文字ネタと呼ばれるようなネタが多用されていました。
例えばバカテスは学校が舞台なので黒板が背景によく描かれるのですが、その黒板に本編とは全く関係がないようなネタが書き込まれていたりとか、またアイキャッチにめっちゃ文字が詰め込まれていたりとか、そういった細かな演出が多い作品でした。

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via: ほねっこアニメ部屋 大沼心(シャフト・SILVER LINK.)っぽい画面作り集


これらのネタは本編では一瞬で画面が切り替わったりすることも多く、シャフト時代から「録画で見返すことが前提のネタ」などと言われていましたが、見返せば文字が見える、ということが前提にあったと思います。
なんせ、モノラルブラウン管アナログ14型テレビだと、文字が潰れてほぼ読めなかったのです。なのでいくら見返しても、一時停止しても、読めないものは読めなかったのです(14型テレビに顔をギリギリまで近づけて「読めねーよ!」って自分に突っ込んでいた記憶があります)。

バカテスは確か16:9の比率で放送されていた記憶があって(違ったらすいません)、アナログ14型テレビで見ると画面の上下に黒い帯がバッチリついており、ますます文字サイズが小さくなっていたと思います。ですので文字を読むためには、2chなどの実況で張られるキャプチャ画像を見たり、誰かが書いたブログ記事の画面キャプチャなどを確認する、という工程が必要でした。
それがですよ、画面目一杯にアニメ映像が「表示され」「くっきり読める」んですからもう感動したものですよ。このときほど、アニメの視聴環境を整えることが大切か、と思ったことはなかったと思います。
見えなかったものが見えるようになる感動は、並大抵なものではありませんでした。


ちなみに、true tears Blu-ray BOXのために視聴環境を整えたわけですが、当然 true tearsに対して感じる気持ちも、当時リアルタイムで見ていたときにはなかった感動を覚えました。

37型フルハイビジョンがなせる技なのか、PS3が素晴らしいのか、はたまた本放送時の視聴環境が悪かったのか、今まで以上に素晴らしく感じるシーンが多かったように思えました。特に、光が絡むシーン。後ろから光があたり反射するようなシーンは総じて良かったかと思います。

true tears BDBOX発売 乃絵派の視点から、もう一度この作品を考える - 隠れてていいよ

乃絵の初登場シーンは、天使がそこに居たかと思ったらそれは乃絵だった、であり、それは別にテレビの良さとかそんなのは関係がないのですが、強いて言うなら、一層乃絵の神々しさが際立った、でしょうか。

長い前フリでしたがまとめに入ろうと思います

さて、元増田が言っている

「視聴環境が違う人には、アニメが違う風に見えたり、聞こえてるんじゃないだろうか」

という仮説に対しては、間違いなくYesと答えたいと思います。ただし、本人がその違いを意識できているかどうかというと、Yesとは必ずしも言えないのではと思います。

私はテレビを買い替えてバカテスなどで違いを感じるまでは、発色が鮮やかである、くっきりであるということや文字が見えないことに対してそれほど不満はなかったのです。
なぜなら、自分が視聴できる環境ではそれが普通で、比較する機会などなかったし、比較しようというモチベーションもなかったからです。

ですが、テレビが変わってからは「このアニメはすごくきれいだ」というような、ストーリーの内容と合わせて「きれいさ」の観点が入ってきたと思います。
だからこそ、自分が当たり前のように享受しているこの綺麗な映像をまだ享受できていない人がたくさんいて、そんな人に対して「映像はきれいなのは当たり前で、その上でストーリーが良いんですよ」というような感想を書いていても、実はよく伝わっていなかったのかもしれない、と思ったりもしましたし現在進行系で思っていたりします。

では今の若い世代が、視聴環境の違いを認識できるような機会を持てているかどうかを考えてみると、まぁ普通に思っているとは思うんですよね。むしろ相当シビアに感じているのではと思ったりもする。
例えばアニメの配信と言えばその走りはニコニコ動画だったと思うのですが、プレミアム会員とそうでない会員ではそれなりに画質の差がありましたし「プレミアム会員にならないと」と思った人も一人や二人じゃないぐらいにはいるんじゃないかと勝手に思っています(とは言え当時は画質というよりは、快適にニコニコを利用できるかのほうが重要だった気はしていますが)。

ニコニコはもう新しくはないか。
では、さらなるデジタルネイティブ世代ならどうでしょうか。物心ついたときから動画配信サイト・動画見放題サービスは当たり前、スマートフォンなどのデジタル機器は当たり前、の世代です。
思うに今の若い世代は、一昔前と比較すれば、高画質で作品を楽しめる土壌が十分にできている、またはできやすい環境だろうと思います。そういう意味で、差を感じる必要さえなくなってきているのかもしれません。

例えば据え置きのゲーム機はDVDやブルーレイを見るための手段として普及した側面もありますがもし家庭に1台あれば、それらを利用して youtubeや動画見放題サービスを利用して、荒いとは言い難いアニメを見ることもできます。そしてこの記事の冒頭でも述べたように、今のテレビ放送はデジタル放送なので、極論、私達が必死になって買っていたDVDよりも平気で画質が良いんですよね。そんな映像を当たり前のように生まれたときから享受することが可能なわけです。
私がテレビを買い替えてからまだ10年も経っていないのですが、そう考えると、今の中高生って私よりも長い期間、高画質なものにたくさん触れているんじゃないかとすら思うんですよね、マジで。

視聴環境はこだわりだすとキリがないのですが、それなりの視聴環境という意味でいうと、今の若い世代が接している環境は案外悪くないのではと思ったりはします。
また、だからこそ元増田が言うような「視聴環境こだわらない派って増えたよね」っていう意見については、わざわざこだわりを持とうとするほど低画質に喘いでいる若い人は少ないのではと思ったりもするんです。
いつの時代も「もっと音にこだわる、もっと画質にこだわる」という層は一定数いると思っていますし、というかオタクってそんなもんだとは思うんですが、皆が皆、高みを目指しているわけではないと思う。

一歩間違えると「アニメをそんな環境で見ているの? いやいや、それは駄目でしょ。そもそもアニメというものはね……」みたいな老害のような意見にも捉えられかねないので、「視聴環境を整えるとすげーぜー」ぐらいな勧め方がいいなと思う。自分よりも視聴環境が整っていない人を下に見る必要なんて無いし、上から目線になる必要もないと思う。
とは言え繰り返しにはなりますが、視聴環境を整えたことでアニメにこれまでにない感動を覚えたことがある、ということはちゃんと言っておきたいとは思います。


で、記事を読んでいて、そして今でもふと思うのですが、

一昔前と比べると、ネット配信でアニメに初めて触れる人は増えたと思う。ネット配信が目指すのは「いつでも手軽に楽しむ」ことなので、それに伴い視聴環境も非常に多様化しているのは間違いない。

ネット配信は画質後回し、手軽に楽しめるのがメリット! って言う人が多いんですが、正直、ネット配信のアニメってそこまで画質悪いかなーと思うことはあります。
こういう話をすると「うっわー、ニコニコみたいなクソ画質でアニメ見てるとか可愛そう」みたいなことをオブラートで包んだり包まないで言ってくる人が居るんですが余計なお世話です。
そりゃ、よりきれいな環境で見れたほうが良いと思いますけれども。
www.nicovideo.jp
さくらちゃんはやっぱり可愛いと思う。


何よりアニメは、音響とか画質的な視聴環境が全てではないと思う。一番は、アニメに触れられるかどうかだと個人的には思っています。視聴難民という言葉は、もちろん今もあるのでしょうが、昔と比較すると格段に「見れないアニメがない」状態に近づいていると思います。とても喜ばしいことだとまじめに思います。

今の若い人には信じられないかもしれませんが、AT-Xのようなアニメ専門チャンネルに入っていないと見ることが出来ないアニメがたくさんありました。私は京都出身ですが、京都ですらそのようなアニメ作品がありましたから、いわんやさらに地方は、です。そんな時代を経験したことがある自分としては、スマホさえあれば手軽に最新のアニメさえ見れてしまう環境は本当に羨ましいし、繰り返しになりますが何より素晴らしいと思います。


後は、

AbemaTVで放送しているアニメ「ポンコツエスト」を試しに観て欲しい。簡素な背景、8Bitサウンドの音楽、シンプルなアニメーションの会話劇。明らかにスマホで観ることを想定して作られてると思うんだけど、今後こういう需要が増えていくんじゃないかなぁ、と予想している。んで、相対的に高予算高クオリティのアニメの立場が弱くなって行くんじゃないか、とすごく心配している。ちなみにポンクエは面白い。

こういった流れは、多分最近に始まったことではなく、昔からそういった流れはあったように思います。
今ハイコストパフォーマンスアニメが熱い! - 藤四郎のひつまぶし


特に最近そのような傾向が顕著なのかもしれませんが、最近のアニメ事情を追えていない私には今議論に参加する資格が無いので、追々調べてみようと思います。
なお、アニメは簡素だからとか豪華だからとかは二の次で、その作品から何を受け取って何を感じることができるかが全てだと視聴者の視点からは思います。
作り手側の考え方としては、板垣伸さんの以下の記事の内容が好き(あんまり元増田の話とは関係ないかもしれませんが)。
animestyle.jp


終わりに

このように、アニメについていろんな観点から語れるというところが何よりアニメの素晴らしいところ。最近ブログの更新が滞りがちですが、本当はこんな感じの面倒くさい意見のぶつけ合いとかをもっとやりたい。
特に、こんな老害みたいなマウント取るような記事を書くよりも、アニメについてもっと面倒くさい記事を書いていきたい。
つまり、アニメ見ろよってことですよね、分かります。

キノの旅は希望と絶望をちらつかせてくれるので好き

Amazonプライム・ビデオで見つけた『キノの旅』を6話まで見ました。
古い作品のはずなのにアニメーション制作の会社の名前に見覚えがなかったり、オープニングに中沢伴行さんが楽曲提供していたりで、はてなと思っていたのですが何のことはなかったです。キノの旅は2回めのアニメ化が行われていたんですね(おっくれってるー)。

個人的には2007年に放映された『キノの旅 病気の国 -For You-』という劇場版が印象に強く残っていたりします。キノの旅TVシリーズ第1作はリアルタイムでは見れておらず、その後2007年の電撃文庫ムービーフェスティバルという、電撃文庫の3作品の同時劇場上映にてアニメーションとしてはちゃんとしっかり見たと記憶しています。

この記事を書きながら電撃文庫ムービーフェスティバルなんてあったなぁと感慨にふけっておりました。キノ以外の同時上映作品は、『灼眼のシャナ』『いぬかみっ! THE MOVIE 特命霊的捜査官 仮名史郎っ!』という懐かしさ溢れるタイトルが並びます。確か当時はいぬかみを見るために劇場に足を運んだ記憶があります。
過去記事を検索しても感想が出てこないので書いていないようなのですが、仮名史郎さんがはっちゃけ過ぎていた、いい意味で酷い内容だったと記憶しています。


さてそんな14年越しのアニメ化なわけですが、先程知らないと行っていたアニメーション制作の『Lerche』は、スタジオ雲雀に所属するアニメーション制作チームでした。流石に知識が抜けすぎていて情けないなと思った次第です。
さらに、中沢伴行さんが楽曲提供してるとか書きましたが、ナカザーさん、調べてみたら今年2017年の8月でI'veを卒業していらっしゃった……なんかもう遅れすぎていてマジで情けない。というかナカザーさんマジで卒業されたんですね……遅ればせながらお疲れ様でした。

このブログ名の由来にもなっているKOTOKOさんの楽曲『覚えてていいよ』を手がけられたのも中沢さんです。また古くからエロゲやI'veをご存じの方には、中沢さんの名前を知らない人はほぼいないのではと思います。新天地でも、ご活躍されることを祈っています!

I've卒業、独立に際しての中沢伴行より皆様へのご挨拶。
http://www.ive.mu/news.html?id=92


なお以下から、キノの旅の6話『雲の中で』のネタバレが少しありますのでご注意ください。

キノの旅に話を戻します

さて話がそれましたが、キノの旅を新作と意識せずに6話まで見たわけですが、まぁ面白いわけです。ここで言いたいのは、キノの旅というのはやはり幸せなエンドが求められていない素晴らしい作品であるということです。

ハッピーエンドも萌え萌えな作品も大好きな私ですが、それと同じくらい、救えない話も大好きで心抉られる話が大大大好きです。キノの旅は、ほんわかするエピソードもあるのですが、その根底には人間のいやらしさというか、汚い部分というか、そういう泥臭い部分が存在していて、(直接的にも暗喩的にも)描写してくれるんです。

第3話 『迷惑な国』、第6話『雲の中で』なんかはもう最高ですね。特に6話については、「あぁ、なんで最後幸せなエンドなの!」と叫び出すくらいには最高でした。「これ絶対ぐっちゃぐっちゃになっているルートもあるんだろうな、いやこれからなるんだろうな」と思わせてくれるところが最高ですよ。

アレなんですよね、希望と絶望をちらつかせてくれるので、見てる方の感情が安定しないので、すっごく楽しいんですよね。妄想も捗りますし。たった1話の登場なのに、薄い本が読みたいと思わせてくれるぐらいに。
毒草が出てきたくらいからはたまらんかったですね。どんなむごたらしい死に方、最期を迎えるのか期待していました。個人的には銃で自分をぶっ放して死ぬぐらいがあっけなくていいなぁと期待していたのですが(ひどいこと書いてますが)、運命はフォトにそうは言わなかったのですね。その後、生還したもののやっぱり上手く行かず死んでしまう、というのも期待しましたがありませんでした。
「平和に暮らしている」という終わり方をするわけですが、個人的にはこの終わり方もすごく良い、なぜならここから不幸になるパターンもたくさん考えられるから。幸せだからこそ、直後の絶望に近いというか(この辺が、薄い本に期待する要素の一つでもある)。今幸せなのは、とても細い細い橋の上を落ちないように渡っているだけ……ふっと油断すると、すぐに不幸が降りかかる、そんな危ない橋を進んでいる……そういうふうに思わせてくれるのが本当に素敵。
いつ崩れるんだろうかと思いながらエピソードが終わる、その余韻がたまりませんでした。




キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第6話WEB予告


終わりに

最近、色々ありすぎてアニメは殆ど見ていないのですが、キノの旅はこのタイミングで見てよかったなぁと思いました。
ほんと、こういう作品は自分を生かしてくれる。

一周回って現実には居ないんだろうなぁって思う

anond.hatelabo.jp


分かる。ちょっと感覚が違うかもしれないけど、アニメキャラなのに一周回って「あぁ、いちごちゃんは現実には居ないんだろうなぁ」って思ってしまうくらいには分かる。
例えばアイカツのヒロインである星宮いちごちゃんのことを考えすぎると、「いちごちゃん可愛い」→「いちごちゃんもアニメで頑張っている」→「いちごちゃん……すごいなぁ……」→「いちごちゃんがいるから生きることができる」→「いちごちゃん本当すごい……なんであんなに眩しいんだろう……」→「いちごちゃんは現実には居ないんだろうなぁ」ってなる。


これの何がすごいって、アニメキャラで、アニメの中で頑張っている姿を見て勇気をもらって「明日も頑張ろう」って思えるくらいで、二次元と三次元の間なんて考えることなんて無くて、いちごちゃんがいるものとして色々と物事を考えるぐらいなのに、最終的に「あぁ、いちごちゃんは現実には居ないんだろうなぁ」ってなるぐらい、いちごちゃんが眩しすぎて直視できなくなることがある。

西尾維新大辞展に行ってきました

2017年8月9日から8月21日まで大阪で開催されていました、西尾維新大辞展に行ってきました(もう1ヶ月前か……)。
8月7日までは東京会場でも開催されていまして、ようやく大阪にも来てくれました(もう1ヶ月前ですが)。

exhibition.ni.siois.in


作家業15周年を記念した初の展覧会で、西尾維新さんのこれまでのシリーズ作品を始めとした、西尾維新さんの世界観を余すことなく紹介する展示でした。西尾維新さんが今回の展示会のために描き下ろしたコメントがところどころにあり、興味深く拝見させていただきました。


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展示は既に終わっており「ぜひ行ってみてください」とは言えませんが特に感じ入ったところをピックアップして書いてみようと思います。
なお展示内の写真を本記事では幾つか載せていますが、全て写真撮影OKの展示物のみになりますのでご安心ください(何が)。

意外と読んでいない作品が多いし、知らない作品も多い

私は西尾維新さんの作品が大好きである一方で、すべての作品を追いかけられているわけではありません……ということは当然知っていたのですが、会場で様々の作品を見ていると、それをより強く認識し直すことになりました。
最近2夜連続で放送された終物語を始めとする物語シリーズ、最近OVA化された戯言シリーズ、昨年年末を最後に刊行されていない待ち遠しい伝説シリーズ、12ヶ月連続で刊行された刀語シリーズ、その他にも世界シリーズ、最強シリーズ、忘却探偵シリーズ、そしてシリーズ化はされていない企画ものの作品や、原作を担当しためだかボックスなど内容も媒体も多種多様です。
早く読まなきゃと思ったと同時に、まだまだ西尾維新さんの作品をまっさらな気持ちで楽しめるんだなぁと、逆に前向きになったりもしました。

それほど多くの作品を読んでいない私ですが、お気に入りのシリーズを挙げるとする伝説シリーズです。

thun2.hatenablog.jp
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ネタバレになるのであまり詳しいことは言えませんが、ぶっ飛んだ思考(語弊があるかもしれませんが)を持っている主人公が織りなすスケールの大きさな痛快ストーリーが心地よすぎてたまりません。ハッピーエンドとは程遠い、絶望と笑いを感じながら読めるので、最高です。


伝説シリーズは現在進行形ということもありそれほど多くの展示物は無かったのですが、西尾維新さんの描き下ろしコメント部分にて伝説シリーズがところどころ出てきてくれて個人的にニヤニヤしていました。
特に一番小躍りしてしまったのは、「お話を書き続けるモチベーションとなるキャラ、キーパーソン」というコーナーで伝説シリーズの、とある個性的なキャラクターが1位に選ばれていたことでした。それだけで行ってよかったと思えるぐらいテンション上がりました。なんていうんですかね、物語シリーズのような化物みたいなシリーズに比べると比較的知名度が低い作品のお気に入りキャラクターが西尾維新さんの中で非常に大きな存在だったと知った時のこのカタルシス
何が言いたいかというと、皆さん伝説シリーズ読みましょうということです。

旅行好きな西尾維新さん

1日のスケジュールや、1ヶ月通して見たときの時間の使い方というようなコーナーがあったのですが、かなりの日数の割合が旅行に割かれていることに驚きを禁じえませんでした。

働いている人ほどよく遊んでいるとはよく言いますが、あの執筆スピードを知っているからこそ驚きました(なお、写真駄目な展示だったのと、パンフレットを買わなかったので詳細な部分は覚えておりません)。旅行先でも執筆はされるそうなのですが、とは言え、なんというか小並感ですが衝撃を受けました。長く作家業を続けられている一つの要因が旅行なのかなぁーと、スケジュールコーナーに長く居座って考えていました。

やっぱり大好きめだかボックス

一番好きなシリーズが伝説シリーズだと先程書きましたが、それと並ぶぐらいに好きな作品がめだかボックスです。


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上記記事は主にアニメについて書いた過去記事ですが、もちろん原作である漫画も大好きです。皆何かしら何かを抱えて生きていて、思うところがあって、それをぶつけ合いながら(精神的にも物理的にも)殴り合う構図がたまらなく大好きな作品です。

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執筆環境とリアルタイムタイピング

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上記画像にあるように、西尾維新さん実際の執筆環境を再現したセットがあったのですが、なかなかの衝撃でした。ここで重要なのは、単に部屋が再現されているだけでなく、なんと動くのです。何が動くかというと、キーボードが動いて、画面上に原稿が書き進められていくのです。実際に西尾維新さんがこういうペースでこんな感じで作品を作っていくという形で勝手にキーボードが動いて、勝手に文字が書かれていくんです。
展示物としてこれは新しいと思ったと同時に、西尾維新さんの執筆スピードにはやはり驚かされました。単にタイピングの速度だけなら驚くところはありませんが、実際の原稿として、物語がほぼ無停止で次々と書かれていって、且つ殆どバックスペースが使われず書き直しがなく原稿用紙が埋まっていくさまは圧巻。もちろんある程度書き終わったら推敲されるわけなのですが、ほぼ書き直しが無かったのが衝撃でした。今回の展示で一位二位を争うくらいに衝撃を受けました。もちろん作品によってはそんなことは無いのだとは思うのですが、物語があのペースで書き綴られていくのが、何よりも衝撃でした、マジで。

終わりに

他にも色々書きたいことがあった気がするのですが、1ヶ月前なので忘れているところもあり、こんなところで終わりにしたいと思います。
こういうイベントごとに最近殆ど行けておらずスルーしようかと思っていたのですが、せっかく大阪でやっているのならと思い切って行って良かったと心の底から思いました。行ってよかったと感じるということは、まだまだ自分は大丈夫というところで、今後も西尾維新さんの作品を始め、多くの作品に触れていきたいと心から強く思いました。


最後にいくつか撮影した写真を載せて終わりにしたいと思います。

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等身大忍ちゃん。こんな子がぽつんと座ってたら阿良々木くんじゃなくても気になる。




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紫木一姫ちゃんは可愛い。




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やはりいーちゃん……じゃない、玖渚友は正義か

『イリヤの空、UFOの夏』 遅れていることに気づかなくなってたまるか

六月二十四日は、全世界的に、UFOの日だ。 おっくれってるぅ――――――――――――――――――っ!!

皆様ご存知かとは思いますが、2日前の6月24日は全世界的にUFOの日でした。

残念ながら1日遅れていました。おっくれってたー。



イリヤの空、UFOの夏』とは、2001年から2003年にかけて電撃文庫から刊行されたライトノベル。作者は秋山瑞人(あきやま みずひと)さん。約16年前の作品というのが信じられません。
私がこの本を手に取ったときは、既に全4巻が発売済みでした。
ライトノベルというものに初めて触れたのは高校生でしたが、こんなぶっ飛んだ作品が許されるんだライトノベルは! と思ったのが『撲殺天使ドクロちゃん』だったとしたら、ライトノベルでこんなすごい作品があるんだと強く感じたのがイリヤの空でした。私がライトノベルの道へ入るきっかけを作ってくれた作品であることは間違いありません。

そういえば私が高校生をしていた2003年頃はまだオタクの立場は悪かったため、イリヤの空など読んでいることがバレたら結構面倒くさい感じでした。なのでブックカバーをして絶対にバレないようにしていたことを覚えています。初めて買ったライトノベル用のブックカバーはオタバレをさけるためでした。今思うと息苦しい時代でした。

イリヤの空という作品は少なくとも私の中ではボーイミーツガールであると同時にSF作品です(そりゃそうだっていう話ですが)。伊里野加奈という不思議な少女×夏×SF(不思議)という組み合わせはもう心が疼いたものでした。SF要素は、特にタイトルにもなっているUFOが中心に進んでいくわけですが、主人公の浅羽直之(あさば なおゆき)が所属している園原電波新聞部の部長である水前寺 邦博(すいぜんじ くにひろ)の名言はあまりにも有名です。
「六月二十四日は、全世界的に、UFOの日だ」
ネットでは、6月24日になると皆がUFOの日だとつぶやくのが慣例となっているほどです。ネットってどこだよという感じではありますが。

とはいえ、月日が立つに連れ段々と6月24日に私は呟かなくなってしまっているなと感じてはいました。
だいたいその時に住み着いていた2chのスレッドで呟いていたように思いますが、twitterを始めてからはtwitterでも呟いていたように思います。
2010年にtwitterをはじめましたが、twilogを使って「全世界」で引っ掛けてみました。

2011年


日付が変わった直後に呟いている。無駄に気合が入っている。



これはアニメ『魔乳秘剣帖』なので関係がありませんがなんとなく。ちなみに結構デカすぎな部類に入る胸だったので、胸という意味では、私はそれほど惹かれませんでした。


2012年


2012年も投稿時間が0:24と日が変わった直後でまだやる気を感じる。


2013年


2013年も投稿時間が0:25と、結構律儀にツイートしている。


2014年


ついに遅れ始めました。1日遅れです。遅れているのは私です。


2015年
無し

2016年
無し


2017年



なんと、2015年と2016年はツイートすらしていなかったということが発覚しました。何がショックだったかというと、していなかったことに気づいていなかったということです。
2017年、つまり今年は、6月25日に以下の記事を見て思い出しました。

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はてなブックマークを開かずこの記事が目に入らなければ、きっと今年もツイートしていなかったのではと思うのです。



学生から社会人になったことはもちろん大きな変化ではありましたが、それからも様々の環境変化があり、これまで当たり前のように情熱や時間を捧げてきたものに対して同じように時間を割くことはできなくなってきました。そんな私は今でも自分のことをオタクであると思って「いたい」と思っていますが、今回のように「忘れる」ということを実感するたびに、ひどく落ち込みます。そして、まだ少しではあるものの割り切ることができるようになってきたことに対しても嫌悪感を感じます。感じられているうちはまだ華だと思っていて、多分本当の最後は、それすら感じなくなると思うのです。
だから、遅れていることに気づいたのなら次からは遅れないようにしようと強く思うのです。もちろん来年は忘れているかもしれませんが、でも、思い出したならちゃんと思いを馳せる時間を作り、思いの丈を吐き出せば良いのだと思っています。それがささやかな抵抗だし、自分がオタクであろうとする意志を残しているということを証明することにもなると思っているのです。

終わりに

もっともっとコンテンツを楽しんで生きたい。

『まなびストレート!』 10周年おめでとう! 私は今楽しく働けているだろうか

10年前の作品ではありますが、ネタバレを含みますのでご注意ください!


死にたくなった時に見たくなくなるアニメ、なんてタイトルで筆を執ろうとしていた自分を恥じたい。そういう思考はもういい加減捨てたい。

というところで、そう、そうなんですよね、『がくえんゆーとぴあ まなびストレート!』というアニメ作品が公開されてから10年が経過したそうなのです。おめでたい!
制作はufotable、10周年ということでつまり2007年1月に作品は放送開始されたということになります。たった10年、されど10年。当時学生だった私は、社会人として既に5年も過ごし、ただのおっさんになろうかという年齢です。ちなみに、10年前の作品に対して「ネタバレがあるので気をつけてください!」と書ける今があるのはすごく良いことですね!

2012年にはBlu-ray Boxが発売されました。
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現物を見た時は思わず小躍りしてしまいました。高円寺のufotable cafeで予約をしていましたが、手渡しされる時のあの幸せったら無かった。 ウェブ店舗含むufotable店舗で購入すると、A4ポスター6枚セット及び2035年カレンダーが付いてくるということで

『まなびストレート!』BD-BOX発売おめでとおおおおおおおおおおお - 隠れてていいよ

2012年は東京に住んでいましたので(住んでいたはず)、高円寺で予約して受け取る、なんてことが簡単にできました。
BD Box 発売に合わせて開催された『まなびストレート!』イッキ見オールナイト トークショーにも当時参加しました。

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10年前のアニメを、鮮明に思い出すことができるということはとても貴重だし、そしてとても素晴らしいことだし、そんなアニメに出会わせてくれてありがとうと声を大にして言いたいです。ありがとうございます。


さて、このアニメは結構珍しい設定があります。

少子化が進み、高校や大学に進学することが当たり前でなくなっていて、むしろ働くことがカッコいい、などと捉えられている世界。作中では「なぜ高校に行くのか」という理由が、大きなテーマとなっています。 まなびたちは学園祭の実施という大きなイベントに関わりながら、自分の生き方について考えます。特にみかんについては「自分の生き方」についての内面描写が多いのです。6.5話でも、みかんは「なぜ高校に行っているのだろうか、働くとは何なのか」ということをずっと考えます。

『まなびストレート!』イッキ見オールナイト トークショー簡易レポート - 隠れてていいよ


働くことが当たり前ではない世界……そんな世界観のアニメを当時学生だった私は何を見て何を考えていたかというと、多分何も考えていなかったように思います。
今私は仕事で、社会人として採用に関わることもありますが、そんな中で学生たちの話を聞くと、とても未来のことを真剣に考えているように思えます。
思えます、と書いているのは、今も昔も私は全然考えていないなと、そんな風に思ってしまうぐらいには考えていないと思っているからです(自慢するところではありません)。

働くことをちゃんと考えろよと、まなびが、みかんが、むっちーが、めいが、ももが、多くのキャラクターがあんなにも声を大にして言ってくれていたのに、果たして自分はちゃんと考えてきたのだろうかと、この記事を書きながら、今更ながらに10年前を思い出していました。

同時に、当時と考えが変わったこともあります。それは、青春、に対する考え方です。
当時何度も何度も引用した、愛光学園の理事長の言葉があります。「ただ純粋に、一生懸命になれたり反抗したり夢中になれるのは、学生の時だけ、なのではないかしら」という言葉。

みかんだけではない。彼女たちは、その「青春」を過ごしたからこそ、新しい一歩を踏み出せているのではないか。空港で、皆で右腕を掲げたポーズは、まさしくやり遂げた時にするポーズなのである。それを思い出せば、私たちはやっていける、ということなのではないか。
では、振り返れない人はどうすればいいのか。そういう思考は「甘い」のだろうか。何か「青春」に触れてしまった時、自分の中でその「青春」として依拠するものがないというのは、やはりとんでもなく、辛いことなのではないか。そしてそれはもう、取り戻せないことなのだろうか。

『まなびストレート!』から考える「青春」と、二度と経験できない学生時代 - 隠れてていいよ


「ただ純粋に、一生懸命になれたり反抗したり夢中になれるのは、学生の時だけ、なのではないかしら」という言葉は事実だと思っています。特に「ただ純粋に」という言葉の重みは、変わらずのしかかります。ですが社会人になったからこそ、学生を卒業したからこそできるようになったことがたくさんあるということをようやく肌感覚で分かるようになりました。また、学生でなくても「頑張る」ことができることも分かりました。

なので10年ごしに、まなびたちに、働くことについて返答するとすれば「割となんとかなっている、でも生涯を通してやりたいことかどうかと言われたらそうではない」です。もっともっと「頑張ろう」と思います。


20120715161434
公式サイト「がくえんゆーとぴあ まなびストレート! Blu-ray BOX」より引用)